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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

カテゴリー「可動域制限」の記事一覧

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可動域と筋力のどちらからアプローチ? 

可動域制限筋力の低下はアプローチをする上で、
問題点となりやすい機能障害ではないだろうか。
柔らかさも大事だし、力も大事。
ではどちらかというとどちらから優先的に
アプローチをすれば良いのだろうか。

結論から言うとやはり可動域からアプローチする方が、
スムーズにアプローチを行なえることが多い。
筋力は骨が可動するときに生じるトルクによるもの。
可動範囲が狭ければ骨の可動する範囲も少なくなり、
トルクは減少してしまう。
また可動範囲の中間域で筋力は最も強いので、
可動範囲が狭ければ日常生活でも筋力を発揮しにくい。

例えばドアの継手を想像してもらいたい。
ドアの継手を締まり過ぎているとドアを開ける時に、
ギシギシ音が鳴って多くの力が必要になる。
しかし、継手を緩めてあげればドアを開ける時に、
軽く動くので力はあまり必要ない。
試しに筋力の弱い部分の運動方向に対して、
可動域や副運動を改善して効果判定をしてみると良いかもしれない。
腰痛や膝痛のある人は股関節の可動域制限が多く見られる。
股関節の伸展の筋力を測定した後、
股関節の伸展可動域もしくは副運動を改善し、
もう一度筋力を測定してみるとどうだろうか。
可動域を改善しただけで、筋出力の向上が認められることも多い。

筋力そのものが落ちてしまっているのか、
それとも可動域が低下しているのか。
洞察力が高くなれば、動作分析から
どちらの問題が大きいかを気づくことができるかもしれないが、
このように先に可動域を改善することで、
真の筋力低下がどれだけあるかを確認すれば、
より効果的なアプローチに繋がるのではないだろうか。
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Category: 可動域制限

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拘縮の分類 

前回はHoffaの分類を紹介したが、
病変部位と原因が混在している点がある。
病態や発生メカニズムが解明されている今、
もう少し整理した分類が必要と考えられる。

沖田は病変部位と原因の混在した
Hoffaの分類の修正を述べている。
病変部位の分類
 ・皮膚
 ・靭帯
 ・腱
 ・関節
  →原因による分類を結合組織によるものとした。

 ・筋
  →原因による分類を筋線維によるものとした。

このように分類することにより、
どの病変部位の問題なのか。
そして何が原因なのかが明確になり、
アプローチするターゲットが明確になる。

現実的にはこれらが混在した状態が、
可動域制限として生じるのであるが
どの割合が多いかを考慮することで
アプローチの精度はより高められるのではないだろうか。

1)沖田実:関節可動域制限-病態の理解と治療の考え方-:三輪書店.2008

Category: 可動域制限

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Hoffaの分類 

炎症が繰り返されたり、不動によって体の関節は硬くなる。
この関節の可動性の制限に関わるものとして
関節拘縮というものがある。

古典的だが最も一般的な関節拘縮の定義は
Hoffaの分類である。
この分類では関節拘縮を5つの要素に分類する。
1.皮膚性拘縮
 熱傷や挫創後に生じやすい。
2.結合組織性拘縮
 靭帯・腱・腱膜(筋膜)などによるもの。
 デュピイトラン拘縮も手掌腱膜による
 癒着や瘢痕となるのでこれにあたる。
3.筋性拘縮
 筋線維の短縮や萎縮。
 フォルクマン拘縮も骨格筋の
 阻血によるものなのでこれにあたる。
4.神経性拘縮
 痛みの回避や、反射・痙性による
 緊張によって生じるもの。
5.関節性拘縮
 滑膜・関節包・関節内靭帯など。
 ただ結合組織と考えても問題ない。

このようなものになるのだが、
この分類では病変部位と原因が混在しており、
現在の病態や発生メカニズムが解明した状態では
当てはまらないものもいくつか存在する。
また臨床でこれらを応用するには
静止時緊張も考慮する必要があると言える。
しかし拘縮は筋緊張は含まないことが前提であり、
覚醒時は常に静止時筋緊張は常に生じている。
これを完全に排除するのは困難であるが、
これを含めた定義となるとより複雑になり、
混乱を招く原因となるとも考えられる。

