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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「症例検討」の記事一覧

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膝の痛みC2 

疼痛側の足の重たさは遊脚期にあるとのこと。
背臥位では疼痛側下肢挙上時に重たさを感じる。
挙上動作では初動の遅延が認められ、
ある程度挙上すると下肢に過緊張が認められる。
初動の挙上遅延や、下肢の過緊張では
腹部深層筋の筋出力低下が認められることがあるため、
腹横筋の収縮の触知をすると
やはり収縮の遅延および収縮力の低下が認められる。

腹横筋のトレーニングとともに、
遊脚期のイメージと連動させることで、
下肢の重たさはわずかに改善される。
しかし、挙上時の下肢の過緊張は変化していないことから、
疼痛側の位置覚・運動覚を評価する。
過剰な過緊張により、筋紡錘が正常に機能しなければ
位置覚や運動覚の認知は低下する。
運動の予測や身体図式のイメージには感覚が重要であるため
感覚入力が乏しいことでより過度な筋出力を生じてしまう。
かといって力を抜くという指示は患者さんにとって、
容易なものではないため、感覚に集中するように声かけをする。
難しいようであれば反対側の感覚を先に感じてもらい、
それを模倣して行なうように促す。

感覚入力に集中することで、位置覚・運動覚が改善されると、
筋の過緊張も減少した。
これにより、歩行時の疼痛側の重たさは減少することとなる。
一つの症状が改善されれば、
もう一つの症状が姿を現すことは少なくない。
いくつかの症状が重なり合い、代償し合いながら、
身体の目的動作は遂行されている。
問題は一つではないことを常に認識しておかなければならない。
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Category: 症例検討

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膝の痛みC1 

膝の痛みはここ最近出現し、歩行時に疼痛があるとのこと。
疼痛は前に重心をおくと痛みが楽になるとのこと。
痛みは膝の内側裂隙部が主体である。

歩行分析をしていくと、後ろ重心で膝外旋位で疼痛は増強。
前重心で膝内旋位で疼痛は軽減する。
しかし、過度に内旋することで鵞足部に疼痛あり。
外旋位ではアライメントの関係から
内側部の圧縮ストレスにより、
疼痛が誘発されやすいことが予測される。
また内旋位では鵞足部の筋に過緊張を誘発し、
疼痛を生じている可能性がある。

また内旋位では足部と股関節の可動性が乏しく、
膝関節の内旋が大きい。
膝のみが過度な内旋とならぬように
内旋方向の動きを改善するために、
足関節の外返しと立方骨の背側滑りを改善、
また股関節の副運動を改善させる。

アプローチ後は内旋位においても鵞足部の疼痛は出現しなくなる。
また歩行時に体幹前傾が強いため、脊椎の伸展の可動性も考慮する。
以上のアプローチで疼痛症状の訴えは減少するも、
疼痛側の下肢が重たいとのことであり、
次は下肢の重たさについて、評価を展開していく。

Category: 症例検討

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膝の痛みB4 

初回の疼痛はラテラルスラストに伴う内側裂隙の疼痛。
内転・内旋を促すことで疼痛は消失するも、
今度は大腿四頭筋の過緊張とともに膝蓋大腿関節部の疼痛。
そして鵞足部の疼痛が出現する。
こうした状態から、膝のみの修正ではコントロールが難しいと考え、
より広い範囲でのアプローチに切り替えていく。

もう一度、歩行を確認していく。
特に疼痛の出現する立脚期を注意してみていく。
立脚期の膝関節の動きを確認していくと、
立脚後期の股関節の伸展角度が小さい。
大臀筋とハムストリングスの筋力低下はないものの、
歩行時では膝の伸展モーメントに対し、
股関節の伸展モーメントが乏しい。
結果、膝の筋の過収縮が疼痛の要因となっている可能性もある。
膝の伸展モーメント減少には体幹の前傾の関与も多い。
下肢の伸展モーメントに伴う前方推進力でなく、
体幹を前傾することによる前方に倒れる力を利用して、
前方に重心移動をしている。

