Admin   Newentry   Upload   Allarchives

理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2011年11月の記事一覧

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category: スポンサー広告

TB: --  /  CM: --

top △

全身状態:食欲不振 

「他の症状はあるか?」
急性の食欲不振
悪心・腹痛・胸焼け

急性胃腸炎、胃・十二指腸潰瘍
 自覚症状
  過食、体重増加
 フィジカルアセスメント
  視診:げっぷが多い
  触診:胃部の圧痛

急性肝炎
 自覚症状
  食欲不振、掻痒感、黄色尿
 視診:顔色悪い(浅黒い)、白目が黄色、
  口臭が強い
 触診:腹圧の亢進

慢性の食欲不振
悪心・腹痛・胸焼け

慢性胃腸炎、胃癌
 自覚症状
  急な体重減少
 フィジカルアセスメント
  視診:げっぷが多い
  触診:胃部の圧痛

肝硬変
 自覚症状
  食欲不振、掻痒感、黄色尿
 視診:顔色悪い(浅黒い)、白目が黄色、
  口臭が強い
 触診:腹圧の亢進

膵臓癌
 自覚症状
  背部痛、急な体重減少
 フィジカルアセスメント
  視診:白目が黄色
  触診:腹部または腰背部の圧痛

咳、痰が出ている
肺炎
 自覚症状
  強い咳、胸痛、息切れ、急な発熱
 フィジカルアセスメント
  肺野聴診:断続性ラ音(水泡音;ブツブツ)
  血中酸素飽和度の低下

肺結核
 自覚症状
  持続する微熱・咳、血痰、体重減少
  少し動くと息が切れる
 フィジカルアセスメント
  視診:チアノーゼ、ばち指、汗ばんでいる
  血中酸素飽和度の低下

「体で気になることはないか?」
少し動くだけで動悸、息切れ
うっ血性心不全
 自覚症状
  体重増加
 フィジカルアセスメント
  視診:頸動脈の怒張、チアノーゼ
  触診:足の浮腫
  血圧:低下

体重が増えてきた
甲状腺機能低下症
 自覚症状
  体重増加、便秘
 フィジカルアセスメント
  視診:皮膚の乾燥
  触診:押しても戻らない浮腫(粘液水腫)
  脈圧:徐脈、不整脈

やる気が出ない
神経性食思不振症
 自覚症状
  自分は太っていると思っている
 フィジカルアセスメント
  視診:極度の体重減少
  血圧:低い
  触診:低体重
  脈圧:徐脈

「薬を飲んでいるか?」
鎮痛剤
胃粘膜の障害
 自覚症状
  悪心、嘔吐、腹痛

強心剤
薬剤の副作用
 自覚症状
  悪心、嘔吐
 フィジカルアセスメント
  脈診:不整脈

高血圧、高脂血症、骨粗鬆症
亜鉛欠乏による味覚障害
 自覚症状
  下痢、めまい
 フィジカルアセスメント
  視診:まぶたが白い
  触診:手足が冷たい

1)吉松竜貴:全身状態,PTジャーナル44:795-803,2010
2)内山和彦,他:食欲不振,体重減少(初診外来における初期診療).
 診断と治療98:375-379,2010
関連記事
スポンサーサイト

Category: 評価

TB: 0  /  CM: 0

top △

全身状態:食欲不振 概要 

まず疑われることは消化器系の問題。
悪心・嘔吐・腹痛などの自覚症状が現れる。

急激な食欲不振
急性胃炎、胃・十二指腸潰瘍(空腹時に痛み)、
急性膵炎・肝炎(黄疸や発熱)

慢性的な食欲不振
慢性胃腸炎
胃癌・膵臓癌(背部痛・黄疸)、
肝硬変(黄疸・脱水・意識障害)

その他
腎機能低下、副腎皮質ホルモン機能低下(アジソン病)、
鎮痛剤による胃粘膜障害

咳・痰が出る
咳嗽や喀痰(肺炎や慢性気管支炎)
高齢者の肺炎は致命的、注意要する

発熱,発汗、倦怠感、体重減少
肺結核

少し動くと動悸息切れがする。
浮腫、体重増加
うっ血性心不全

体重が増えた
甲状腺機能低下
代謝減少、食欲減少、体重は増加。
発汗減少、皮膚の乾燥、便秘

気分が落ち込みやる気が出ない
うつ、気分障害。
痩身への過剰な美意識(神経性食思不振症)

