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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「リスクマネジメント」の記事一覧

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認識のズレを生じやすい用語 

患者に説明することは治療をする上で欠かせない。
それにより患者は現状を理解し
不安が軽減することも少なくない。
しかし逆に不安が増強したり
不信感をもったりすることも起こりえる。

患者に説明するにはわかりやすい言葉
具体的な説明が重要である。
時間や数字などは
 ・20分ごと
 ・1回

また合併症などの要点では
 ・合併症には○○があるがあり、
  頻度は1割程度です。
など具体的に表現する。

理解されにくい用語
 ・食間
   食事と食事の間
 ・頓服
   症状が出たときに服用
 ・合併症
   手術でやもなく起こりえる障害
 ・経過観察
   様子を見ながら適切な治療を行っていく

わかりにくい外来語や略語
 ・エビデンス
   科学的な根拠
 ・ガイドライン
   全国的に統一された治療
 ・リスク
   危険性
 ・セカンドオピニオン
   他の意識意見を聞く

つい使ってしまう専門用語
 ・対症療法
   症状を改善するための治療
 ・寛解
   完治はしていないが一時的に良くなっている状態
 ・予後
   病気のこれからの見直し
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Category: リスクマネジメント

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安全管理とコミュニケーション 

医療安全に関する事例は年間1000件にも及び
厚労省も積極的に指導を行っている。

医療安全について考えるとき前提となるのが
「To Err is Human」人は誰でも間違える
というものである。間違えることを想定し
いかに問題にならないように考慮するかという
システム作りが医療現場では求められる。

訴訟問題になる場合には段階がある。
まず日常の質(コミュニケーション)の不足が
日常診療の患者の不満に繋がる。
そしてこれらは苦情やクレームになり
マネジメント事案となる。
これを放っておくことで最終的に訴訟問題となる。

常日頃の小さな問題と思っていることでも
積もり積もれば大きな問題になり、
小さな問題と思っていることこそ大問題となる。

何らかの問題になったときのフォローは大事である。
患者・家族の対応、上司への報告、被害拡大防止、
事故の分析と対策、職員のフォローなどがある。
しかしフォローの前に先手を打つことの方が
本当は大切である。
これは危険のキャッチやトレーニング、
安全会議などが挙げられるが
これらの情報をキャッチするためには
常日頃の患者とのコミュニケーションが必要不可欠である。

日常でのミスを減らす努力やシステム作りに
目が向きがちなのが安全管理である。
しかしコミュニケーションの中で
お互いの理解と認識のズレを修正し、
患者や家族との信頼関係を確立することこそ
大切なことではなかろうか。

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リスクマネジメント:まとめ 

リスクマネジメントでは
まず発生の頻度重大性を分析し、
必要性があれば分析ツールを用いて分析していく。

分析では個人でなくシステムの問題として
環境的要因も含め広い視野で分析する。
また根本的な原因を見つけるために
深い視野でも分析する。

分析ツールの特徴としては
SHELL分析は広い視野で多くの問題を分析する。
4M-4E分析は広い視野で多くの問題と対策を分析する。
RCAは深い視野で根本的な問題を分析する。
Medical SAFERは広い視野と狭い視野の両方で分析する。

対策の決定は生じるコスト(人、物、金、時間)
パフォーマンスのバランスを考え行う。

効果を評価し、実施した影響を確認する。

こうした検討により、インシデントの対策の
積み重ねが重大なアクシデントを防いでいく。
そしてこれらの取り組みは患者、自分、組織の
安全と安心に繋がることになることを忘れてはならない。

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リスクマネジメント:Medical SAFERの具体例2 

対策決定
 ・問診から手技の選択、患者の増悪因子、コミュニケーション、
  ナラティブベースのアプローチの勉強会を行う。
 ・痛みのアプローチでは痛みの背景を確認する。
  (特に2、3日前のオーバーユースを確認する)

実施
 実施する内容を明確にし、誰がいつまでにやるのか
 具体的に決定する。
 ・毎月第2水曜の終了後、
  管理者と副管理者が勉強会を開く。
  4月:問診から手技の選択、
  5月:患者の増悪因子
  6月:コミュニケーション
  7月:ナラティブベースのアプローチ

効果評価
 ・実施されたかどうか、同様のエラーが
  生じていないか確認する。
 ・インシデントレポートの数のみでは判断できない。
 ・別の問題が発生していないか確認する。

現場を客観的な目線で観察することが大切である。
流れの中のどこが問題なのか、またその関連する因子を
探索する。また見方、考え方を変えることで
広い視野での問題と対策が出てくるため
選択肢の幅が広がる。

