FC2ブログ
Admin   Newentry   Upload   Allarchives

理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「筋」の記事一覧

筋紡錘と腱紡錘 

筋肉は強い収縮が必要であったり、
損傷を防ぐため極度に収縮するのにブレーキをかけたりする。
このような働きをするセンサーが筋紡錘と腱紡錘である。
筋紡錘は筋腹付近に多く存在し、
腱紡錘は腱付近に存在する。

筋紡錘の特徴は筋の長さを感知するので、
筋肉が伸び過ぎたら縮む働きがある。
この働きを利用するのがボールを投げる動作である。
一度伸長された筋を今度は一気に縮ませることで
より多くの力を生み出すことができる。

腱紡錘は筋の緊張を感知するので、
筋肉が縮みすぎると緩まる働きがある。
この働きは腕ずもうをしたときに、
力が強すぎると途中で力つきて、
一気に抜けてしまうことがある。
これは過度な緊張で筋が損傷しないように、
ブレーキをかけているのである。

この二つの相反する働きがあるからこそ、
筋肉は強い力を発揮したり、
働きすぎの筋肉を緩めたりを行う。
相反するものの協調性は
強みを生かすとともに、弱点をカバーするためにも
非常に有効な役割を果しているのである。

無題 1

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

生体力学の歴史 

運動の学問では力学という
物理学の一分野を元に作られている。
力学とは力と物体の影響を考える学問で、
これが発展したものを身体力学と言う。

この身体力学では
骨をテコとし、関節を支点とし、筋をバネとする。
これにより運動をより客観的に捉えられるようになる。

歴史としてはやはりアリストテレスは
外せないところであろう。
プラトンの弟子であり、西洋最大の哲学者とも言われる。

またレオナルドダビンチは特に有名な偉人の一人である。
絵画、彫刻、建築、音楽、科学、数学、工学、
発明、解剖学、地学、地誌学、植物学など
様々な分野に顕著な業績がある。

またルイージ・ガルヴァーには
筋収縮はインパルスで発生することを確認し、
中枢神経の制御も生体力学を考える上で重要だと解いた。
これにより、神経生理学も体の動きを考える上で
切り離せない部分として捉えられるようになった。

無題 1

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

運動で筋のタイプは変化する 

廃用が進むと遅筋であるType1(ローマ数字)線維が萎縮していき、
中間筋であるType2(ローマ数字)a線維に移行、
さらに廃用が進むと、速筋であるType2(ローマ数字)に移行する。
動かなければ持久力や安定性に関わる筋肉が減少し、
力みやすくすぐに疲れる体になる訳である。

今度は歳とともに筋肉が変化するサルコペニアによる
影響はどういったものになるのであろうか。
サルコペニアでは今度は速筋であるType2線維が優位に減少し、
瞬発的な運動や強い力が減少していく。

動かなければ持久力や安定性が減少し、
歳を取れば瞬発性や強い力が減少していくことになる。
では筋力トレーニングなどの運動を行うと、
筋肉はどういった変化を及ぼすのであろうか。

運動を行うと速筋であるType2bが
中間筋であるType2aに移行することが知られている。
しかし医学的にType1には移行しないと言われる。
瞬発的で強い力の筋肉が疲れの少ない筋肉に変わるのである。
要するに運動しなければ持久力や安定性はどんどん減少し、
疲れやすく不安定な運動になりやすい。
運動することで瞬発的な筋肉と引き換えに
少し持久力を手に入れることができる。
そして歳をとると瞬発的で力強い筋肉は減少してしまうものである。

筋の萎縮

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

体幹の筋7 

体幹の筋は上肢の筋の働きにも関係する。
上肢の運動の際に肩甲骨の上方回旋や
前方に滑らせるのは前鋸筋になる。

この前鋸筋は外腹斜筋と筋膜で連結される。
そのため外腹斜筋が的確に収縮することができれば
固定作用が働き前鋸筋の収縮も容易になる。
そして前鋸筋の収縮は菱形筋の働きにもつながることになる。

こうした筋の連結のラインをThomas W.Myersは
SPL(The Spinal Line)と呼び、
これらの連結を考慮した治療が必要と述べている。
療法士も患者を治療する際には
この前鋸筋の働きは重要であり、
深い治療を行う際は特に必要となる。
上腕骨の外旋とともに前腕の回内が必要になるが、
それにより前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋と連結し
下肢と上肢を体幹で繋げることができる。

