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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「肩関節」の記事一覧

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肩こりは日本人特有?肩こりの不思議 

日本では肩こりというのは一般的である。
「肩がこるんよ~。」といえば、
だいたいどういったものか想像がつく場合も多い。
診断では頸椎疾患や胸郭出口症候群、
内科的にも高血圧や更年期障害などで生じるとも言われる。
しかし、この肩こり。実は海外では通じないことがある。

海外で肩こりが通じないとはどういうことなのか。
海外では肩がこるという訴えはほとんどないようである。
それどころか英語圏やドイツ・フランス・中国では、
肩こりという言葉そのものが存在しないのである。
言葉そのものが存在しないので説明しても通じない。
要するに肩こりという概念そのものがないのである。

このことは肩こりの不思議であり、謎である。
日本人は体が小さく、筋肉も細いため。
また頭は欧米人と比べ日本人のほうが重たい。
このような症状が生じやすいというのも理由といわれている。
また「疲れると肩がこる」という先入観も、
症状を作り出す原因となる可能性も指摘されている。

体というものは実に不思議なものである。
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Category: 肩関節

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肩甲胸郭関節のアプローチ 

肩関節の治療では炎症の軽減とともに
可動域の改善を行っていく。
疼痛の初期は急性炎症であるが
次第に可動性の制限による疼痛が
優勢になってくるためである。

可動域の改善ではまず筋肉を緩める。
次に関節包や靭帯を伸張する。
そしてこれらの制限因子が軽減したら
関節を動かす。

この中でも治療効果が出やすく
影響の大きい筋のアプローチについて述べる。
肩関節の運動において肩甲骨の動きも大きい。
肩甲胸郭関節に特に影響するのは
小胸筋、鎖骨下筋である。

筋肉を緩める方法としては
筋を指で伸ばす。
痛みのない範囲で可動域範囲を動かす。
筋を収縮させるなどがある。

背臥位でのアプローチで
小胸筋では手をベッドに
押さえつけるように指示する。
また鎖骨下筋では手を足の方(尾側)に
押すよう指示する。
筋を収縮させながら関節運動することで
 ・Ia抑制による筋攣縮の改善
 ・筋ポンプによる発痛物質の排泄
 ・結合組織の粘性低下
 ・筋膜・皮下組織の滑走改善
 ・筋腱移行部の伸張(筋節の合成・再生)
などが期待できる。

Category: 肩関節

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肩関節の触診 

肩関節の触診では
関節窩の位置を把握することがポイントとなる。
そのため肩甲棘の位置と肩峰の位置を
把握することが大切である。
臨床では解剖学の教科書と比べ
肩甲棘が下がっていたり、
肩甲骨が前傾していることも多く
ある程度柔軟なイメージが必要になるかもしれない。

肩甲骨の触診では少しずつなぞりながら
部位を明確にしていくことになる。
座位であれば
外側縁から下角を触る。
内側縁をとおり上角を触る。
肩甲骨の挙上を行うと上角と上縁が浮き出るため
触診しやすい。
そして手のひらを使い肩甲棘を触診する。
それをたどり肩峰から鎖骨を探り胸鎖関節を触診する。
背臥位では腹側から上腕骨外側上顆の近位で
大結節と小結節を触診し
その溝の結節間溝を確認する。
また鎖骨の1〜2押指下に
斜め下を向いている烏口突起がある。

触診が適確に行うことができれば
関節窩の位置を把握することが可能となる。
関節窩を把握することができれば
関節の生理的な運動を
関節中心軸内で動かすことが可能になる。
これにより筋スパズムを生じにくくしたり、
痛みの誘発を制御することができるのである。

Category: 肩関節

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肩関節の評価 

肩関節のでは
 ・肩甲上腕関節
 ・肩鎖関節
 ・胸鎖関節
 などの解剖学的関節と
 ・第2肩関節
 ・烏口鎖骨間関節
 ・肩甲胸郭関節
などの機能的な関節と分かれる。
肩関節の運動を評価するときは
自動運動・他動運動で確認するとともに
肩甲骨を固定した状態での評価。
肩関節の下垂位での1st
肩関節の外転位での2st
肩関節の屈曲位での3st
などで可動域を測定する。

