Admin   Newentry   Upload   Allarchives

理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2011年05月の記事一覧

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category: スポンサー広告

TB: --  /  CM: --

top △

仙腸関節の過剰運動性 

腰痛にも多くの種類がある。
骨盤の緩み(仙腸関節の過剰運動性)による
腰痛は時間とともに
重だるいような痛みが出現する。
姿勢を変えてもすぐには疼痛が軽減せず、
場所も骨盤周辺ではっきりしないのが特徴。

体幹の前屈骨盤の後傾
関節の緩みの位置(LPP:loose-packed position)
になるため痛みが誘発されやすい。
しゃがんだ姿勢や不良姿勢(前屈姿勢)などで
疼痛が出現する。
ニュートンテストが陽性。
骨盤ベルトやコルセットをはめているほうが
症状が少ない。

骨盤の緩みは股関節胸腰椎
過小運動性(動きにくい)が
関連していることが多い。
過小運動性があるために骨盤が代償的に
多く動いているのである。
疼痛の出現する動作や姿勢を制限したり
骨盤ベルトやコルセットで痛みによる対処にはなる。
しかし関連している胸腰椎や股関節の運動性を
改善させなければ症状の改善は限定的である。

また深部の筋(コアマッスル/インナーマッスル)を
活性化させれば骨盤と体幹の不安定性も軽減でき、
関節を締まりの位置(CPP:close-packed position)
にキープしやすくなる。
深部筋を働かせるにはヘソの周辺に
シワをつくらないような姿勢をすること。
縦に長く伸びた姿勢をすれば深部筋は
働きやすくなる。
「お腹をへこませる」や
「お尻の穴をしぼませる(おならを我慢するように)」
なども深部筋を働かせるヒントとなる。
以下は以前で紹介した深層筋についての記事である。

深層筋の活性化
深層筋(インナーマッスル)

痛みのある部分は症状が
出現しているだけで原因ではない。
痛みを作るのは日常生活での
動作・姿勢・心理面であり、
それらを自分自身で管理すること。
また関連する周辺関節
過小運動性を改善することも
大切である。
患者が自らコントロールするよう指導することと、
治療者が広い視野で問題を導き出すこと。
両者がかみ合ってはじめて
疼痛のコントロールという
効果が生まれると考えられる。
関連記事
スポンサーサイト

Category: 治療

TB: 0  /  CM: --

top △

腰痛の世界的疫学調査 

腰痛の世界的疫学調査で有名なものでは
急性腰痛の50~60%は 2週間以内で改善し
     80~90%は 3~4カ月で改善する。
慢性腰痛の90%が保存療法で改善するとしている。
これが腰痛の90~95%に保存療法が適応になる
と言われている根拠と言えよう。
気をつける点としては下肢の麻痺や
膀胱・直腸障害などが出現する
馬尾症候群のみである。

要するに腰痛はほとんど保存療法で手術が必要でないこと。
3~4カ月すれば80~90%改善する。
というところを患者に説明し、
精神的な負担を軽減させてあげることが必要。

しかしながら厚生労働省の国民生活基礎調査による
有訴受診率の結果では10年以上男女合わせ1位であり
疫学結果と剥離した内容ともとることができる。

要素としては受動的な国民性や
行きとどかないfollow upなどが
関係するものと思われる。

1)Chou R,et al:Diagnosis and treatment of
low back pain:A joint clinical practice
guideline from the American college of
physicians and American pain socierty.
Ann Interm Med 147:478-491,2007
関連記事

Category: 研究

TB: 0  /  CM: --

top △

腰痛体操 

腰痛の治療でよく用いられるものとして、
腰痛体操というものがある。
テレビや雑誌で紹介されていたり、
腰痛で整形外科を受診した際に
パンフレットとして渡されることもある。

腰痛体操で有名なものとしては
1937年に発表されたwiliams体操
腰椎の反りが強い(前彎が強い)ことが
疼痛の原因となるとし、
前彎を軽減する目的のものである。

また1956年に発表されたMckenzie体操
腰椎の曲がりが強い(後彎が強い)ことが
疼痛の原因となるとし、
後彎を軽減する目的のものである。
(実際のMckenzie体操は後彎の軽減以外の体操も多くある)

近年は腰部脊椎安定化exというものがあり、
腰部が動きすぎる・動きが大きい(過剰運動性)場合や、
不安定な場合の治療に用いられる。
深層筋の活性化
深層筋(インナーマッスル)参照

wiliams体操のような腰を曲げる動作は
ヘルニアの患者には推奨されない1)
またMckenzie体操のような腰を反らす動作は
脊柱管狭窄やすべり症の患者には推奨されない。

反る傾向の強い腰は、
曲がるような動きを繰り返し、
曲がる可動性の改善や曲がるのに
必要な筋力を活性化させる。

曲がる傾向の強い腰は、
反るような動きを繰り返し、
反る可動性の改善や反るのに
必要な筋力を活性化させる。

可動性が改善し、動きにくいほうの筋も
たるみが減れば背骨の位置関係もよくなる。
(脊椎が適度な彎曲になる)
ただこういった外側の筋肉は持久力に乏しく、
30秒程度で疲労を起こしてしまう。
これが良い姿勢をがんばっても
30秒程度経つとグニャっとなる理由である。

そこで長時間よい姿勢を維持するのに
腰部脊椎安定化exが必要となる。

体操の指導は1度では90%の患者が
間違えることが指摘されており、
複数回の指導が間違いを軽減するためには
有効と言われている2)

腰痛のアプローチで大切なことは
 ・患者の訴えを聴く時間を作る
 ・疼痛・機能の変化を体感してもらう
 ・評価により個別のアレンジをしていく
 ・負荷量を漸増していく
 ・安心する情報を提供する
  (腰痛の80~90%が3~4カ月の保存療法で改善する)