次回は拘縮の病態と発生メカニズムが
解明されている昨今、どういった分類が
有効であるのか述べていきたいと考える。

1)安藤徳彦:関節拘縮の発生機序.上田敏,他(編):
 リハビリテーション基礎医学 第2版.医学書院,
 1994,pp213-222 

Category: 可動域制限

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不動による筋の短縮 

不動により筋が短縮しやすい部位がある。
短縮する筋を予測して行なうことで
効率よくアプローチを行なうことができる。

今回は短縮しやすい筋をピックアップしてみる。
これらの筋を硬くしないように対処していけば
ベッド上安静から離床の段階にに入った際の
動作能力を円滑に進めていくことができる。

可動域訓練

Category: 可動域制限

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硬くなりやすい運動方向 

不動や炎症後に関節は硬くなってしまう。
その硬くなる関節の制限される方向は
ある程度パターン化されている。
この関節の硬くなりやすい運動方向のパターンを
関節包パターンという。

各関節の関節包パターンだが
左から順に制限が大きくなりやすい。
臥床期間が長くなってきたときに
この関節包パターンを意識して
予防的なROM exを行なっていくことができる。

硬くなりやすい運動方向の可動性を
チェックすることで漏れなく無駄なく
予防することも可能になる。

肩関節や股関節などの球関節は
回旋方向の制限が出ることで
屈曲や伸展も制限されることになる。
回旋の運動となる内外旋の可動性は


関節包パターン

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可動性の問題をエンドフィールで鑑別する 

関節に硬さがある場合、
それが筋による問題なのか関節による問題なのか
ある程度把握することができれば
アプローチでの無駄がずいぶん減らせるのではないだろうか。

筋が硬さの場合は硬いゴムを引っぱるように
徐々に突っ張り停止する。
これがいわゆるMushy tissue stretchである。
ストレッチをする時の抵抗感を想像してもらうと良い。

それに対して関節のエンドフィールでは
途中までは抵抗がないのにもかかわらず
急にベルトが伸びきったように停止する。
これがHard capsularである。
自分の肩関節をゆっくり外旋させていくと
最終可動域あたりで急に硬い抵抗を感じるのではないだろうか。
この感覚が関節のエンドフィールに近いのではないだろうか。

筋のエンドフィールであれば筋に対するアプローチを。
関節のエンドフィールであれば関節に対するアプローチを。
臨床では混在する場合も多いため、
問題の割合が多いものにアプローチをするという戦略もある。
また4週間以上経過すると筋のみの問題でなく
関節包も硬くなると言われているため
こういった問診も鑑別の一つの情報としては用いることができる。

臨床思考2

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不動期間と可動域改善の関係 

関節可動域制限に対する治療報告は多い。
しかし可動域制限の責任病巣の特定は困難であり、
どの要素の変化が可動域改善になったのかは
はっきりとは分かっていない。
岡本らの報告では4週以内であれば
皮膚や骨格筋などの軟部組織による影響。
4週以降になれば関節包などの影響も受け、
12週以降では軟骨など関節構成体にも影響を及ぼす1)。

興味深い報告は
ナーシングホーム入所者に5回/週で
3時間の可動域訓練を7ヶ月行なった場合
治療効果が得られなかった2)。
また慢性病院の長期入院の寝たきり高齢者に
4回/週で40分の可動域訓練を8週行なった場合も
治療効果が得られなかった3)。
いずれもアプローチの時間と頻度的には十分と
考えられるが治療効果が得られていない。
対象者の可動域制限がいつからのものなのか
この報告からはわからないが
ナーシングホーム入所者と
慢性期病院の長期寝たきり高齢者というところから
長く経過している可能性は高い。
長期的な不動が続いた場合は可動域の改善が
困難になることが予想される。