評価の前に確認しておくべきところは
骨盤と脊椎、頸椎と頭蓋が
左右対称の位置にあるかどうか。
これがズレていると可動域そのものの信憑性が
乏しくなってしまい、効果判定も誤差が起きてしまう。
また脊椎の可動域に制限がある場合は
これらの動きの代償として肩関節に負担がかかったり、
姿勢が崩れることで肩関節に負担がかかるため
まず一番に見ておくところとなる。

次に背臥位の際に肩甲骨がベッドにつくかどうか。
このBed-Acromionの距離として測る。
また可動域測定の際、肩関節は内転と内旋で
体幹が邪魔をして(上肢が体幹に当たる)測定しずらい。
内転角度は肩甲骨の上方回旋で測定、
内旋は30°屈曲位で測定するなど
工夫をすることで体幹による制約を回避することができる。

評価では関節の角度を測ることで障害の度合いと
アプローチの効果判定の情報を得る。
そして脊椎の問題、背臥位で肩甲骨がベッドにつくかが
まず第1の問題点となる。(肩甲上腕関節を動かす準備)
次に内転と内旋の可動性を考慮する。
特に内転が0°いかない場合は
就寝時でも肩甲上腕関節の筋・靭帯・関節包にストレスがかかる。
そのため筋の緊張が抜けず夜間痛を生じてしまう。
こうした問題は睡眠障害を誘発し、
心理面にも悪影響を及ぼし
障害をさらに複雑なものにしてしまう可能性もあるため、
早期のアプローチが必要である。

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回旋筋腱板(rotator cuff) 

回旋筋腱板(rotator cuff)
肩甲骨の前面と後面の筋、
棘上筋棘下筋小円筋肩甲下筋
4つの腱のことを指す。

これらの筋の働きは肩関節の安定効率化
非常に大きな影響を及ぼす。
最初にこの回旋腱板の重要さに気付いたのは
メジャーリーグの伝説の投手ノーラン・ライアンである。
当時はピッチャーの害になるとさえいわれていた
ウエイトトレーニングを取り入れていた。
インナーマッスルとアウターマッスルを鍛える
エクササイズを行って50歳ほどになっても時速150km/h
の投球をしていたという。
現在は野球においての科学的なトレーニング
では常識となってきている。

深部筋であるため弱い負荷でのトレーニングが
重要である。
この回旋腱板の働きで骨頭臼蓋に引きつけ
テコの支点として働くことができる。
外転時に大結節肩峰に衝突しないように
骨頭肩峰下潜り込ませることができる。

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肩甲上腕リズム(scapulo humeral rhythm) 

肩甲上腕リズム(scapulo humeral rhythm)
Codmanが上肢の外転の際、上腕骨・肩甲骨が同調して
働く現象を名付けた。
その後、上腕骨の挙上角度:肩甲骨の上方回旋角度
2:1と一定の比率になることを報告するなどし、
肩甲上腕リズム=2:1という図式が出来上がったと考えられる。
現在、胸郭の形状や挙上時の抵抗により、
この比率は一定とならないことや、
肩甲骨面(scapular plane)では速度や負荷により
比率が変化するなど異説が多くなっている。

臨床では大まかな目安として把握しておくこと、
左右差を確認することで肩甲上腕リズムを
評価することができる。

肩甲上腕リズムは、中枢関節の可動ののちに末梢関節の可動が生じる
しかし末梢関節の動きが中枢関節の動きを追い越した時
上腕骨前方変位肩甲骨の挙上が促通されることとなり、
僧帽筋のみならず広背筋大胸筋の過剰な収縮生じる。
広背筋や大胸筋の過剰な収縮は前鋸筋の機能不全を生じさせる。
また菱形筋が緊張を強いられることで胸椎の可動性の低下とともに
胸郭の動きの低下を生じさせ脊椎全体の機能の制限にも関わってくる。