1)伊藤俊一,他:腰痛症:理学療法ハンドブック第3巻,協同医書出版,2010
2)Shirado O,et al:A novel back school using a multi-disciplinary
 team approach featuring quantitative functional evaluation and
 therapeutic exercise for patients with chronic low back pain:
 the Japanese experience in the general setting.
 spine 30:1219-1225.2005
3)伊藤俊一:腰痛体操実践・継続のコツ,PTジャーナル45,pp360-361,2001
関連記事

Category: 腰椎

TB: 0  /  CM: --

top △

能力面を大切にすること 

ICIDHでは社会的な問題
能力的な問題そして機能的な問題
3階層に分けて考えていく。
それにより問題の要素が明確になり、
何に対してアプローチするのか明確になる。

社会的な問題は療法士から見えない部分が多く、
患者からうまく聞き取ることが重要である。
どんな仕事でどんな家族なのか?
趣味は何なのか?
どのようなものを大切にする価値観なのか?
それによりその患者の能力の問題が明確になる。

また機能的な問題は患者にはわからない。
療法士にしか分かりにくい情報となる。
何による痛みか?どこの関節の動きが硬いか?
どこの筋力が弱いか?
それにより患者の能力が
発揮できるだけの機能があるか?
能力に必要な要素が明確になる。

社会的な問題と機能的な問題の
中間にあたるのが能力的な問題
半分は患者にしか分からない
半分は療法士しか分からない
お互いの情報共有が必須である。
例えば仕事での物を運ぶ動きについて。
どのくらいの重量でどのくらいの大きさか?
持ち上げて運ぶまでの距離や時間、
途中で休憩が可能かどうか?
これにより体の使い方は随分変わってくる。
療法士の予測だけでは能力は見えてこない。
しかしながら、その動作で
どういう代償を用いることができるかや、
可能なために必要な機能面の要素は見えてこない。

能力とは患者と治療者の共有部分であり、
能力を変化させることがリハビリテーションにおいて
重要なことは言うまでもない。
治療の際の会話はこういった問題を明確にする上で
なくてはならないものだということを
常に意識する必要があると思う。
関連記事

Category: 評価

TB: 0  /  CM: --

top △

徒手的理学療法においての評価 

療法士は患者の訴えを聴き、
その想いや苦悩を受け止める。
そしてそれらの精神的な要素
現実的な要素として変換することで
対処していくことになる。
この行為がいわゆる評価である。

評価によって、どんな能力が
障害されているかが分かれば、
それを構成している機能を明確にし、
問題となっている構造は何なのか
関節筋・筋膜神経その他結合組織
明確にしていく。

徒手的理学療法では
Kaltenborn-EviethMaitland
神経系のアプローチとして発展してきた。
またオステオパシーの世界では
筋膜リリース(Myofacial release)
マッスルエナジーテクニック
(MET:Muscle energy technique)
軟部組織モビライゼーション
(Soft tissue mobilization)

などとしてそれぞれ発展してきた。

どの徒手療法を選択する改善に
どの構造に問題があるのかを
評価しクリニカルリーズニングを行ることが
まず先決である。
この過程を無視するということは
適当に薬を出されるのと大して変わらない。

エビデンスを元に効果の出る
可能性の高いものを選択することだけでなく、
個別の評価をきちんと行い、予測される構造に対し、
オーダーメイドで治療を行うこと。
どちらも重要なことではなかろうか。
関連記事

Category: 評価

TB: 0  /  CM: --

top △

精神と身体は別ではない 

心は体と繋がっている。
それは脳と神経が繋がっていることや
自律神経・ホルモンが体に影響すること
を考えるとわかりやすいのではなかろうか。

体は動きすぎると硬くなり傷む
イラだちやすい人に多い行動である。
また休みすぎると伸びたるみ弱る
落ち込みやすい人に多い行動である。

人間の体は骨・関節・筋のみを
考えると単純で機械的である。
しかし神経と脳を含めれば
コンピューターのように複雑になる。
人間は機械と違って意志が宿っている。

構造体を意志によって動かすのである。
それが治療者のみの力では改善しない
一番大きな理由である。
本人の意思が必要不可欠。
いかにそのきっかけを
与えられる環境になるかが
セラピストの使命ではなかろうか。

いらだち動きすぎて傷む人。
落ち込み休みすぎて弱る人。
これは基底核や辺縁系が
過剰に働きすぎると生じやすい。
頭の内が熱くなりすぎているのである。
精神機能の過剰反応とも言える。

熱くなることは大切だ。
しかし熱くなりすぎると火傷する。
基底核や辺縁系のような
頭の内の方ばかりを熱くしてはダメだ。
現実に対処するには内だけでなく、
外も熱くならなければならない。
理性により熱を逃がす。
前頭葉の働きである。

ストレス発散をし、熱を冷ます方法もあるが、
熱を現実を変える力に変えること。
これが大人として必要な力となる。
今の環境をあるがまま受け止める。
そしてその環境に対しどう対処すればいいか。
そこに集中すれば熱は意味のある方向に流れていく。

環境が悪いわけではない。
相手が悪いわけではない。
そして自分が悪いわけでもない。
ただどうすればいいのか
それだけ考えていく。

自分が変わらなければ何も変わらない。
誰も与えてくれない。
最後は自分しかいない。
自分のことを最後まで信じて
はじめて環境とも適応することが
できるのではなかろうか。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: --

top △

運動量をどうやって決めるか 

運動すれば筋肉が強くなる。
筋肉が強くなれば体はよくなる。
ということはいっぱい運動すれば
早く良くなるのでは?

