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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「画像診断」の記事一覧

画像所見の必要性 

医師と療法士では画像所見の必要性が違う。
医師は
・出血の存在
・血栓溶解または血栓摘出術で
 治療できる内血栓の存在
・不可逆的な梗塞性の組織の存在と大きさ
・壊死組織の存在  
など緊急性に関わる事が大きい1)。

療法士は
・損傷の機序と損傷部位の把握
・リスクの把握
・機能障害の予測
・予後予測
など今後のアプローチに関わる事が大きい。

損傷部位を確認せずにアプローチを進める事は
暗闇を手探りで歩くようなものである。
画像から情報を得て神経学的所見を確認することは
暗闇に明かりを灯し、患者の状態をより
明確にしてくれるのではなかろうか。

1)Latchaw RE,et al:Recommendations for
 imaging of acute ischemic stroke:a scientific
 statement from the american heart association.
 Stroke 40:3646-3678,2009
2)日本脳ドッグ学会,脳ドッグの新ガイドライン作成委員会:
 脳ドッグのガイドライン2008,P40,響文社,2008
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Category: 画像診断

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画像診断 MRI 2. 

拡散強調画像(DWI:diffusion weighted image)
 ・超早期から梗塞巣を描出(CTでは困難)
 ・虚血による細胞毒性浮腫で生じる水分の
  拡散異方性の異常を画像化。
 ・高信号域は死に至った虚血部位とされる。

灌流(かんりゅう)強調画像(PWI:perfusion weighted image)
 ・組織の微細な血流動態の変化を画像化できる
 ・PWIで示される範囲は虚血状態でいずれは死に至る組織
 ・DWIとPWIの差異(perfusion/diffusionミスマッチ)は
  虚血性ペナンブラ(ischemic penumbra)と言われ、
  再開通すれば梗塞を免れる。
  →血栓溶解療法の根拠

磁気共鳴血管撮影(MRA:magnetic resonance angiography)
 ・血管内を動くプラトンを高信号として
  描出することで血管を画像化する。
  流出速度が遅い場合や頭尾方向の血流は太い血管でも
  あたかも狭窄や閉塞のように描出してしまう。
  →血管開存の検出には3D-CTや血管造影(angiography)
  ※脳ドッグのガイドライン2008では
   MRA画像は立体視が可能な角度で回転させた
   連続画像が望ましいとされている。

拡散テンソル画像(DTI:diffusion tractography image)
 ・6軸以上の傾斜磁場MPG(motion probing gradient)
  を加えて水分子の拡散における方向性を確認
 ・白質内の異方性(FA値)を知る
  →脳白質病変の評価が可能
 ・仮想的に線維走行の画像化(fiber tracking)処理を行ない、
  錐体路等の走行確認や病巣との位置関係の把握が可能になる。

PTは神経学的所見に捉われ過ぎるが
脳卒中は血管病変に起因する疾患の総称であることを
もう一度確認する必要がある。
損傷した脳血管部位は支配灌流領域の影響を受けている。

現在よく用いられるNINDS IIIでは
機序を
 ・血管性
 ・塞栓性
 ・血行力学性
臨床カテゴリーを
 ・アテローム血栓性
 ・心原性塞栓性
 ・ラクナ性
 ・その他
部位による症候を動脈別に分類している。
詳しくは
NINDS
脳卒中の評価指標

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画像診断 MRI 1. 

MRI画像は多くの種類があり
それぞれの画像の特徴を覚えることが
まず重要になる。

T1強調画像(T1WI:T1 weihgted image)
・X線・CTに類似したコントラスト
・低信号(low intensity)→黒
・高信号(high intensity)→白
  脂肪や軸索突起を含むミエリン鞘(脂肪多い)。
  白質は灰白質より高信号になる。

T2強調画像(T2WI:T2 weihgted image)
・微細な水分含有量の違いも描出。
・多くの病変は高信号。
 脳脊髄液も高信号となるため区別が難しい。

FRAIR画像(fluid attenuated inversion recovery)
・脳脊髄液の信号を0に設定(黒く描出)
・病変の多くは高信号になるため脳脊髄液と区別しやすい
・脳溝や脳室に接する病変の診断に有効