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リスクマネジメント:Medical SAFERの具体例1 

Medical SAFER
医療現場のリスクを効率的に
分析していくツールである。

 1.事象整理
 2.問題抽出
 3.要因探索
 4.対策案列挙
 5.対策決定
 6.実施
 7.効果評価

の順で進めていく。今回の具体例は

外来でリハビリテーションを受けた次の日から
余計に痛みが増してきたとの訴え。
リハビリテーションに対し不信感を持ってしまった。


事象整理
 時系列と関連図を作成する
  1.外来で2回目の来院
  2.ストレッチを受ける
  3.次の日痛みを感じる
  4.きのうのストレッチの影響だと解釈する
  5.セラピストの言ってることは理解できず
   いい訳だと感じる。

問題抽出
 2.ストレッチを受ける
 4.次の日痛みを感じる
 5.セラピストの言っていることは理解できず
  いい訳だと感じる

 の3点が問題点として挙げられる。

要因探索
 2.ストレッチを受ける
  →なぜストレッチを行ったのか?
   →ふくらはぎが痛いと訴えがあったから
    →なぜふくらはぎが痛かったのか?
     →そのときは聴取できておらず不明。
      後からいつもより長く歩くことがあったと
      聞くことができた。
 4.次の日痛みを感じる
  →なぜ次の日に痛みを感じたか?
   →オーバーストレッチになっていたから
   →長く歩いたあとの遅発性筋痛が次の日に出現したから
 5.セラピストの言っていることは理解できず
  いい訳だと感じる

  →なぜセラピストの言っていることが
   理解できず言い訳に聞こえたか?
   →アプローチの際の問診や説明が不十分であった。
    そのため後から説明を受けても後付けのように聞こえた。
   →説明の内容がわかりにくかった。相手にわかるような
    言葉で説明がなかった。
   →信頼関係が築けていなかった

対策案列挙
 2.ストレッチを受ける
  →なぜストレッチを行ったのか?
   →ふくらはぎが痛いと訴えがあったから
    →なぜふくらはぎが痛かったのか?
     →そのときは聴取できておらず不明。
      後からいつもより長く歩くことがあったと
      聞くことができた。
  <対策>
  ・問診をしっかり行い痛みの背景を確認する。
  ・アプローチの選択について教育する。
  ・アプローチの説明をしっかり行う。

 4.次の日痛みを感じる
  →なぜ次の日に痛みを感じたか?
   →オーバーストレッチになっていたから
   →遅発性筋痛が次の日に出現したから
  <対策>
  ・手技の強度など実技の勉強会を行う。
  ・オーバーユースが2、3日前になかったか確認する。

 5.セラピストの言っていることは理解できず
  いい訳だと感じる

  →なぜセラピストの言っていることが
   理解できず言い訳に聞こえたか?
   →アプローチの際の問診や説明が不十分であった。
    そのため後から説明を受けても後付けのように聞こえた。
   →説明の内容がわかりにくかった。相手にわかるような
    言葉で説明がなかった。
   →信頼関係が築けていなかった
  <対策>
  ・問診や説明の勉強会を行う。
  ・コミュニケーションについて勉強会を行う。
  ・信頼関係の築き方、ナラティブベースでの
   アプローチの勉強会を行う。

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リスクマネジメント:RCAの具体例 

RCA
根本的原因解析を行うツールである。
深い視野根本的な問題
組織や過程(プロセス)の中にある
根本的な原因を制御することで
目先のアプローチではなく
本質的なアプローチになる。

Step1:流れ図を作成
Step2:なぜなぜ分析
Step3:因果関係図作成
Step4:対策立案

では具体例を紹介する。

外来から新規でリハビリテーション科に来院。
待ち合いの椅子で待っているものの待ち時間が長いと
怒って帰られてしまった。

まずはStep1流れ図作成
 1.新規で受付を済ませる
 2.待ち合い席で1時間待つ
 3.外来診察
 4.リハ室に来室
 5.待ち合い席で30分待つ
 6.待ち時間が長いということで帰られる