そう言った考えを持たれる方は多い。
しかし運動をやり過ぎてかえって悪くなった。
そう言った声もよく聞く。
整形外科ではむしろやり過ぎて
痛い方のほうが圧倒的に多いのが現実である。

これは薬で体は治るからたくさん飲めば早く治るのか?
と同じ理論。
体に刺激になるものは体に変化を起こす。
変化が適度であればよい影響を及ぼし
度を超えてしまうと害になる。
過ぎたるは及ばざるがごとしだ。

運動も副作用がある
これがいわゆる筋肉痛というもの。
筋肉は刺激を与えることで強くなるのは確か。
しかし、刺激が強すぎると逆に傷んでしまう。
整形外科に訪れる患者はどちらかというと
動きすぎていためている方が多いので
動き方を自分の体に合ったものにすれば
痛みも管理できるのである。

じゃあどれくらい動くのがちょうどいいのか。
Lubell1)によると運動量や反復回数の増加は
1週間に10%に留めるのが良いとしている。
人は少しずつの無理をかけていくことで成長したり、
慣れていたりしていく。
しかしハードルに合わなければ成長するどころか
かえって挫折するのみの経験となる。
これは心も体も同じで、無理なストレスは
心身の調子を崩してしまう。

適度なストレスを体や心にかけていくことで
体や心を少しずつ強くしていけばいい。
がんばりやな方は要注意。
失敗から学ぶことも大切だが
自信は成功から生まれてくる。

1)Lubell,A:Potentially dangerous exercises:
 are they harmful to all?Phys Sports Med 17:
 187,1989
関連記事

Category: 治療

TB: 0  /  CM: --

top △

前庭系の理学療法:概要 

諸外国では前庭系のリハビリテーションは
確立しているが日本ではあまり聞くことがない。
前庭系や内耳は平衡感覚に関与しており
めまいの症状が出現する。

めまいは以下のようなもので出現する。
 ・外リンパろう
 ・前庭神経炎
 ・メニエール病
 ・良性発作性頭位めまい症(BPPV)

外リンパろう
 めまいと難聴と耳鳴りが突然起こる。
 反復はなく神経症状もない。
 めまいは動揺感が悪化と
 改善とを繰り返し変動がある。
 難聴も変動し、水の流れる感じが
 する場合もある。
 耳の中で何かがはじけるような
 “ポンッ”という音や感覚後から
 耳が聞こえにくくめまいが出現した際
 疑わしいめまい。
原因:内耳のリンパを入れた袋が弾け、
   リンパ液が中耳に漏れ出してしまう。
病態:力んだりすることで起こる。
   くしゃみや咳、空気圧の変化、
   交通事故、頭部打撲、耳かき事故、
   などの外傷で起こることもある。
検査:聴力検査
   難聴が変動することが多い。
   大きな音を聴くとめまいがする(Tullio現象)
   耳に圧力をかけるとめまいがする(圧ろう孔テスト)
   などが見られる場合がある。
   耳を下にして横になると、
   眼振(眼の揺れ・振るえ)が見られる。

前庭神経炎
 突然の激しい回転性のめまいと嘔吐。
 激しい発作は初めだけだが、
 その後もめまいが数日間続き、
 起き上がれない状態になる。
 1週間ほどで通常の生活に戻ることができ、
 めまいは1カ月以内に軽快する。
 しかし2~3カ月間軽いめまいがあり、
 ふわふわした浮遊感は数カ月続くこともある。
 耳鳴り・難聴などの聴こえの症状はない。
原因:不明。ウイルス感染説が有力
病態:前庭神経(内耳の情報を伝えるところ)の炎症と
   考えられている。

メニエール病
 回転性のめまい(数10分~数時間)
 耳鳴りがしたり、難聴が同時に突然起こる。
 (メニエール3徴)
神経症状はない。
 耳の症状は反復するうちに悪化する傾向。
 めまいはなくとも耳鳴りや難聴が残ることがある。
原因:不明。心理的・肉体的なストレスや
   過労も誘引になるとされる。
病態:内耳の水ぶくれ(内リンパ水腫)。
検査:グリセオールテストといって、
   グリセオールの点滴をすると改善。

良性発作性頭位めまい症(BPPV)
 突然のめまいが、寝返り・起床動作・
 着床動作など頭の動きを伴う動作で、
 起こる。聴こえの症状(耳鳴り、難聴)はない。
 神経症状はない。
 1週間ほどで徐々に改善してゆき、
 9割は3カ月以内に完全に治ります。
 良性発作性頭位めまいは、もっとも多いめまいで
 治りやすいめまいでもある。
 めまいを恐れておとなしくし過ぎると、
 かえって長引くことがある。
原因:多くは不明。心理的・肉体的なストレスや
   過労も誘引になる。
病態:耳石のずれ
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: --

top △

前庭系の理学療法:浮遊耳石置換法(Epley法) 

前庭系の理学療法として対象になるめまいは
良性発作性頭位めまい症である。
日本の場合は通常、耳鼻咽喉科医が
診察と指導を行うことが多い。

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は
1921年にBaranyによって発表される。
1971年にEpley法という体位変換による
治療が確立される。
耳石のずれによって起こるのだが
三半規管は3つあり一番異常が
起きやすいのは後半規管(約60%)。
この後半規管に出来た浮遊耳石を
半規管外に出す方法が
浮遊耳石置換法(EPLEY法)である。

浮遊耳石置換法(EPLEY法)
~右が障害されている場合~
1.座位をとる
2.ゆっくり上向き(背臥位)で寝る。
  頸部を右45度に向く(回旋)し
  頭は下げた位置(約20度)をとる。
  (ベッドから頭だけ出し垂れ下がった状態。)
  めまいがおさまるまで待つ。
3.頭は下げたまま頸部を今度は左45度に回旋。
  めまいがおさまるまで待つ。
4.首の位置はそのままで体だけを90度左へ回転
5.頭と体の位置関係を保ったまま体を起こす。
  浮遊耳石は後半規管の外へ出る。
これを数回繰り返す。