下肢と体幹が連結すれば、上肢に力を入れなくても
下肢の力を上肢に伝えることができるため、
上肢はリラックスし触診に集中することができる。

上肢のアプローチを体幹から考えていく。
また治療者の体の使い方を学んでいく。
外腹斜筋・前鋸筋・菱形筋というつながりを持つ
SPLは治療の幅を持たせるために
重要な役割を持つのではないだろうか。

無題 1

1)Thomas W.Myers:Anatomy Trains.2009

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

体幹の筋6 

座位で体幹筋を促通するには
どのように行えば良いだろうか。
リーチ動作の際には、リーチ方向と反対側の体幹筋が収縮する。
左側にリーチさせていけば反対側の右側の体幹筋が収縮するのである。
具体的にはリーチ動作ではまず内腹斜筋が収縮する。
さらにリーチを進めると、次に外腹斜筋が収縮する。
いわゆる立ち直りが起きた状態である。

リーチ動作の方向と同側の筋が促通されると思われがちだが、
抗重力の反対側の体幹筋が促通することを注意しなければならない。
また内腹斜筋の収縮が不十分な場合は、
リーチ動作の初期で側屈が生じてしまう。
これは外腹斜筋が早期から過剰に収縮した結果であるが、
外腹斜筋の過剰な収縮が問題とも限らない。
内腹斜筋の働きが弱いために生じた代償も多く、
内腹斜筋を促通することも大切である。

これら体幹の内外腹斜筋の収縮は
歩行時の遊脚期に体幹を安定させるために重要である。
下肢を振り出す際に体幹の安定性が不十分であれば、
体幹が崩れ下肢の適切な振り出しを阻害してしまうことになる。

人間の画像

Category:

TB: 0  /  CM: 1

top △

体幹の筋5 

外腹斜筋の触診について述べていく。
外腹斜筋は体幹を回旋させることで明瞭になる。
下位肋骨の付着部が最も触知されやすい。
上部は前鋸筋とつながり、
下部は腸骨稜の外側に付着する。

無題 1

また内腹斜筋は外腹斜筋の深層にあり、
外腹斜筋の線維に対し、直角に交わる。
直接触るのは難しい。

腹横筋は内腹斜筋のさらに深層であり、
他と区別してはっきり触知することが難しいのが
特徴である。

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

体幹の筋4 

筋の触診は重要である。
痛みを感じる部位がある場合、
筋が特定できれば疼痛が生じない運動方法の
指導も容易である。
またどういう動作で負傷したかの予測もある程度可能になる。

腹直筋の触診について述べていく。
腹直筋は割れた腹筋として認識されている。
この割れ具合は腹直筋の腹数の浅筋膜によるものである。
体幹を前屈させる、腹筋運動により腹直筋は明瞭になる。

腹直筋の外側線を触知する。
たどって下部に触診指を動かしていくと
臍よりさらに下にいくと腹直筋の幅は狭くなってくる。
約7.5cm程度の幅で恥骨稜に付着する。

腹直筋は体幹の前屈に作用するため、
筋が過緊張を生じると
体幹の前屈姿勢を助長することになる。
しっかりと触診を行い、アプローチに生かすことが需要である。

無題 1

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

体幹の筋3 

体幹の屈曲は腹直筋の働きによる。

無題 1

体幹の回旋は外腹斜筋と内腹斜筋による。
例えば右回旋をするときは
反対側である左の外腹斜筋と
同側である右の内腹斜筋が働く。

無題 2

腹圧を高めるのは腹直筋以外の
外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋によるもの。
体幹を安定させることで、
脊椎のストレスを軽減する働きにもなる。

無題 3

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

腹部の筋2 

それでは体幹の筋について
それぞれの起始・停止・神経支配と説明していく。

腹

腹 2

腹1

無題 1

起始・停止、神経支配は文献によって
記載が異なる。

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

腹部の筋 

腹部には4つの筋が複雑に走行し、
内臓を取り囲み支持している。
この筋はぞれぞれ役割が異なり、
その働きによって体幹を
様々な方向へ可動することができる。

体の中心を通る腹直筋。
側面で最も外側になる外腹斜筋。
外腹斜筋の次に走行する内腹斜筋。
そして最も深層で走行する腹横筋。
図ではこのようになる。

無題 1

模式図でラインを示すとこのようになる。
無題 2

次回はそれぞれの働きについて述べていく。

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

2020-06