本患も同様の姿勢が認められ、
体幹を前傾させることで前方に重心移動させている。
体幹を伸展させてみると胸腰椎移行部に可動性の低下が認められ、
それに伴い伸展時には関節痛が軽度生じる。
体幹の伸展制限が歩行時の前傾姿勢を生み、
大臀筋やハムストリングスの筋出力の低下、
股関節の伸展モーメントの減少を生み出していると考えた。

胸腰椎移行部の可動域制限の改善を行なうとともに、
股関節の可動域をさらに改善するようにアプローチを選択する。
アプローチ後は胸腰椎移行部と股関節の可動域が改善し、
口頭指示により体幹の前傾を修正することが可能になる。
股関節の伸展に関しては歩行前にCKCトレーニングにより、
あらかじめ促通することにより疼痛は消失した。

仮説をもとに疼痛は消失したものの、
今後の経過は注意すべきところである。
疼痛の消失はリハビリテーションによるものだけでなく、
日常生活によるものの影響が大きい。
胸腰椎移行部の可動性の維持には姿勢管理は不可欠であり、
歩容に関しても運動学習のためには繰り返しが必要となる。
また急激に運動量を増加させた場合には、
遅発性筋痛や関節炎などが出現することもあり、
不安はまた姿勢に影響し前傾姿勢を誘発することも考えられる。

今後もこれらの影響をあらかじめ説明することで、
悪化時に不安を誘発しないように、
そして失敗時でも問題解決できるように
解釈する知識と思考が必要となる。
療法士はこういったリスクをあらかじめ把握しつつ、
リスクマネジメントを受動的な状態から能動的な状態で行なえるよう、
援助し自立する支援をしていくことが必要となる。

Category: 症例検討

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膝の痛みB3 

数日後来院。膝の痛みはまだあるとのこと。
痛みは少ないかもしれないと発言あり。
「かもしれない」との発言から
あまり大きくは変わっていないことが推測される。
疼痛部位を確認すると、膝蓋骨下付近を訴えられる。
前回とは疼痛部位は変化している。
膝蓋骨を圧迫するとその直下で疼痛あり。
大腿四頭筋の過緊張も認められる。

膝蓋大腿関節部の疼痛と考え、
大腿四頭筋のリラクゼーションとともに
歩行時の股関節伸展を促す。
アプローチと歩容の改善に伴い
膝蓋大腿関節部の疼痛は訴えがなくなる。
その後は、鵞足部の疼痛の訴えに変化する。
最も強い痛みが軽減したために
2番目の疼痛を認知していると推測される。
歩容を確認すると、ラテラルスラストは減少しているものの、
今度は内旋位が強く、内旋・内転筋の過緊張が認められる。
外旋位では鵞足部の疼痛の減少が認められた。

初回の疼痛はラテラルスラストに伴う内側裂隙の疼痛。
内転・内旋を促すことで疼痛は消失するも、
今度は大腿四頭筋の過緊張とともに膝蓋大腿関節部の疼痛。
そして鵞足部の疼痛が出現する。
こうした状態から、膝のみの修正ではコントロールが難しいと考え、
より広い範囲でのアプローチに切り替えていく。

次回は膝以外の部位から運動連鎖による評価とアプローチを
述べていきたいと考える。

Category: 症例検討

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膝の痛みB2 

距骨下関節・立方骨・膝関節の
モビライゼーションを併用した可動域訓練。
股関節は大腰筋のストレッチを選択。
足関節の背屈と外返しの可動域は改善し、
正常範囲内となる。
膝関節と股関節に関しては軽度の改善が認められる。
この時点で筋力テストをすると、
内転筋の軽度の低下は著変はないものの、
大臀筋とハムストリングスの筋力は問題ないレベルとなっていた。
内転筋と外転筋のバランスに関しては
さらに詳細に評価すると大腿筋膜張筋が過緊張し、
中殿筋は筋力低下が認められた。
大腿筋膜張筋をダイレクトストレッチ。
中殿筋と内転筋の促通により、
内転筋の出力の向上が認められた。