約7~8割で効果があるとされている。
放っておいても通常よくなるが
この方法により症状が
かなり軽減することもある。

1)Epley JM: The canalith repositioning procedure;
 for treatment of benign paroxysmal positional
 vertigo. Otolaryngol Head Neck Surg 107:399-404, 1992.
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: --

top △

理想の職場 

理学療法士・作業療法士のサイト 療法士.com
今回のテーマは理想の職場はどこがポイントか。
理想的な職場ってどんなところだろう。
自分にとってとても居心地がよく思い通りになるところ。
そんなところははっきりいうとないでしょう。
自分の思い通りになるのはお金を貰うときでなく、
お金を払う時に求めるものとだと思う。

趣味仕事の違いはお金を払う貰うか。
自分のニーズを考えるのが趣味。
顧客のニーズを考えるのが仕事。
ここを間違えると非常に苦労するでしょう。

相手のニーズに応えそれを達成していくことが
仕事の基本となる考え。
そこを楽しむことが仕事を楽しむこと。
個性は環境に適してなければ意味がない。
個性が叫ばれる社会だが
言うほど個性を受け入れる余裕はない。

日本のこういった本音と建前を読み解くことも
仕事の難しさでもある。
私の好きな言葉にこういったものがある。

It isn't the strongest of the species
that survive,nor the most intelligent
but the ones most responsive to change.                                生き残るのは、最も強い種ではない。
最も賢い種でもない。
変化に最も敏感に反応できる種である。                                          チャールズ・ダーウィン

どんな場所にも適応できること。
患者の適切な環境になるべくセラピスト。
そこには自分の押し売りをするのでなく、
相手に合わせて個性を光らせる。
そういった力が必要ではなかろうか。
流れの速い情報社会。
生き残るには流れに逆らうことより
しっかり流れを見極めることだと
私は考える。
関連記事

Category: ブログテーマ

TB: 0  /  CM: --

top △

腰椎回旋と椎間板のストレス 

腰椎回旋3.5°で椎間板の線維輪を
引き裂くという報告がある1,2)
股関節や胸椎の可動性が少なく、
腰椎の過剰な回旋が生じることは
椎間板の障害を誘発することになる。

また立位姿勢よりも座位姿勢のほうが
腰椎の可動性は大きくなる2)
座位においては腰部の緊張が
少なくなることや下肢の運動が
おこりにくいことの影響が予測される。
こうした運動は無意識で繰り返され、
障害を少しずつ進行させる。

スポーツでは両脚が地面に着くスポーツは
ストレスが少なく、
両脚が地面に着かないスポーツは
ストレスが多い。
具体的には両脚がつかないテニスやバレーなどは
ストレスが少なく、
両脚がつくゴルフやスカッシュでは
ストレスが大きくなる。

動きとしては小さなものだが
一部分にストレスが集中することで
大きな力となり障害を生む。
各関節の柔軟性を維持改善することや
体全体を使ったフォームにしていくことは
重要な役割を果たすことになるのではなかろうか。

1)Pearcy MJ:Axial rotation and lateral bending
 in the number spine measured by three-dimensional
 radiography,spine 9:582,1984
2)Pearcy MJ:Twisting mobility of the human back
 in flexed postures,Spine 18:114,1993
関連記事

Category: 腰椎

TB: 0  /  CM: --

top △

痛みの出現しやすい運動方向とその治療 

腰痛に関しては多くの論文があるが
どういったタイプの腰痛かという
サブカテゴリーが明確に決まっていない。
その為、どういう症状に対し
どういうアプローチが良いかという論文は
極端に少なくなってしまう。
RCTはほとんど皆無といった状況である。

腰痛の運動方向による興味深い研究があったので
紹介したいと思う。
どの方向で痛みが誘発されるかという
運動方向の研究では169人中50%以上が
伸展-回旋による疼痛であった1)。

また運動方向による治療に関するもので
Andreyらは312症例に対し
病期(急性・亜急性・慢性)に関係なく
好みの運動方向を考慮し運動する方が効果的と
報告している2)。
痛みが出ない方向、心地よい方向という
体の感覚に従うことが大切という
メッセージなのかもしれない。

1)Van Dillen LR,Sahrmann SA,Norton BJ et al:
 Classification of patients with low back pain,
 Phys Ther(submitted 2001)
2)Audrey,L,Donelson,R,Fung,T:Does it matter which
 exercise?A randomized control trial of exercise
 for low back pain.Spine 29(23):2593-2602,2004

関連記事

Category: 腰椎

TB: 0  /  CM: --

top △

勉強を現実に役に立つようにするには 

勉強してもなかなか臨床では生かすことができない。
では勉強はしなくてもいいのか。
そういった疑問を持つことは多いのではなかろうか。
私も自問自答することがよくある。
臨床に生かすことができる勉強をしたい。
そうは思いつつもついつい興味のあるものばかりに
偏ってしまう。

物事を考える上で情報を仕入れることは
大切なのは言うまでもない。
これが勉強というものだ。
しかし現実で使えるようにするためには
選択や加工する能力が必要になる。
その過程を経てはじめて知識となる。

本で読んだり人から聞いたことは
あくまで情報にすぎず相手にわかりやすく伝えたり、
その情報を元に習慣を変えることはなかなか難しい。
その情報を日常生活に当てはめて考えたり、
実際の経験と照らし合わせてはじめて知識となる。