T2スター画像(T2weighted image)
・ヘモジデリンを低信号として描出
 (ヘモデジリンは出血内のヘモグロビンの最終変化)
・脳内微小出血(microbleed)の診断が可能。

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画像診断 CT 

画像診断神経学的所見脳画像の損傷状況
整合性を照合し思考するためには
必要不可欠である。

まずはCTについて述べる。
出血した場合は、
早期から高吸収(high density area)が
認められる。画像では白く描出される。
梗塞した場合は、
明瞭化まで時間がかかる。
細胞死の部分が低吸収域(low density area)が
認められる。画像では黒く描写される。
(脳梗塞直後の描出には不向きだが
撮影時間が短いため第一選択とされる。)
評価法としては
・高血圧性脳出血(被殻出血・視床出血)のCT分類
 →early CT sign(ASPECT score)
・脳溝の左右差、皮髄境界不明瞭化
 →虚血性変化
・Evans index
 →正常水頭圧症の鑑別
・3D-CT血管撮影
 最近では造影剤を用いて脳血管を立体的に画像化する。
 血管異常・脳腫瘍の鑑別を行う。

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MRI読影の基本事項 

MRIは画像所見では一般的になっているが、
さまざまな種類の画像や出力信号があり
療法士にとってもなかなか苦戦する事も多い。
ましてや就職すると
「これって基本的な事なのかな?
聞いちゃうのはちょっとヤバい??」
とか考えるといつの間にか
それ以上進めなくなったりする事も
多いのではなかろうか。

今回はMRI画像を見る上での
基本的な事項を記載していく。

1)T1強調像で低信号
 T2強調像で信号(例:脳脊髄液)である。
 液体の粘稠度が上がると、T1強調像での信号が上昇する。

2)炎症を含め、多くの病変は水と同じく、
 T1強調像で低信号、T2強調像で高信号

3)血流の速い部分(血管内)は無信号(例:脳動静脈奇形)である
 (この無信号域をflow voidという)。

4)石灰化無信号である。よって、CTの方が描出、発見に有利である。
 金属もT1、T2強調像いずれにおいても通常、無信号である。
 治療後の歯など粗大な金属がある場合には、アーチファクトが生じる。

5)出血は時間経過で生化学変化を反映して異なる。
 出血性脳卒中(脳出血、クモ膜下出血)の急性期ではCTの方が判読しやすい
 血腫の中の鉄イオンの変化により、経時的に信号の変化が起こる。

6)脂肪はT1、T2強調像いずれも信号を呈する。
 脂肪の他にT1、T2いずれも高信号を呈するものには、血腫粘液がある。

まずはよく用いられるT1、T2強調増と信号の種類。
ここを押さえることで画像の意味するものが
少しだけ理解できるのではなかろうか。

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脳の機能と画像 

脳の構造と機能を画像で解析する方法は
現在医療現場では多く用いられている。
これは物理的な信号を用いた測定法で
CTやMRIなどが用いられる。
この画像解析により脳損傷の診断や予後、
治療方針などがある程度決定される。

PTがこれらの画像を用いて臨床応用させることは
非常に有益であるがまだまだ課題も多いのが現状だ。
脳局在性と機能解剖学的な知識、
脳画像を読影する知識が必要となる。

脳の構造はパソコンに例えるとわかりやすい。
皮質(灰白質)はCPU(素子)
線維束(白質)は配線(素子をつなぐもの)
血管は電源からの配線(エネルギー供給)
に分けられる。
要するに電源からの配線からCPUにエネルギーが供給され、
配線が連絡を取り合っている。
これは血管から皮質にエネルギーが供給され、
皮質同士を線維束がつなげているという訳である。

脳血管障害は神経症状が出現するが
元をたどれば血管系の問題から生じている。
血管がどのように通りどこに栄養を与えているのか。
それぞれの機能局在は。
そして線維束はどことどこにつながっているのか。
それらを把握することが脳の理解の第一歩ではなかろうか。   

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