肩甲上腕リズムの比率そのものには異説あるが
運動時の協調した運動連鎖は肩関節の動きでは
非常に重要である。
多くの関節や筋が混在しあう部分なので、
アプローチの途中から治療効果が見られなくなったり
することはよくある。
問題点の見直しが度々必要な部分でもあるため
評価と効果判定に留意して取り組む必要があると言える。

Category: 肩関節

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有痛弧サイン(painful arc sign) 

有痛弧サイン(painful arc sign)は肩関節の運動により
どのあたりの可動性で痛みが出るかを明らかに
し障害部位を鑑別するものである。

肩関節外転の動きでは
0°~ 90°までが胸鎖関節の動き。
90°~180°までが肩鎖関節の動きが大きくなる。
そしてその中間である約80°~120°の動きの際
にインピンジメントが生じやすいため
腱板肩峰下滑液包が障害されている場合
疼痛が生じる。
一般的にこの約80°~120°で疼痛が生じることを
有痛弧サイン(painful arc sign)と呼ぶ。
120°を過ぎると痛みは消失するのが特徴的である。

腱板炎と肩峰下滑液包炎は
両方障害されていることも多く
明確に鑑別することは難しい。

腱板炎では
有痛弧サイン陽性
自発痛夜間痛陰性大結節の圧痛がある。

肩峰下滑液包炎では
有痛弧サインが陽性自発痛・夜間痛が出現する。

腱板断裂では
60°以上の自動運動での外転は不可能
(他動運動は可能)棘上筋棘下筋委縮がある。
軽症や陳旧例では腱板炎との鑑別は困難である。

Category: 肩関節

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肩関節周囲炎:frozen期のアプローチ 

強い痛みのfreezing期が過ぎたら
次はfrozen期となる。
この時期の見極めが療法士の腕の見せどころであり、
ここからが可動域改善の本領発揮である。

疼痛は減少し、顔をゆがめるほどの痛み(grimace sign)
は出現しなくなり可動域制限が問題点となってくる。
可動域の最終域でのエンドフィールを確認しながら
筋性の制限であれば緊張に対して、スパズムの軽減を図り
短縮に対してはストレッチを行っていく。

またジョイントプレイの低下があれば
モビライゼーションを行う。
角度によって筋性の問題やジョイントプレイの問題と
変化するため、疼痛部位圧痛部位の確認、
ジョイントプレイの確認が評価として必要である。
また効果判定により仮説を検証しつつ進めていく必要がある。
ジョイントプレイの改善では
はじめルーズパックポジション(ゆるみの位置)から
クローズドパックポジション(締まりの位置)に
徐々に変えていきモビライゼーションの強度を変えていく。

また腱板がうまく機能していない場合
cuff-Y exerciseで腱板機能の改善を図る。
アウターマッスルである三角筋が過剰収縮し、
インナーマッスルである腱板が機能していない場合
上腕骨頭は関節窩から上方に逸脱し、肩峰下滑液包や
棘上筋が炎症を起こしやすくなってしまう。
また腱板機能が働くためには肩甲骨が機能していることや
腱板に痛みが出ていないこと。またアウターマッスルの
過剰収縮がないことが条件として含まれる。

この時期になると痛みが減少してくるので
オーバーユースのコントロールも重要である。
今まで痛かったのでしょうがないと思っていたものが
痛みがなくなったことで解放されたい心理状態にもなりやすい。
いつもと違う動きをする場合、1~2割程度に抑えるようにすることも
重要である。

1)Wadsworth CT:Frozen shoulder.Phys Ther 66:1878-1883,1986
2)山口光圀,尾崎尚代:肩関節,Cuff-Y exercise.整形外科理学療法の
 理論と技術(山嵜勉:編),pp202-251,メジカルビュー社,1997

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肩関節周囲炎:Freezing期のアプローチ 

Freezing期は痛みが強く、夜間痛も強い時期である。
痛みの状態に合わせて、安静か運動かの見極めが必要であり
この時期での適切なアプローチは
のちの拘縮にも影響してくる。