この時点で効果判定するために、
もう一度歩行を行なうように促す。
歩行時では先ほどと比べ立脚初期のラテラルスラストは
軽度となるとともに疼痛は消失する。
初回のアプローチは良好な効果が得られたので、
今後の状態を確認したいということで、終了とする。

では疼痛はこのまま落ち着いていくのだろうか。
その後の経過を述べていく。

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膝の痛みB1 

歩いていると膝が痛いとのこと。
疼痛は立脚期に膝の関節裂隙内側。
処方箋でも変形性膝関節症の診断名。
レントゲンでは内側部の狭小化と骨硬化像。
骨棘形成が認められる。
圧痛もなく荷重痛のみが出現する。
歩行では立脚初期にラテラルスラストが出現。
典型的な変形性膝関節症とそれに伴う膝の痛みと推測できる。

評価では水腫は±で炎症はない。
立位および歩行時にO脚が著明である。
ではさらに詳細に評価していく。
炎症がないため、急性期は経過していると推測できる。
歩行時の荷重痛が軽減もしくは消失することが目的。
歩行時に膝関節を内旋位と外旋位に修正して歩行してもらうと、
内旋位では疼痛は消失するとのこと。
立脚初期のラテラルスラストも減少。
このような歩行になると疼痛が消失する可能性高い。
この情報を元により詳細に評価をしていく。

足部では背屈と外返しの可動域制限とともに、
立方骨の頭側滑りの副運動の低下が認められる。
膝関節では軽度の伸展制限と内旋方向の副運動低下。
股関節では伸展制限が軽度あり、
副運動の低下はないがエンドフィールでは筋性の制限が感じられる。
以上の可動域制限から立脚期からの
下肢の伸展モーメントと内旋モーメントに制限が予測される。

筋力テストでは著明な低下は認められないものの、
股関節内転筋と比べ外転筋が優位であり、
大臀筋やハムストリングスの軽度の低下が認められる。
やはりこれらも伸展モーメントや
内旋モーメントに影響する可能性がある。

立脚初期のラテラルスラストはこれらの可動域制限と
筋力低下に伴う下肢の伸展モーメントと
内旋モーメントの低下と仮説を立てアプローチを施行する。
次回はアプローチとその効果について述べていく。

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慢性的な腰痛B4 

このような心理面に伴う内臓系の問題や
身体的な疼痛などが関与する場合は
身体表現性疼痛と呼ばれることもある。
心理面の改善はそう簡単ではないので、
まずは身体的なアプローチを行ないながら、
心理面と身体面の関連しているところを見つける。

また身体面のアプローチをすることで
表面上の問題は改善しやすいものの、
根本的な問題が残っているものに関しては
症状が再燃することが多い。
少しずつ表面上の問題をアプローチし、
問題点を絞り込んでいく作業が必要になると思われる。
また悪化させる要因を特定し、
いかに再発を予防するかも
問題を絞り込む為には重要な要素と言える。

脊椎・骨盤などの可動域の改善も、
姿勢の改善や症状軽減に伴い
心理面の改善が認められることも多い。
アプローチを進めていく中で、
胸腰椎の可動性の制限が不良姿勢に関与していること、
胃腸障害によっても不良姿勢を誘発していること、
そしてこれらの二つの要因は、
仕事関係でのストレスが引き金であることなどが、
関係として現れてきた。

これらの症状の繋がりは症状を絞り込んでいく中で、
常に症状が再燃しやすい点、
そして一つが悪いと、他の部位の症状も関連して
出現することから考えられる。
仕事関係のストレスに関しては
アプローチをしていく中で症状が悪い時は
大抵、職場でのストレスが強い時と
本人より発言があったからである。

このように症状はいくつかが絡み合い。
時には社会的な問題や心理的な問題が
脳などの中枢神経系に作用し、
内臓系の不調や不良姿勢の誘発を引き起こし、
身体症状の悪化に繋がることは少なくない。
細かく見ていくことと、広く見ていくこと。
そして患者さん自身に気づいてもらうことと、
療法士が気づくこと。
様々な要素が考えていく必要がある。