次にStep2なぜなぜ分析
 1.新規で受付を済ませる
  →特記事項なし
 2.待ち合い席で1時間待つ 
  →なぜ1時間待たなければならなかったか
   →連休明けで患者来院数が通常より多かった
 3.外来診察
  →特記事項なし
 4.リハ室に来室
  →特記事項なし
 5.待ち合い席で30分待つ
  →なぜリハ室でも待たなければならなかったか
   →外来診察と同様に連休明けで患者数が多かった 
 6.待ち時間が長いということで帰られる
  →なぜ待ち時間が長くて帰られたのか
   →他に用事があった
   →待ち時間が長すぎて待ちきれなかった
    →なぜ待ちきれなかったか
     →外来でも待たされリハ室でもどれくらい
      待たされるのか検討がつかなかった   
   →説明がなくどれくらい待てばいいのか
    不安が生じていた
    →なぜ不安なのか
     →その日の予定が崩れてしまう
     →約束の時間に間に合わなくなる
     →自分だけ多く待たされているのでは

Step3因果関係図作成
 1.新規で受付を済ませる3.外来診察5.待ち合い席で30分待つ
 は特記事項なく問題ない
 
 2.待ち合い席で1時間待つ4.リハ室に来室
 はともに連休明けで患者数が多かったこと以上
 掘り下げることは特に見当たらなかった。 

 6.待ち時間が長いということで帰られる
 では患者が待ち時間に対し不安を感じていることが
 根本原因の候補として挙げられる。

Step4対策立案では先ほど挙げた
患者が待ち時間に対し不安を感じていることが
根本的原因として挙げられ、不安を軽減する
アプローチを行うことが考えられる。
待ち時間の発生した受付後の待ち合い席や
リハ室での待ち合い席で不安を軽減するよう
声かけが必要だと判断した。
具体的にあと何人待ちなのか
時間ではだいたいどのくらいなのか
具体的な情報を提供し、待ってもらうことを
マニュアルに追加する。

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リスクマネジメント:4M-4E分析の具体例 

4M-4E分析の具体例を紹介する。
(概要はリスクマネジメント:4M-4E分析

4Mは
 ・Man(人間) 
 ・Machine(機械)
 ・Media(環境)
 ・Management(管理)

4Eは
 ・Education(教育)
 ・Engineering(技術)
 ・Enforcement(徹底)
 ・Example(模範)

事例としては階段の昇段訓練中に
患者がつまずき膝を強打。
その後立ち上がるものの、膝周囲の腫脹が著しく
レントゲン確認後、膝蓋骨骨折と診断される。

まずMan(人間)では
具体的要因
 ・観察を怠った。
 ・支えきれなかった
Education(教育)
 ・介助方法の確認と教育
Engineering(技術)
  特記事項なし
Enforcement(徹底)
 ・患者の能力の評価と注意点の確認。
  (痛み、可動性、筋力、注意など)
Example(模範)
 ・階段昇降時の注意点を確認する

Machine(機械)では
  すべての項目に特記事項はなし

Media(環境)では
 すべての項目に特記事項はなし

Management(管理)では
具体的要因
 ・階段昇降訓練の教育は行われていなかった。
 ・階段昇降訓練のマニュアルは存在していなかった。
Education(教育)
 ・階段昇降訓練の教育、マニュアルの作成。
Engineering(技術)
  特記事項なし
Enforcement(徹底)
 ・階段昇降時に必要な評価項目と確認事項を徹底する。
Example(模範)
 ・マニュアルどおり遂行できているか確認する。

4M-4Eでは対策を
Education(教育)、Engineering(技術)、
Enforcement(徹底)、Example(模範)に分類するのが
特徴だ。

教育で知識や実技、意識
技術で機器の改善や表示
徹底でマニュアル化や評価、手順の設定
模範で事例紹介や模範を示す。

SHELL分析では分類した後に
要因→認知→分析→対策と深く掘り下げていくが、
4M-4Eでは分類した後の対策も
さらに4つの視点で考えていくのが違いである。

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リスクマネジメント:SHELL分析の具体例1 

それではそれぞれの分析ツールを
具体的に使っていきたいと思う。

まずはSHELL分析から。
(概要はリスクマネジメント:SHELL分析

事例としてはリハビリテーション科で
業務中の患者が転倒したとする。
具体的にはセラピストは患者Aのリハビリテーション中に
他の患者に声をかけられ、患者Bのところに行った。
患者は起きていいのかと自力でベッドから起き、
靴を履こうとしたが臀部が滑り転倒。
腰の痛みがあったが歩行は可能であり、
いったんは自宅に帰る。
しかし腰の痛みが悪化し歩けなくなったと
再び外来へ受診。レントゲンで腰椎圧迫骨折と診断。
入院の運びとなったとする。