そうして手に入れた知識を多く取り入れることで
様々な思考を行うことができるようになる。
しかしいろいろな思考が増えれば増えるだけ
どの思考が正しいのかわからなくなりジレンマに陥る。
一つの思考を優先することで正反対の思考は
否定することになるからである。
偏った思考しかない場合は他人とぶつかるだけで済むが
多くの思考を行えれば行えるだけ自分ともぶつかる。

そこで必要なのは優先順位を立てることである。
それは哲学や倫理といった人の価値を基準とし、
どちらにメリットが多くデメリットが小さいか。
どういったことを得たいのか。
といった守るべきものと得るべきものを
明確に考えた上で思考していく。

これは自分の考えも客観的に眺める働きで
メタ認知と呼ばれる。
このメタ認知が行えることにより、
思いこみや独りよがりは少なくなっていく。
今の環境や状況に最も適した選択をするためには
自分の偏ったプライド(多くの場合は思いこみ)に
固執せず周りの意見を取り入れ納得させることのできる
自信を手に入れることができるのではなかろうか。

勉強を現実に役に立つようにするには
このような過程を経ることが必要である。
そして現実での様々な経験が必要になる。
勉強も大事だが遊ぶのも大事だ。
同じ価値観のものと群れるのでなく、
様々な価値観の人と刺激し合うことが
様々な経験には必要になるのではなかろうか。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:概論1 

変形性股関節症は
歳とともに軟骨が変形することと
変形に伴い関節が不適合になり
軟骨が変性・炎症を起こす。

日本では2次性のものが多い。
臼蓋形成不全や先天性股関節脱臼が
関係している。

変形性股関節症の進行は
関節の不適合→負担がかかる(機械的ストレス)
→軟骨細胞の変化→軟骨の脱落と軟骨屑(debris)
→炎症→リウマチ様の炎症→関節液の貯留
→軟骨下骨の露出→臼蓋・骨頭の嚢胞形成と硬化像
→荷重分散能力の低下→痛みと筋の緊張増加
→関節内圧上昇1,2)

このように変形性股関節症は様々な
反応が起こりながら進行していく。
関節の不適合が炎症を起こし、
炎症と臼蓋・骨頭の硬化が
より不適合を増加させ悪循環となる。
いかに負担をコントロールし
炎症を生じさせないよう
生活指導を行うことも重要な因子となる。

1)田中清介:変形性股関節症 病態・診断・診療,
 pp55-56,メジカルビュー社,1997
2)Pauwells F:Biomechanics of the normal and
 diseased hip,p129,Springer Verlog,New YOrk,1976
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:概論2 

軟骨の変性と破壊はいくつかの要素が関係する。

力学的問題
 力関係の変化でのせん断、摩擦、破壊。
生化学的問題
 軟骨を分解する酵素が軟骨細胞の代謝に影響。
遺伝的問題
 特定の遺伝子が破壊を促進する。
栄養学的問題
 軟骨は圧縮による作用で行われる(血管がないため)
 荷重や運動量が減少すると栄養不全となる。

軟骨ストレスには
圧迫負荷と牽引負荷がある1,2)
圧迫負荷
 ・筋の緊張
 ・関節包の緊張
 ・関節液の貯留
牽引負荷
 ・歩行の遊脚・立脚とともに反復負荷が生じる。

このように軟骨破壊にはいくつかの要素が関係する。
軟骨の栄養は圧縮によるものであり、
荷重や運動量が必要である。
しかしながら過度な刺激は筋の緊張・関節包の緊張・
関節液の貯留を助長させ軟骨破壊の原因となる。
刺激は必要だがほどほどにということである。
個人個人の状態によるので
痛みが増加するようだったり炎症性の痛み
(安静時痛や夜間痛)が生じるようであったら
運動量を調節していく必要があるだろう。

1)Fukuda K:Superoxide dismutase inhibits
 interleukin -1- induced degradation of human
 cartilage,Agents Actions 42:71-73,1994
2)福田寛二:Interleukin-1による軟骨破壊と
 ガスメディエーター,炎症16:85-89,1996
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:概論3 

関節の変形には血流の変化が関与する。
dynamic MRIでの血流測定によると
骨の増殖部と吸収部では血流量が
異なることがわかっている。

荷重部 -硬化部では血流量は減少。
非荷重部-骨増殖部では血流量は増加。

それに対して軟部組織(腸腰筋、内転筋の筋・
腱・付着部、関節包)や病期、骨変形の程度、
筋緊張、圧痛点などの関与はないと報告されている。

これは微小血管の貧血と痛みの関与が低いことが
予測される。
関節の変形には血流量が関わる。
しかし血流量と痛みは関連がないとすれば
変形性股関節症でそれぞれ起こる症状ではあるが、
影響しあうことなく変化が進む可能性も考えられる。
また痛みが血流量と関係しなくとも
他の要因により変形に関与していることは
十分考えられる。

渥美 敬:変形性股関節症骨棘の脈管学的検討,
整形外科学45:741-746,1994
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:疼痛の要因 

股関節痛と言っても非常にたくさんの要因がある。
大きく分けると機械的要素化学的要素そして
その他に分かれる。

機械的要素では
・関節包      :伸張や捻じれ
・筋        :過剰なストレス
・拘縮       :靭帯付着部に癒着
・骨増生や軟骨の破壊:骨の圧迫や摩擦
・関節不安定性   :靭帯・腱のストレス
・関節水腫     :内圧上昇と骨棘による関節包ストレス

化学的要素
・軟骨破壊の際のタンパク分解酵素(サイトカイン)
 産生による化学的刺激や2次性関節炎
・生化学物質が骨・軟骨の退行変性と関連し受容器刺激
・サブスタンスP(神経ペプチドの一種)の疼痛伝達物質の作用
・骨端部静脈のうっ血