Maoの報告では
不動が8週以内では関節可動域の拡大や
関節包容積の拡大などの可動域改善が期待できる4)。

可動域制限に大してはできるだけ
早期に不動を解除することが重要である。

1)岡本眞須美,沖田実,加須屋茜,他:不動期間の延長に伴う
 ラット足関節可動域の制限因子の変化-軟部組織(皮膚・筋)と
 関節構成体由来の制限因子について.理学療法学31:
 36-42,2004
2)Steffen TM,Mollinger LA:Low-load,prolonged stretch in the
 treatment of knee flexion contractors in nursing home
 residents.Phys there 75:886-895,1995
3)FoxP,Richardson J,McInnes B,et al:Effectiveness of a
 bed positioning program for treating older adults with
 knee contractors who are institutionalized.Phys There
 80:365-372,2000
4)Mao CY,Jaw WC,Cheng HC:Frozen shoulder:correlation
 between the response to physical therapy and follow-up
 shoulder arthrography.Arch Phys Med Rehabil 780:
 857-859.1997

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姿勢と可動域の変化 

姿勢が変化すると可動域が変化する?
臥位でなかなか可動域の改善が得られなかった方が
座位や立位が行なえるようになってくると、
改善がみられるようになるケースはないだろうか。

なぜ姿勢によって可動域が変化するのであろうか。
これは筋の緊張の変化が影響すると言われている。
運動ニューロンに作用し緊張を高める働きをする
H波と呼ばれるものがある。
臥位から座位そして立位になるにつれ、
このH波が減少するという報告がある1,2)
しかしながら脳卒中の患者などの
上位運動ニューロンの障害がある場合は
かえって高まるとの報告2)もあるため
考慮が必要である。
臥床期間を短くし活動性を高めることは
その後の経過に大きく影響することが示唆される。

1)Funase K,Higashi T,Sakakibara A,et al:Difference of
 posture-related modulation of H-reflex between forearm
 and leg muscle.Adv Exerc Sports Physiol 10:85-92,2004
2)Hwang IS,Lin CF,Tung LC,et al:Responsiveness of the H reflex
 to loading and posture in patients following stroke.
 J Electromyogr Kinesiol 14:653-659,2004

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可動域制限の要因 

関節の可動域制限があったら
何が硬いのだろうか。
その割合が分かれば割合の多いものに
アプローチすれば効率が良いと思う。
可動域の割合について次のような報告がある。
クリニカルリーズニング 脊椎・骨盤編
これによると筋と関節の割合が70%以上になる。
この2つを抑えることができれば
可動域制限に関わる大きな要因に
対処することができるのでは
間違いないのではなかろうか。

また4週間未満であれば筋の影響が大きく、
それ以降であれば関節の影響も増えてくる。
(不動による可動域制限を参照)
こういった知識で問診時に
ある程度の予測を付けるこができる。
また評価でエンドフィール、副運動を確認すれば
より個別に応じたアプローチが展開できるのではなかろうか。

クリニカルリーズニング 脊椎・骨盤編1

灰田信英,細正博:拘縮の病理と病態.奈良勲,他(編):
拘縮の予防と治療.医学書院,2003,pp18-36

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筋の可動域制限 

筋による可動域制限は直列弾性要素と並列弾性要素、
そして筋収縮の3つの要因に分類される。

まずは筋と腱の弾性要素が含まれる直列弾性要素。
筋フィラメント、コネクチン弾性、
クロスブリッジも含まれる。
スクリーンショット 2012-11-04 21.34.34

次に並列弾性要素。
上部にあるダッシュポッドは水分やプリテオグリカン。
また結合組織の弾性(筋膜・血管・筋小胞体・細胞膜)が
含まれる。
スクリーンショット 2012-11-04 21.34.43

最後に筋収縮の要素。
神経要素による筋の収縮がこれに当たる。
スクリーンショット 2012-11-04 21.34.54

これら3つが筋の可動域制限の要因となる。
スクリーンショット 2012-11-04 21.35.03

直列弾性要素は線維性の硬さ。
並列弾性要素は水分やプリテオグリカンなどの
内部での変化。
そしてこの直列と並列の弾性要素は
物理的なバリアーとなる。
収縮要素は筋の緊張などの神経的な要素が関わっており、
神経的なバリアーとなっている。

可動域制限早期では収縮要素、徐々に並列弾性要素、
最後に直列弾性要素の制限が関わることが多い。
時間が経つほど改善が強固に難しくなる理由はここにある。

これら筋の可動制限はそれぞれの生理学的要素が違うので
何に対してアプローチをするのか理解しておくことは
治療家として大切なことではなかろうか。

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2017-04
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