SHELL分析では
S:ソフトウェア(Soft ware)
 マニュアルなどの形のないもの
H:ハードウェア(Hard ware)
 施設構造、設備、機器
E:環境(Environment)
 物理的環境、労働環境
L:他人(Live ware)
 患者や家族、他のスタッフ
L:当事者
 インシデント、アクシデント当事者

に分けそれぞれ分析していく。
分析の順番は要因認知分析対策である。

S:ソフトウェア(Soft ware)では
要因
・患者の治療中にベッドから離れた。
認知
・ベッドから離れる際の取り決めは特になかった。
分析
・ベッドを離れる際の他のセラピストに
 注意するよう声かけはしていなかった。
・患者へ待つように説明をしていなかった。
対策
・ベッドを離れる際の取り決めを行う。
 介助の必要性のある患者の場合、ベッドから離れないことを
 原則とする。どうしても離れなければいけない時は
 患者に待つように説明をすること。
 他のセラピストに声かけをすることの2点を行うことを
 義務づける。

H:ハードウェア(Hard ware)では
ベッドそのものには問題はなく、
特記事項は無し。

E:環境(Environment)では
要因
・待ち合いの椅子に座っている患者に
 説明するためにベッドから離れた。
認知
・ベッドから待ち合い椅子までは
 距離が遠く移動する必要があった。
分析
・ベッドから待ち合い椅子までは
 動線が長い。動線が短くなれば
 ベッドから離れなくてもよいのでは。
対策
・レイアウトを変更し、ベッドから離れなくても
 短い説明は行えるようにする。

L:他人(Live ware)
要因
・待ち合い椅子に座る患者Bが他の患者のリハビリ中に
 セラピストに声をかけた。
認知
・患者Bは以前からたびたびリハビリ中に声をかけることがあった。
分析
・リハビリ中にも声をかけることに対し、
 特に問題はないという認識は強い。
・自己中心的な思考や周りのことまで考える
 精神的余裕が少ない。
対策
・他の患者のリハビリ中には説明に行かず、
 後で説明をすると普段から相手に伝えておく。

L当事者
要因
・ベッドから離れて他の患者のところへ行った。
認知
・新人であり、問題の優先順位の判断が不十分であった。
分析
・目の前の問題が気になり、広い視野で判断することが
 困難な点がみられる。
 優先順位の統一やリスクに対する知識も
 不足しているのではないか。
対策
・勉強会を開催し、問題の優先順位や
 どのような場面でのアクシデントが多いかなど
 具体的な例を含めて学習する機会を作る。

以上のように問題の要因と対策が
分類されていく。

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リスクマネジメント:Medical SAFER 

Medical SAFER
SAFERはSystematic Approach For Error Reduction
ヒューマンファクター工学に基づき
医療現場のリスクを効率的に
分析する目的で作られた。

1.事象整理
 起こった事実を何がどのように起こったのか
 具体的に把握する。

2.問題抽出
 エラーに繋がった問題点を抽出する。

3.要因探索
 なぜそのような問題が起きたのか
 広い視野と詳細な視野で分析し
 一番の問題と関連因子を確認する。

4.対策案列挙
 問題点と関連因子の対策を考える。

5.対策決定
 対策の実行可能性を考え、
 実施するものを選択する。
 (人、金、時間を考慮)

6.実施
 誰がどのようにするのか。期間を設定し
 実施されたかの確認を行う。

7.効果評価
 対策の効果があったか評価をする。
 効果がない場合は別の問題があるか、
 根本的な問題ではないと判断できる。

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リスクマネジメント:RCA 

RCAとは
RCA:Root Cause Analysis
の略で根本的原因解析にあたる。

問題が起きたのは個人の問題ではなく
組織過程(プロセス)に問題があるためとし、
それを焦点として他職種によるレビューを行う。

Step1:流れ図を作成
 事実を時系列に記載していく
 
Step2:なぜなぜ分析
 なぜ?を繰り返すことで根本的な問題を探る。
 疑問がなくなるまで繰り返す。

Step3:因果関係図作成
 因果関係を明らかにし、根本的原因を見つける。

Step4:対策立案

SHELL分析広い視野で多くの問題を分析する。
4M-4E分析広い視野で多くの問題対策を分析する。
それに対しRCA深い視野で根本的な問題
分析し対策を立案するのに長けている。
組織や過程(プロセス)の中にある
根本的な原因を制御することで目先のアプローチではなく
本質的なアプローチになる。

結果のみにとらわれると根本的な原因が見えなくなる。
こういった思考の落とし穴に対し有効なツールといえる。

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2017-03
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