その他
・L2,3支配のデルマトーム,マイオト―ム,
 スクレロトームの関連痛
・筋筋膜症候群に起因するトリガーポイントからの関連痛
・脊椎や隣接関節の機能異常からの放散痛や関連痛
・防御反応としての筋スパズムと神経の
 拘扼性障害による異常感覚

これだけ多くの問題が混在しており、
ある一つの現象のみで断定することは困難である。
機能評価を多く行い可能性の高いものを
選択するというのもひとつの方法である。
しかしながら患者の負担や評価ばかりの理学療法では
患者の満足度は得られないばかりでなく
治療してもらえないことの不満も生じやすい。
問題を明確にすることは当然重要であるが、
「理学療法は治療のみ」と患者は認識していることも多い。
適切に説明し、不満を生じさせないことも
配慮する必要がある。
また評価を最小にするためには問診が大切である。
 どこが痛いか? →解剖学的な位置関係
 どんな痛みか? →生理学的な痛みの種類
        (炎症や関節内圧の変化など)
 どういう動きで痛いか? →運動学的なストレス
解剖学・運動学・生理学が大切だと言われるのは
これらを明らかにするための基礎的な知識になるからである。
またどんな時によくなって(痛い時にどうするか?)
どんな時に悪化するかも参考になる。
改善する方法を患者自身が知っていることは
精神的な安定に重要であるし、
悪化することが分かっていれば、
増悪因子のコントロールを促しやすくなる。

1)丸山仁司 他:考える理学療法 評価から治療手技の選択,
 文光堂,pp261-273,2004
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:機能診断(筋の障害) 

股関節の痛みの原因は多岐にわたるが
他動運動と抵抗運動により
どの構造に障害があるのか
絞り込む方法がある。

腸腰筋
 他動運動
  股関節屈曲:+/-
  股関節伸展:+/-
 抵抗運動 
  股関節屈曲:+

大腿直筋(上部)
他動運動
  股関節屈曲:+/-
  股関節伸展:+/-
  股関節内旋:+/-
  股関節外旋:+/-
 抵抗運動 
  膝の伸展:+

ハムストリングス(上部)
 他動運動
  股関節屈曲:+/-
 抵抗運動
  股関節伸展:+
  膝の伸展:+

中殿筋
 他動運動
  股関節内転:+/-
  股関節内旋:+/-
  股関節外旋:+/-

梨状筋
 他動運動
  股関節内旋:+/-
 抵抗運動
  股関節外旋:+

内転筋
 他動運動
  股関節外転:+/-
 抵抗運動
  股関節内転:+

+:疼痛,+/-:疼痛の可能性

筋にストレスをかけていくことで特定する。
どの運動方向で痛みが出るか
他動運動による伸張と抵抗運動による収縮で
確認していく。

1)丸山仁司 他:考える理学療法 評価から治療手技の選択,
 文光堂,pp261-273,2004
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:機能診断(滑液包の障害) 

腸恥骨&腸腰筋滑液包
 他動運動
  股関節屈曲:+
  股関節伸展:+/-
  股関節内旋:+/-
  股関節外旋:+/-
 抵抗運動 
  股関節屈曲:+

大転子滑液包
 他動運動
  股関節屈曲:+/-
  股関節伸展:+/-
  股関節内転:+/-
  股関節外転:+/-
  股関節内旋:+/-
  股関節外旋:+/-
 抵抗運動 
  股関節伸展:+/-
  股関節外転:+/-
  股関節内旋:+/-
  股関節外旋:+/-

坐骨大殿筋滑液包
 他動運動
  股関節屈曲:+/-
 抵抗運動 
  股関節伸展:+
  膝関節屈曲:+/-

+:疼痛,+/-:疼痛の可能性

滑液包は関節の周囲にある袋で、
関節の動きを滑らかにする役割を持つ。
圧迫や摩擦によって炎症を生じやすい。
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:機能診断(関節・その他の障害) 

股関節、恥骨結合、関節遊離体の障害の場合
は次のような分類ができる。

股関節
 他動運動
  股関節屈曲:L,+/-
  股関節伸展:L,+/-
  股関節内転:+/-
  股関節外転:L,+/-
  股関節内旋:L,+/-
  
恥骨結合
 他動運動
  股関節屈曲:+
  股関節外転:+
 抵抗運動
  股関節内転:+

関節遊離体
 他動運動
  股関節屈曲:+/-,springy block
  股関節外旋:+/-,springy block

+:疼痛,+/-:疼痛の可能性
L:可動域制限の可能性
springy block:end feelでの弾むような抵抗感
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:痛みの変化 

前期
 運動や歩行後に鼠径部、大腿部に痛みが出現。
 休息により軽減する。
  →・関節構成体の破壊
   ・非特異的な滑膜炎
   ・股関節周囲筋の攣縮 
 などが原因となる。

進行期
 関節拘縮(屈曲・外転・内旋の制限)
 痛みの増強や安静時痛が出現する。
  →・骨内血流のうっ滞による骨内圧上昇。

末期
 痛みの増強や杖の使用が必要となる。
 股関節外転筋力の減少により
 トレンデレンブルグやドゥシャンヌなどの
 間欠性跛行が出現する。

病期によって問題になってくる要素が変わる。
早い段階で気付き進行を軽減するように
日常生活を考えていくことが必要。
またセラピストは運動連鎖を分析し
股関節以外の過小運動性を確認し、
運動が股関節に集中しないよう考慮する。
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:ADLの変化 

変形性股関節症では疼痛や可動域制限とともに
筋力低下も混在し様々なADL障害を生じる。

初期では軽度の疼痛や倦怠感が
鼠径部、転子部、大腿内側部に生じる。
主に運動時・長距離歩行時に出現するも
一時的なもので休息により回復することが多い。
それが進行していくに従って、
持続的な疼痛となり歩行開始時や夜間痛が
出現するようになってくる。

