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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「手関節」の記事一覧

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撓骨遠位端骨折:アプローチ(回復期) 

回復期(ギプス除去後)
腫脹が強い場合は
マッサージを行い軽減を図る。
軽擦法で5~10分で末梢から中枢へ。
(腫脹による滲出液の粘性は
拘縮を生じやすくしてしまう。)
CRPS type1が疑われる場合、
交代浴を行う方法もある。
42℃の温水と10℃の冷水を用意。
温水2分、冷水30秒~1分を4~5回繰り返す。
最初と最後は温水で行う。

可動域制限は前腕・手関節
(撓骨手根関節)と手指に生じやすい。
筋の緊張・短縮・関節包の制限と
いくつかの要素が混在していることが多いので、
エンドフィール、ジョイントプレイ
を確認しながら進めていく。
患者は骨折部の痛みと
不安になっていることも多いため、
痛みの理由を説明し自主訓練を行いやすくする。

「突っ張る感じ」「引っ張られる感じ」と
訴える場合筋の伸張痛のことが多い。
前腕~手関節の筋は腱の部分が多く、
コラーゲン線維が多いため
痛みは鋭く感じられやすい。
患者の緊張によっても伸張感が変化するため、
ゆっくりとリラックスしてもらうことが重要である。

「硬い感じ」「つまる感じ」など痛みより硬さの
感覚が強くなったら関節包の制限のことが多い。
離開から始め、離開のジョイントプレイが
改善してきたら滑りに移行する。
中間位を治療肢位にすると弱く伸張され、
可動域最終位付近を治療肢位にすると
強く伸張される。

手関節背屈の自主訓練は両手を合わせ、
少しずつ胸に近づける方法。
背屈可動域が30~40°になってきたら
障害側を机に手をつき、非障害側の手で
上から押さえる(固定)
少しずつ肘を伸展していき背屈角度を増やす。

機能改善としては最も大切なことは
日常生活で少しずつ使っていくことである。
可動域が少ない状態で長時間使うと、
代償動作で他の関節周囲筋
のストレスが大きくなる。
また代償動作が習慣してしまうことも多いため、
オーバーユース時の動作のモニタリングは必須である。

小さい関節ほどジョイントプレイが少なく、
コラーゲン線維の割合も多い。
そのため、少しの力の変化や
方向で痛みを生じやすい。
痛みは防御性収縮を生じさせ、
筋の緊張が可動域制限を生むほか
痛みの認知が強くなり、筋の協調性が減少したり、
CRPS type1の誘発や悪化が危惧されている。
治療者はより小さな力と
繊細な感覚が必要になってくる。
アプローチでは動かすことよりも
感覚入力を大切にする必要がある。
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Category: 手関節

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撓骨遠位端骨折:アプローチ(固定期) 

撓骨遠位端骨折のアプローチは
基本方針で記載したように
腫脹の軽減・可動域の改善・
手指・手関節機能の回復を考慮する。
ここでは病期別にそれらを説明していく。

固定期(受傷から約4週のギプス除去まで)
腫脹を減少させるために三角巾を用いる。
これにより手部が下垂されないため
腫脹の軽減を図れる。
また腫脹が増強する場合は障害側上肢を
挙上し心臓より高くする。(心不全がないことを確認)
固定されていないところの可動域訓練を行う。
関節拘縮は4週間あれば生じるため、ギプス固定時から
自動運動を行うことは大切。
自動運動では肩関節(肩甲上腕関節)の運動を
頭上に手を挙げるよう促す。
またギプスで覆われていない手指
(MP・PIP・DIP関節)の運動を行う。
自動運動ややわらかい物を握るよう促す。
物を握り3~5秒したら緩めるを繰り返すよう
指導してもよい。

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撓骨遠位端骨折:基本方針 

撓骨遠位端骨折の基本方針は
 腫脹の軽減
  撓骨手根関節~手指
 可動域改善
  前腕回内/回外、手関節背屈/掌屈、撓屈/尺屈
 手指・手関節機能の回腹

腫脹
 ・手背で圧痕(pitting sign)
 ・皮膚色調の変化
 ・指節間関節(IP)背側部のしわ(-)

可動域
 ・撓骨手根関節
 ・手指の屈伸

手指・手関節機能の回腹
 ・横つまみ(key pinch)
 ・指腹つまみ(pulp pinch or palmar pinch)
 ・指先つまみ(tip pinch)
 ・握力(grip)

腫脹の軽減を確認していきながら、
可動域の改善そして機能の改善に促していく。
他動運動での可動域訓練で角度が改善されても、
自動運動を起さなければ意味がない。
動く範囲が広がったら、
使える範囲を広げるよう促す。

脳の認知にも影響が生じるため、
自動運動の時は力を抜いてゆっくりと
感覚を感じながら(今、指がどこになるのかなど)
行うとよい。どこで痛いか意識するのでなく
どこまで痛くないかを探す考えにしていく。