今後も社会的、心理的、身体的に調節していく部分が多いが、
患者さん自身にもしっかり管理してもらい
療法士もそれに関わり合うことで、
一人では難しい問題に対して
対処していけるのではないかと考える。
ただし、過度な介入は依存の原因となるので
それぞれの役割は明確に示していきながら
進めていく必要はあると考える。

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慢性的な腰痛B3 

1週間後、再び来院した時には少しよいような気もするけど、
まだ痛いのは痛いと話された。
体幹の屈曲を促すと疼痛部位は前回の腰部にはなく、
第10胸椎から第1腰椎付近であり、
疼痛部位は変化したようである。
胸腰椎移行部の可動性は前回アプローチ前よりは改善しており、
副運動の低下も前回ほどではない。
このことから姿勢を注意していたことが伺われる。
「姿勢気をつけてたんですね。前よりも背中が硬くないです。」
と強化刺激とともに変化について説明する。
運動時痛は前回のように出現しないものの、
腰は変わらず痛いとのこと。
よく聞いてみると寝ていてもずっと重だるいとのことである。
運動時痛でなく安静時痛があるということは、
炎症があるか内臓系の問題が考えられる。

疼痛部位の触診・視診では炎症徴候は認められない。
ただ2~3日便秘気味とのことで、
下腹部の過緊張と冷感が軽度あり、
右腹部と左腹部にも過緊張が認められる。
左上行結腸部には腸管の触知が認められ、
横行結腸部には打診で鼓音あり。また食欲低下が認められる。
聴診では腸管の動きは大きな問題はない。
以上のことから便秘に伴い便とガスの停滞あり。
それに伴い食欲低下と周辺血流量の低下に伴う冷感があるか。
筋力テストをしたところ右の大腿筋膜張筋の低下、
両側腸腰筋および大殿筋の筋力低下が認められる。
またお腹が張るとのことで良い姿勢が保つことが困難とのこと。

胃腸の状態が悪くなると周辺の筋の過緊張や
周辺血流量に伴う冷感などが出現することはよくある。
下肢の循環系等も阻害されることになれば、
下肢の浮腫や冷感も出現することもある。
また筋は過緊張となっていても筋力は低下する。
胃腸の状態が悪くなることで腹部の過緊張が生じる。
固定筋作用が低下するため周辺の筋膜の影響を受けやすい
下肢筋の筋出力の低下が認められる。
前回評価していないので内臓と筋力の相関性はわかりにくいが、
胃腸の変化によって上記の筋力が変化すれば関連性も考えられる。
ドクターよりホットパックの指示は出ていたので、
体幹部のホットパックとともに内臓周辺筋のマッサージを行なう。
右腹部に関しては変化がないものの、左腹部はマッサージにより
過緊張の改善とともに胃の不快感が減少したとの発言があった。
また下肢の筋出力の向上も認められるため、
胃腸の状態に伴う腹部緊張が下肢の筋出力に関与した可能性も高い。

また胃腸の状態は姿勢にも影響する。
お腹が張った感じがすることで体幹は前屈肢位をとる。
体幹前屈姿勢が長期化すれば、椎間板症状が出現しやすく
脊柱起立筋の過度な緊張、腹直筋の短縮、
屈曲している部分の脊椎椎間関節の副運動の低下が生じる。
また慢性的な姿勢変化は習慣化し、
良好な姿勢をとることを困難とする可能性もある。
単なる筋骨格系の問題だけでなく、内臓系の関与も疑われる。
また内臓系の機能障害は心理的なストレスによる
脳の機能障害も関与している可能性もある。
多岐にわたる問題点をどのように考察し、
アプローチするのか難しい部分でもあるかもしれない。

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慢性的な腰痛B2 

次に疼痛の軽減が期待できる運動時痛を確認する。
体幹の屈曲により疼痛の訴えがある。
部位はL5の椎間関節のやや右側。
体幹屈曲時には胸椎の屈曲、股関節の屈曲は少ない。
心因性疼痛も疑われるものの、
可動性の問題から生じる疼痛は管理できるかもしれない。
胸腰椎と股関節のモビライゼーションを施行し、
副運動が改善したのを確認した後、再び体幹の屈曲を行なう。