Freezing期に重要なのはは炎症の改善
不動による腱組織の伸張性の改善である。

病期の判断としては
1カ月までの時期は烏口突起に圧痛があり、
3カ月移行になると後方三角に症状は移ってくる1)
これにより経過の予測も立てることができる。
また上腕~肘・手指に放散痛がある場合、
関節内の強い炎症があることも示唆している。

評価は痛みの強い時期は不十分な評価に留めておき
評価により症状を悪化させないように留意する必要がある。
スクリーニングでは
speed test  上腕二頭筋長頭腱の障害
drop arm test 腱板断裂・肩峰下滑液包の障害
empty can test棘上筋の障害
となる。動作では
結髪動作結帯動作での指尖の位置
状態の変化を確認することができる。

また肩甲骨固定した状態と固定していない状態で
肩関節の外転筋力が変化する場合
前鋸筋・菱形筋・僧帽筋の機能不全が疑われる。

治療としては顔が引きつるような強い痛み(grimace sign)
が生じるときはその部位は安静に。
日常生活でそのような痛みが出る際は、
環境整備(道具の利用・代償動作・他者の介助)
代償動作で負担を軽減するよう
具体的なアドバイスをする。
また強い痛みが出る関節以外はアプローチ可能であり、
可動性の改善をしておくとのちに楽になる。
例としては椎間関節・肋椎関節・肩甲胸郭関節・
胸鎖関節・肩鎖関節など。
顔が引きつらない程度の痛みになれば
少しずつアプローチをしていく。
副運動の改善として離開滑り
可動域改善としては自動介助運動
姿勢指導としては座位ならばテーブル・肘置きに置くこと
立位なら非障害側で障害側手掌を支持

freezing期は痛みの状態によって安静か運動かの
さじ加減が重要な時期である。
この時期の選択により今後の状態の影響が
変わってくると言っても過言ではない。
そのため適格な評価とアプローチが重要である。
痛みの強い状態での運動炎症を助長させたり、
脳に痛みの認知を強めることにもなる。
そうすることで筋の収縮様式が変化し
過剰な収縮が定着してしまうこともある。
炎症が長期化すると拘縮が強くなったり癒着の
原因にもなる。
また過度な安静はより拘縮を強くし、
可動域制限を助長してしまう。

痛みの強い時期、軽減した時期を見定めて
安静と運動のタイミングを図ることが
セラピストに求められる。

1)信原克哉:肩 その機能と臨床(第3版),医学書院,2001

Category: 肩関節

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肩関節周囲炎:病期によるアプローチ 

肩関節周囲炎は痛みの非常に強いfreezing期
可動域制限が強いfrozen期
そして緩解の時期であるthowing期に分かれる。

それぞれの時期によってアプローチは変わってくる。
freezing期
 痛みが非常に強く、夜間痛も強い。
 睡眠障害も生じることもあり
 痛みや睡眠障害によるストレス、
 不安など精神的にも不安定になることがある。
 反射性の筋性拘縮が生じる1,2)

frozen期
 可動域制限が主になる。
 関節可動域訓練が行いやすくなる時期。
 肩甲胸郭関節で代償が行われていることが多い。
 可動範囲最終域で疼痛。
 肩周囲筋の過緊張が生じている。

thowing期
 緩解の時期。文献により異なるが平均約1年~2年続く
 と言われている。機能制限はないが半数に軽い痛みや
 こわばりが残るとの報告もある3)
 再発が少ないと言われているため再発の場合は
 腱板断裂の可能性を考慮する必要がある4)
 (再発がないわけではない。)

肩関節周囲炎は病期により症状やアプローチが異なってくる点が
特徴的であり、評価によりそれらの時期のみ定めや
アプローチの強度を検討することが非常に重要である。

1)大野弥,玉井和哉:肩から上肢帯に痛みを訴える骨・
 関節疾患,痛みと臨床1:9-16,2001
2)三笠元彦:五十肩による肩関節痛と機能障害.
 骨・関節・靭帯12:1213-1215,1999
3)Shaffer B,et al:frozen shoulder.A long-term
 follow-up.J Bone Joint Sung Am 74:738-746,1992
4)高岸憲二:五十肩の病態と治療.日整会誌 73:479-488,1999
 

Category: 肩関節

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2017-03
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