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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「関節」の記事一覧

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関節の緩みと締まりの位置 

関節には緩みの位置と締まりの位置が
あることは耳にしたことがあると思う。
緩みの位置(LPP;loose-packed position)は
屈曲や外旋の肢位が多い。
また締まりの位置(CPP:close-packed position)は
伸展や内旋の位置が多い。

ではこの緩みの位置と締まりの位置は
どのように使い分けるのだろうか。

緩みの位置では関節の副運動は大きくなり、
より大きな運動を生じやせるのに有効である。
力自慢の男性がこのような姿勢をとるのは、
力によってより大きな運動を生じさせるのに有効である。

締まりの位置では関節の副運動は小さくなり、
より正確な運動を生じさせるのに有効である。
精度の求められるスポーツでは
特にこういった姿勢を求められるし、
関節の緩い女性はこういった姿勢をとりやすい傾向がある。

アプローチでは関節モビライゼーションを行なう時に、
痛みを少なくし軽めに行ないたい時は緩みの位置で。
痛み症状が少ない患者でより大きく可動性を出す時は、
締まりの位置を用いたりする。
他にも固定をより強固にするために
可動する関節以外の周辺関節を締まりの位置に
しておくという考えもある。

筋肉の緊張のコントロールにも有効である。
痛みが強く、筋の緊張が高い場合は
緩みの位置にもっていくと緊張が緩和しやすい。
また力が入りにくく、うまく筋収縮を生じさせられない場合は
締まりの位置に持っていき緊張を高めることもある。
また締まりの位置ではアウターマッスルよりも
インナーマッスルが働きやすくなるので、
インナーマッスルの強化にも重要である。

股関節では屈曲位で緩みの位置、伸展位で締まりの位置となる。
これは元が四つ足動物であった名残であり、
四つ這いだと関節は緩み、立位では締まる形となる。
関節の位置を考えるだけでもアプローチの細かな設定が
可能になると思う。
骨盤と連鎖
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Category: 関節

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仙腸関節の役割 

仙腸関節は安定性と可動性の両面が求められる関節である。
安定性では体の土台となり支えることが必要であり、
可動性では腰椎や股関節の運動の際に、
連動して働き円滑な動きを作り出している。

仙腸関節のもう一つの役割としては
脳脊髄液の循環といわれている。
脳脊髄液は脊髄や脳の栄養や老廃物の排出に関わる。
その際に脳に向かって上に汲み上げられる際は
側頭骨や後頭骨とともに仙骨の前屈・後屈が
関係するといわれている。
呼吸に伴い仙骨の前後屈がポンプとなり、
脳に向かって汲み上げられると考えられている。

脳脊髄液の循環障害が生じると
頭痛、頸部痛、めまい、耳鳴り、倦怠、
不眠、記憶障害などさまざまな症状が生じる。
臨床上、脊椎や骨盤のアプローチ後
これらの症状が軽快することは非常に多い。
しかしながらこれらのメカニズムに関しては
十分な科学的な裏付けが不十分であり、
はっきりしていないことも多い。

しかしながら臨床による結果から
研究が進むことも非常に多い。
療法士として臨床家としてすべきことは
患者の声にしっかりと耳を傾け、
目の前の患者に効果のある方法を
選択していくことではないだろうか。

そして理学療法で用いる治療手技はまだまだ
科学的な裏付けが不十分なものは多いことを
肝に銘じる必要がある。
絶対的な方法は目の前の患者との対話でしか
確認することができないものかもしれない。

Category: 関節

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関節包の構造と不動の変化 

骨と骨の継ぎ目を関節と呼ぶが
この関節を補強しているものの一つに関節包がある。
関節可動域の制限は骨格筋の影響の他に
この関節包の影響も大きい。

では関節包とは一体どういったものなのだろうか。
関節包は内層と外層に分類され
内層は疎性結合組織で
滑膜という滑液を分泌する部分がある。
滑液は摩擦の軽減と軟骨の影響を与えている。

また外層は密性結合組織で線維膜になる。
自由神経終末のほかに、
機械受容器であるルフィ二小体、パチニ小体、
ゴルジ腱器官が存在する。
これら内外層の主成分になるのはコラーゲンとなる。