靴下やズボンの着脱が困難になり、
階段昇降の障害や仙骨後傾位の座位など
可動域制限の影響も出現してくる。
それに伴い起立動作困難となり
次第に可動性が減少していく。

初期は軽度の痛みであるが、
次第に痛みが強くなり
可動域制限が著明になる。
どのような動作が日常生活において
負担になっているのか早期に認識し
症状の進行を食い止める必要がある。

簡単な見分け方としては
顔をしかめるような痛みが
どのような動作において出現するのか。
後で夜間痛が出現する動作は何か。
といったところを分析していく。

それにより疼痛が出現しない生活に工夫していく。
具体的には誰かに手伝ってもらう。
何らかのサービスを受ける。
環境を変化させる(住宅改修など)。
歩行補助具や手すりなどを利用する。
道具を購入する。やり方・動き方を変える。
機能を改善する(関節の動きを改善するなど)。

その方の思想や価値観に合ったもの。
そして専門家としてのリスク管理を考慮したもの。
それぞれのバランスを考えていきながら
情報提供することはけして簡単なことではないが
重要なことである。
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:痛み以外の症状(可動域制限) 

変形性股関節症では疼痛以外に
可動域制限も生じやすい。
可動域制限の原因は関節包の線維化、
炎症後の癒着・瘢痕形成、疼痛回避の肢位
などが関係する。

関節包の制限ではジョイントプレイの減少や
エンドフィールでhard capsular
(硬い関節包)を評価できる。
そして関節包の短縮には制限のパターンがあり
これを関節包パターンという。
股関節の場合は屈曲・外転・内旋が多く、
これらが複合的に制限がある場合、
上記の評価も含め関節包の制限が示唆される。

関節包の短縮に対するアプローチ 参照。
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:痛み以外の症状(筋力) 

痛み、可動域制限とともに
症状が生じるのが筋力低下である。
特に出現しやすいのは中殿筋の筋力低下であり
トレンデレンブルグ歩行や
デュシャンヌ歩行の原因となる。

骨頭の上外側変化により大転子が高位となる。
それにより外転筋群や殿筋群の張力が
変化することが影響として大きい。
長さ-張力の関係参照

代償として大腿筋膜腸筋、梨状筋、腸腰筋の
過緊張が生じる。おいう

変形性股関節症の中殿筋筋力低下は
筋の長さ-張力という物理的な影響を受けている。
また過緊張筋はそれらの代償であることが多く、
単に筋力低下部位に筋力増強を。
また過緊張筋に筋緊張のコントロールを
というアプローチではただの対処療法となってしまう。

日常生活における増悪因子や
運動連鎖における関連因子の把握が
必須であることは間違いない。
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:バイオメカニクス 

寛骨臼および大腿骨頭が変形することで
それに伴い臼蓋の急峻度上昇、
荷重面の減少が生じ、アライメントが変化する。
骨頭の外上方の不安定性を持つようになる。

外上方へのすべりは正常と比べ股関節症の場合、
外転時の不安定性が最も大きい。
外転時の下方のすべりが6倍。
内方のすべりが8倍にもなる。

股関節による他の運動方向による代償が可能であるが、
困難な場合、膝や腰部の代償が必要になる。
膝や腰部の疼痛軽減や可動性改善は
股関節症状を軽減するのに役に立つこともあり
アプローチに考慮していくことも必要である。
関連記事

Category: ブログテーマ

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:脊椎との関連 

股関節の機能は脊椎・骨盤にも影響してくる。

股関節の屈曲の制限がある場合
骨盤が前傾し、腰仙連結部・仙腸関節の
2次性過剰運動性(hyper mobility)が生じる。

脚長差や筋バランス変化がある場合は
骨盤の側方傾斜が出現する。

骨盤の前傾
 ストレス
  腰仙角増大
 疼痛
  前縦靭帯のストレス
  神経根・硬膜・血管の圧迫(椎間孔の狭小化による)
  椎間関節のストレス
 筋のバランス
  腹筋:弱化  
  背筋:緊張
  股屈筋:緊張

骨盤の側方傾斜
 ※カップルムーブメントにより
   LL(長下肢)側:側屈
   SL(短下肢)側:回旋 の二つの動きが同時に起こる 
 
 LL(長下肢側):腸骨高位
  ストレス
   腰椎:圧縮
   仙骨:剪断力↑前屈
   股 :剪断力↑内転位
  疼痛
   支持靭帯ストレス
   接触関節面積減少
   椎間孔狭小化による神経根刺激、循環障害
   腰椎椎間関節圧縮
   椎間板ストレス(捻じれと非対称性による)
   筋の緊張・スパズム
  筋のバランス
   脊柱起立筋:緊張
   股内転筋:緊張
   腸腰筋:緊張
   梨状筋:緊張
   多裂筋:弱化
   外転筋:弱化

 SL(短下肢側):腸骨低位
  ストレス
   腰椎:牽引
   仙骨:剪断力↑後屈
   股 :圧縮↑外転位
  疼痛
   腰椎椎間関節牽引
   椎間板ストレス(捻じれと非対称性による)
   筋の緊張・スパズム
  筋のバランス
   股外転筋:緊張
   内転筋:弱化
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:仙腸関節との関連 

股関節の痛みなのか腰部の痛みなのか
判別することに迷うことは多い。
痛みの部位
後面であれば腰椎
前面であれば股関節であることが多い。

また股関節の場合、
局所痛鼠径部転子部が多く、
関連痛大腿内側部(L2-3デルマトーム)