痛みは変わらないと訴えがあるものの
疼痛部位はL5の椎間関節のやや右側ではなく、
L3の椎間関節の中央である。
再びL3椎間関節のモビライゼーションを施行することで、
同部の疼痛は消失するも、
次は両側腰背部の伸張痛の訴えに変化する。
疼痛は体幹屈曲傾向に伴うストレスによるものと推測されるが、
背中を伸ばすように促すと胸腰椎移行部の可動制限があり、
それが背中を伸ばすことを阻害している印象を受けたので、
同部のモビライゼーションも施行する。
他の部位と比べ副運動の低下が強く、
長期間経過していることが疑われる。
副運動の改善は20%程度と考えられるが、
背中を伸ばすことはわずかに可能になった。

姿勢は何となく伸びやすくなった気がするとの発言があったので、
「今までひどい症状が多かったので、良い部分を見つけることが
 難しくなっていると思います。良くなったと思っても、
 また悪くなる時には精神的に余計に答えますから。
 そんな状況でもわずかな変化に気がつけるのは
 良い徴候だと思います。」
と気づきに対して肯定的な説明を行なう。
この強化刺激により、少しずつでも
良い変化に気づくことができれば、
心理的な良好な影響も期待ができる。
「症状が長期化する場合は、負担を繰り返しているか、
 気持ちの影響が大きく作用していることが多いです。
 当然、これだけ痛いのが続いたわけですから、
 気持ちも落ち込んでしまうのは当然だと思います。」
長期化する症状を具体的に理論的に説明する。
これにより得体も知れない不安や恐怖も具体化することで
薄れるとともにどういった行動をするべきか明確になる。
また心理面に対する説明は相手の解釈によっては非常に不快になる。
例えば自分が精神的に弱いと言われている。と解釈すると、
非常に不愉快な気持ちになるのは当然である。
話す内容やタイミングなど十分気をつけるべきである。
また相手がそのことについて話すまでは待つというのも、
一つの方法である。
そして姿勢を注意する点を自主訓練とし、
次回まで様子をみてもらうこととなった。

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慢性的な腰痛B1 

長年腰痛があり、よくなったためしがないとのこと。
いろいろなところで様々な治療を行なったが、
どれも効かないとのこと。

当院に来るということは少なくても
諦めているわけではないことが伺われるが、
アプローチに対しては懐疑的な印象を受ける。

このような場合は症状の自己管理よりも
治療に依存していることも多い。
要するに自分ではこの症状はなんともできなくて、
病院で治してくれなければ困るといった思考である。
よくすることよりも悪くすることの方が影響は強い。
まず悪化させる要因を特定する必要があり、
そこのコントロールが重要なことを認識してもらう必要がある。
しかしながら懐疑的な状態で理屈を並べたところで、
納得されることは少ないと考えられる。
まずは即時的な効果により、本人に希望を持ってもらい、
その後、長期的なアプローチに繋げていきたいと考えた。

疼痛部位は曖昧であるが下部腰椎が主体である。
しかし、背部や股関節、両膝など痛みの訴えは多い。
一般的に疼痛は最も強い部分を認知するのだが、
複数箇所疼痛が存在する場合は、心因性も疑う。
表情や発言、睡眠状態や食欲、服薬も確認する必要がある。
心因性の関与がある場合は
初回で疼痛の軽減が認められない場合も多い。
この場合は効果判定を無理に行なわないこともポイントになる。
変わらないことによる不安の増悪も予測されるためである。
即時的な効果により期待を持たせることは中断し、
注意深く問診も行なうことにする。

まず急性疼痛はないようである。
疼痛表情であるGrimace signや
Jump signは認められない。炎症症状もない。
しびれや感覚障害などの症状もなく、
急性ヘルニアに関しても否定的である。
リスク確認と病期からアプローチは可能と考えられる。
では次回はここからの評価の展開について
持論を述べていきたいと思う。

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2017-10
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