関節が不動であると関節包はGAG、ヒアルロン酸、
水分量の低下を生じる。
それにより関節包は滑膜の癒着や線維化が生じ、
可動域制限の原因となりうる。

関節包は関節にとっての機能を発揮する
重要な部分である。
不動による機能低下を生じないこととと、
不動を生じさせた場合は
早期に可動性を改善するようアプローチをする必要性がある。

Category: 関節

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加齢による関節の変化 

姿勢は日常生活による習慣や加齢によって
少しずつ変化をしていく。

矢状面だと関節は地面につぶれるように
狭まっていくのが特徴だ。
前方頭位、胸椎の後彎増強、腰椎の前彎の減少、
骨盤の後傾、股関節と膝の屈曲傾向。
全体的に伸びにくくなり曲がっていくのが特徴だ。

前額面だと関節は外に広がるように変化していく。
肩甲骨の外転と突出、仙腸関節の開き、
股関節と膝関節の外旋傾向。

こうした変化に伴い体幹の支持性が低下し、
四肢は自由度が低下してしまうことになる。
こうした変化に対応するためには
まず土台となる骨盤が
しっかりと締まっていることが必要となる。
また柱となる脊椎の伸展方向の可動が必要となる。
こうした関節の運動には柔軟性が伴う。
アライメントを戻すことそのものが重要なのではなく、
関節が動くことが重要なのである。

仙腸関節や脊椎の副運動を改善させ、
関節が動くようにすることで
適切なアライメントに導きやすくなる。
逆に言うと適切なアライメントに
導くためには個々の関節の可動性が必要になってくる。

全体だけでも問題は曖昧になってしまうし、
個々だけでも目的が見失われやすい。
全体と個々のそれぞれの評価を行ない、
それらの関連性を効果判定してこそ、
検証することの意味が見いだされるのではなかろうか。

骨盤のアプローチ

Category: 関節

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複合運動 

脊椎には解剖学的に連動して動く性質がある。
これは複合運動(couple movement)と呼ばれるものである。
腰椎の屈曲での複合運動の場合、
屈曲している腰椎は右側屈した場合は右回旋が生じやすい。
また右回旋した場合は右側屈が生じやすくなる。
反対に伸展での複合運動の場合、
伸展している腰椎は左側屈した場合は右回旋が生じやすい。
また右回旋した場合は左側屈が生じやすくなる。

屈曲の場合は側屈と同側の回旋。
伸展の場合は側屈と反対側の回旋というのが
複合運動のパターンとなる。
これらパターンはアライメントを考える上で重要である。
腰椎の伸展が強い患者で左側屈の偏位が
下肢に悪影響を及ぼしていると考えたとする。
この場合左側屈を修正することがアプローチの主眼となりやすいが、
複合運動パターンで考えると他の影響も考えられる。
この場合は伸展や右回旋が左側屈の原因となっている場合も考えられるため、
伸展や右回旋を修正するための筋のアプローチや
関節モビライゼーションも考慮することが考えられる。

脊椎の動きは複合的に考えることで
より広がった視点で見ることができるのかもしれない。

レジュメ用 のコピー

1)奈良勲,他:系統別・治療手技の展開.共同医書出版社,pp300-326,2007

Category: 関節

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Scapular plane 

肩甲上腕関節の運動に対し
肩甲骨関節窩の角度個人差がある。
そのためデータを一致させるためScapular planeを
設定する必要がある。
以前は前額面から前方に30%の方向とされていたが
実際は異なることが多い。
現在ではほとんどの場合Scapular plane Nを
Scapular planeと呼んでいる。

体表からの確認は困難であるが肩甲棘の延長線上
理解しておくとよい。

肩関節の可動域訓練を行う時、関節窩の位置を把握することは
非常に重要である。生理的な運動を理解すれば
より精度の高いアプローチが可能になるのではなかろうか。

1)信原克哉:肩ーその機能と臨床ー,第3版,医学書院,東京,2001

Category: 関節

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脊椎の動きと姿勢 

脊椎はひとつの運動方向の動きだけではなく、
屈曲や伸展において側屈・回旋の動きが
複合的に組み合わさりながら
運動を生じさせている1)

胸椎の分節は肋骨があるため他の脊椎分節と比べ
可動性は小さい。
しかしそのおかげで呼吸機能は制限されず
様々な姿勢においても対応できるようになっている。

姿勢とは運動が一時停止した状態2)であり
体幹の選択的運動により限りない姿勢が可能になっている。
姿勢は運動の基礎になるものであり、
姿勢に始まり姿勢に終わる3)のが運動である。