仙腸関節の場合は
局所痛仙腸関節部が多く、
関連痛大腿外側部(L2-S2デルマトーム)
もしくは神経支配に一致しない下肢放散痛
(殿部、股関節)


荷重時の痛みが股関節なのかそうでないのか
確認する方法もある。
股関節疼痛誘発
股関節疼痛軽減テストだ。

股関節疼痛誘発テスト
立位で痛みのある側の下肢に少しずつ荷重をかけ
痛みの境界線を探す。
痛みが出る境界線で腸骨稜を尾側に圧迫。
股関節にストレスを与え疼痛を誘発する。
疼痛が出現すれば股関節の痛みが示唆される。

股関節疼痛軽減テスト
誘発テストの逆になる。
同じように立位で痛みのある側の
下肢に少しずつ体重をかけ痛みの境界線を探す。
痛みが出る境界線で腸骨稜を頭側に引き上げる。
疼痛が軽減すれば股関節の痛みであったことが
示唆される。

股関節疼痛誘発テストと股関節疼痛軽減テストの
両方を行うことにより信憑性が高くなる。

関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

変形性股関節症:アプローチ 

変形性股関節症の保存療法では
疼痛の軽減と症状進行の防止が
アプローチの目的となる。

・関節面の圧縮軽減
・荷重関節面の拡大
・可動性の改善
・不安定性の改善
がアプローチとして考慮すべき点と言える。

関節面の圧縮軽減
内閉鎖筋と外閉鎖筋のスプリング機能が
重要となる。
背臥位で患者は長軸方向に蹴るように促す。
治療者は大転子上部に指をかけ牽引。
もう一方で大腿骨の外旋。
立位では患者は重心の側方移動。
その際、骨盤の挙上と大腿骨の下制を促す。

荷重関節面の拡大
主要荷重面は股関節屈伸で前後。
内外転で左右。回旋で円運動に形成される。
運動範囲が制限されることで
可動性と安定性が減少してしまう。
また内転筋群の短縮があれば
中殿筋と小殿筋を抑制してしまい
骨頭の側方化が進行してしまう。
外転筋群と内転筋群が共同作用で働くことにより、
外転筋群単独と比べ骨頭合力高く、
安定化が高まる。

可動性の改善
腸腰筋と大腿直筋は大腿骨頭を上方に押し上げ、
関節面の圧力を高めてしまう。
また屈曲方向では腸腰筋、大腿直筋、薄筋になるが
内転方向では半膜様筋、半腱様筋が関係する。
これらの伸張性を高めることは重要である。

不安定性の改善
変形性股関節症は上外側方向の不安定性が多く、
病変の進行と影響が大きい。
屈曲方向では
腸腰筋・内外閉鎖筋・上下双子筋が回旋中心を形成。
緊張・短縮している場合は伸張性改善。
出力が低下している場合は、
収縮トレーニングを行っていく。
回転中心軸は大転子と上前腸骨を結ぶ線の縁位1/3。
上前腸骨棘の3横指直下である。
足関節で誘導や踵への圧縮により誘発することができる。

このようなアプローチにより疼痛の軽減と
症状進行の防止を目的としアプローチを
選択していく。
関連記事

Category: 股関節

TB: 0  /  CM: --

top △

身体機能の考えは変化している 

身体機能の考えは時とともに変化しており、
複雑になっている。

3要素(1992年 Panjabi)
・関節・靭帯系 →受動的支持機能
・筋肉・筋膜系 →能動的支持機能
・神経・受容器系→運動制御機能

4因子(2001年 Vleeming,Lee)
・関節系  →他動的関節支持機構
・筋系   →自動的筋支持機構
・脊髄神経系→末梢的運動制御機構
・脳・脊髄系→中枢的認知機構

5系統(2002年 Sarhmann)
・生体力学的要素→静・動的システム系
・基礎的要素  →筋・骨・関節系
・調節的要素  →神経・調節・制御系
・心理学的要素 →情動・認知系
・補助的要素  →呼吸・循環・内分泌

単純なモデルから複雑なモデルになっていき
このような多くの要素がシステムとして
機能することで身体機能は維持されている。
患者によってどのシステムの異常が大きいのか。
またどのシステムの改善により
良好な循環が生まれやすいのか。
機能だけでなく患者のニードや環境面も含めて
思考していくというのは
非常に重要なプロセスなのかもしれない。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: --

top △

会話:種類 

理学療法では患者の精神的な訴え
言語非言語的なコミュニケーションから読み取る。
そして得られた情報を現実的に解決するために
問題を分解し、解決可能な要素に対しアプローチするのが
機能を問題とした機能的アプローチである。

しかしこのような会話から得られる情報は
患者の一部分でしかなく、能力的アプローチ
社会的アプローチを選択するうえでは不十分である。
患者の思想価値観を理解するためには
こういった会話のみでは見えてこないのである。

まず会話についてどのような種類があるのか。
会話では相手から勝ち
自分の価値をアピールするものがある。
ディベートと言われ商品を説明し、
自社商品を売り込む場合などがこれにあたる。
また会議では議論と言われ今度は
正しい結論を見出すことが目的となる。
このようなディベートや議論では
論理的な思考によって進められていく。
それに対して患者の思想や価値観を知るための会話は
プライベートトークになる。
勝つことが大事でもなければ正しい結論も必要ない。
相手を引きだすために必要なことは
楽しく会話をすることである。
どうやって楽しい会話をしていけばいいのか。
これは仕事以外のプライベートな場所で
必要なスキルとなる。
友達や恋人、家族や飲み会でいかに楽しめるか。
様々な年齢層や価値観の人たちと
どうやって会話を楽しめば良いのだろうか。
関連記事

Category: 会話

TB: 0  /  CM: --

top △

2011-05
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。