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撓骨遠位端骨折:概要 

撓骨遠位端骨折は上肢の骨折の中では
比較的多い。
転倒しそうになったとき手をついて
受傷することが多い部位である。

骨折線の方向と末梢骨片の転位により
名称が様々あり、
 ・Colles骨折
 ・Smith骨折
 ・掌側または背側Barton骨折
 ・Chanffeur骨折1)
最も多いのはColles骨折である。

関節外骨折の場合は
変形残しても機能障害は少ないが、
関節内骨折の場合は
骨片転位を伴う場合は保存療法困難で
可動域制限を残すことも多い

固定は約4週。
上腕遠位1/3~MP関節
(中手指節間関節)の近位固定。
(前腕中間~回外,手関節軽度掌屈位)
となる。

注意点としては
 ・早期から腫脹のコントロール。
 ・ギプス下にて強い疼痛あれば腫脹を疑う。
  (患者は骨折による疼痛と思いこんでいる場合多い)
 ・CRPS typeⅠ症例では侵害刺激が出現しやすく、
  腫脹や運動制限が著明となる。
 ・捻じる(torsion)を生じさせない。2)

合併症は
 ・尺骨茎状突起骨折
   尺骨端の圧痛・運動痛
 ・正中神経麻痺(手根管症候群)
   受傷の衝撃や骨片の圧迫。過度な掌屈固定。
 ・CRPS typeⅠ
   灼熱痛、強い腫脹、皮膚変色、骨委縮

1)Edmonson,A.S.et al.:Fracture of distal radius,
 Campdell's Operative Orthopaedics,The C.V.
 Mosby,St.Louis,p.703-705,1980
2)武富由雄:老年者の骨折のリハビリテーション.
 臨床老年医学体系 17:401-426,1983
3)石川齊 他:図解 理学療法技術ガイド第2版,
 文光堂:763-767,2001

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手関節:手関節背屈・掌屈と手根骨 

手関節の可動域制限を改善には
手根骨の動きも関わってくる。
手根骨は小さな骨でありながら
それぞれ凹凸をなしている。

まず背屈では
近位手根列で
舟状骨・月状骨・三角骨腹側滑りとなる。
遠位手根列は
有頭骨・有鈎骨腹側滑り
大菱形骨のみ背側滑りとなる。

掌屈では
その反対となり
近位手根列で
舟状骨・月状骨・三角骨背側滑りとなる。
遠位手根列は
有頭骨・有鈎骨背側滑り
大菱形骨のみ腹側滑りとなる。

手関節の背屈・掌屈では
撓骨手根間関節の可動域制限を
手根骨が代償している場合もある。
また腫脹の影響で手根骨の
ジョイントプレイが減少していることもある。

機能的な可動性を確保するためには
これらの関節の総合的な運動性が重要になる。
つまるような痛みが生じる場合、
可動域制限が残存する場合、
円滑な運動が困難な場合に
エンドフィールや手根骨の
ジョイントプレイを確認し、
必要であれば手根骨の
モビライゼーションも有効である。

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手関節:コーレス骨折の可動域訓練 

臨床ではコーレス骨折の患者は多く、
骨癒合後の拘縮改善はよく経験するところである。
転倒時に手をつくことで受傷することが
圧倒的に多い。

コーレス骨折ではギブス除去後、
筋の緊張短縮による制限が
まずお目見えする。
これらは痛みの様子を見ながら
伸張していくことで
時間とともに軽減しやすい。
背屈可動域は優位に改善し、
掌屈のほうが可動域制限が大きいことが多い。

エンドフィールは
運動初期に生じる防御性収縮であるearly muscle spasm
から運動最終域で生じるlate muscle spasm
そして筋の緊張が軽減すると短縮による制限である
"mushy"tissue stretchに変化していく。
エンドフィール(最終域感)について参照

ここからがセラピストの腕の見せ所である。
固定後1カ月経過すると
可動域制限は筋の制限のみならず
関節包の制限も混在している。
ホームページ 各論:可動域制限参照
ここからのエンドフィールは
硬い関節包であるhard capsular
がメインとなり、モビライゼーションが適応になる。

まず離開で全体の関節包を伸張する。
撓骨と尺骨は撓骨のほうが尺骨よりも長いため
尺骨側に25~30°傾斜している。
また側方では掌側に15°~20°傾斜していることを
頭に入れ行うとより精度の高い離開となる。

次に滑りによる伸張を行う。
手根列は凸、橈尺骨が凹になるため
手関節背屈の可動域改善では
手根列の掌側のモビライゼーション。
手関節掌屈の可動域改善では
手根列の背屈のモビライゼーションとなる。
初めは緩みの位置(LPP)から行い、
少しずつ可動域制限の角度からの
モビライゼーションに移行していく。

可動域訓練にモビライゼーションを取り入れることで
可動域制限の最終可動域が5°から10°は変わってくる。
手における5°から10°は非常に大きく
巧緻動作や上肢の疲労感も影響する。
また最終可動域では手根骨の可動域制限が
影響することも少なくない。

可動域訓練において評価を適格に行い
筋の緊張、短縮そして関節包にそれぞれ
アプローチすることできるのではなかろうか。

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2017-04
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