体幹は重力に抗し安定させるだけでなく、
その安定性を維持したまま運動を起こすことが求められる。

1)Greve GP:Common vertebral joint problems.Churchill
 Livingstone,Edinburgh,1981
2)Bobath K:Neurophysiology,pt 1.Videofilm recorded
 at the Post-graduate Study Centre,Hermitage,Bad
 Ragaz,1980
3)Wright S:Applied physiology.Oxford University
 Press,Oxford,1945

Category: 関節

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関節機能異常と評価 

関節機能異常(joint dysfunction)は関節が
通常の機能から逸脱した状態で、
適格な関節状態や的確な運動ができない結果、
可動域の制限や痛みを生じてしまう状態である。
原因関節・周囲支持組織・筋、腱の異常である。

症状としては深部痛(referred pain)
関節の遊びの異常が生じる。
関節の遊びの異常は過剰運動と過小運動の
2つに分かれ過剰運動は
靭帯の弛緩、筋の弱化、筋のコントロール障害、
関節支持組織の過可動性。
過小運動は拘縮、腫脹や関節支持組織の低可動性などが
原因となる。
関節の遊びは個人差が大きいため
左右差や症状の有無が重要になる。

評価は運動検査として
自動運動・他動運動・等尺性抵抗運動検査
End-feel副運動検査(joint mobility test)などがある。

自動・他動・等尺性抵抗運動検査では
痛みの程度(損傷や炎症の程度)や
収縮性組織(筋・腱)か非収縮性組織(靭帯・関節包)の
どちらの影響かを把握する点で優れている。

またEnd-feelでは痛みや抵抗感の原因の予測に
副運動検査(joint mobility test)は
関節の遊びの状態を把握するのに用いる。

関節機能異常は痛みや関節の可動性に
大きくかかわるとともに姿勢などの静的な影響。
動作時の筋トルクやパフォーマンスなどの動的な影響まで
多くの影響を与える要素である。

1)Magee DJ:Orthopedic physical assessment,3rd ed,w.b.Saunders Company,Philadelphia,1997,pp.1-52
2)Hertlind D and Kessler RM:Arthrolology.In Management of common musculoskeletal disorders:Physical
 therapy principles and methods,Hertling D and Kessler RM(eds).Lippincott Williams & Wilkins,
 Philadelphia,2006,pp.27-51

Category: 関節

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瞬間回旋中心 

正常な関節運動の指標として
瞬間回旋中心ICR:Instantaneous Center of Rotation)と
瞬間回旋中心の軌道PICR:Path of Instantaneous center of rotation)がある。
簡単に言うとICRは運動時における瞬間的な回旋の中心点
PICRはそれが通る軌道ということになる。

正確な測定をする場合は他動運動をX線で撮影しながら
動かすというものになるので現実的には難しいが
触診にてある程度の予測をたてることができる。
この回旋の中心点は解剖学的・運動学的な運動パターンから
形成されるため、
 ①関節面の形状
 ②靭帯によるコントロール
 ③筋や関節包の制限部位などの把握にも役に立つ。

関節を評価していく中で静的な評価で炎症や骨・筋の状態を把握、
動的な評価で運動における構造の把握が可能になる。

1)Zatisiorsky VM:Kinematics of human motion,Champaign,Ill,1998,Human Kinetics

Category: 関節

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関節モーメント 

関節モーメントは筋の多くの要素が関節に伝わり
運動をおこすことで生じる。
それには筋原線維・筋線維・筋(束)・腱・関節までの
多因子が影響してくる(筋力発揮の概念参照)

まずサルコメア張力という小さな筋原線維の集合が
筋に伝わる。
ここでは線維数・断面積・筋長・羽状角の影響を受け
やがて腱の弾性要素に伝わる。
その後、固定筋拮抗筋の活動の影響を受けたものが
はじめて関節モーメントとなる。
またこのモーメントは筋のアライメント関節不安定性という
構造的な要素と疼痛や精神状態などの神経的な要素も
受けることになる1)

そのため実際の臨床現場の関節モーメントや筋力は
非常に様々な影響を受け何の影響で変化したのかを
明確にすることは難しい。
しかし、これらの要素を念頭に入れたうえで評価すれば
いくつか絞り込みを行うことができるかもしれない。

1)木藤伸宏 他:筋力トレーニングの基本,PTジャーナル42:137,2008

Category: 関節

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2017-08
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