薬を飲んでいるか
鎮痛剤(胃の粘膜障害による食欲不振)
降圧剤、高脂血症、骨粗鬆症は
亜鉛の細胞取り組みに拮抗する。
亜鉛欠乏症が味覚障害を引き起こす。
加齢による影響でも基礎代謝減少により食欲不振を起こす。

その他
白内障により色彩感覚が低下することも
食欲不振に繋がることもある。

1)吉松竜貴:全身状態,PTジャーナル44:795-803,2010
2)内山和彦,他:食欲不振,体重減少(初診外来における初期診療).
 診断と治療98:375-379,2010
関連記事

Category: 評価

TB: 0  /  CM: 0

top △

全身状態:失神 

失神は多くの場合、血圧の低下とともに
脳幹の血流障害が生じたときに起こる。

「持病があるか?」
心臓が悪い
虚血性心疾患、大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症
 自覚症状
  動悸、息切れ、胸痛
 フィジカルアセスメント
  血圧:低下
  視診:チアノーゼ、血色不良
  脈診:不整脈

糖尿病がある
低血糖による昏睡
 自覚症状
  生あくび、倦怠感
 フィジカルアセスメント
  視診:顔面蒼白(または顔面紅葉)
   冷汗、体の震え
  脈診:頻脈

「いつ失神した?」
立ったとき
起立性低血圧症
 自覚症状
  頭痛、眼前暗黒感、手足のしびれ
 フィジカルアセスメント
  血圧:低下
  視診:顔面蒼白
食事の後
食後低血糖
 自覚症状
  頭痛、眼前暗黒感、手足のしびれ
 フィジカルアセスメント
  血圧:低下
  視診:顔面蒼白

血を見たりショックで
血管迷走神経性失神
 自覚症状
  めまい、悪心、あくび
 フィジカルアセスメント
  血圧:低下
  視診:顔面蒼白、冷汗
  脈診:徐脈

「他の症状は?」
血の気が引いて冷汗
血管迷走神経性失神
 自覚症状
  めまい、悪心、あくび
 フィジカルアセスメント
  血圧:低下
  視診:顔面蒼白、冷汗
  脈診:徐脈

頭痛、手足のしびれ
脳血管障害(頭蓋内圧の上昇)
 自覚症状
  悪心、嘔吐
 フィジカルアセスメント
  血圧:上昇

「最近体で気になることは何か?」
水分不足、下痢が続く、便に血が混じる
脱水による低血圧、貧血
 フィジカルアセスメント
  視診:口唇の乾燥
   ハンカチ徴候※、爪を圧迫しても色が戻らない

※ハンカチ徴候
 5本の指で皮膚をつまんで離すと、
 皮膚のしわがしばらく戻らずに
 ハンカチのように見える。
 脱水のサインとなる。

1)吉松竜貴:全身状態,PTジャーナル44:795-803,2010
関連記事

Category: 評価

TB: 0  /  CM: 0

top △

全身状態:失神 概要 

失神は血圧低下などにより
脳幹血流が低下し姿勢筋緊張が
低下することで起こる。
他の自覚症状があるかによる判別とともに、
原因が何か突き止めることが重要である。

心疾患によるものは緊急対応が必要な時もある。
洞不全症候群、完全房室ブロック、心室頻拍、
心室細動、心停止などがある。

糖尿病によるものでは
低血糖症状で失神が起こることがある。
血糖50mg/dl以下で昏睡。
放置すれば死亡する可能性がある。

起立性低血圧
脳血管障害、糖尿病、パーキンソンで多い。
食後横になるようにすれば対処できる。

血管迷走神経性失神
若年健常者に多い。
緊張状態から反射的に副交感神経が優位になることで、
血圧低下が起こり、失神する。

脳血管性
神経症状を伴うことがポイント。
くも膜下出血による頭蓋内圧の上昇。

脱水
血液量の減少、低血圧、出血も同様。
夏場や高齢者に多いのが特徴。

1)吉松竜貴:全身状態,PTジャーナル44:795-803,2010
関連記事

Category: 評価

TB: 0  /  CM: 0

top △

コスト/ロスモデル 

社会では多くの価値観をもった人々がいる。
こうした中で物事を決めていくことは非常に難しい。
生まれ持った遺伝子や育ってきた環境が違うため、
何が正しいかや何を優先とするかは人それぞれである。
こうした中でも決断をしていかなければ
ならない時は必ずくる。
こういったとき何を基準に考えればよいのだろうか。

考えられる方法は2種類ある。
ひとつは「何を求めるか」という精神論的考え。
いろいろな選択肢がある中でも
どれが求めるものに近い考えなのかで決断していく。
もう一つは「どれが得か」という現実論的考え。
損と得を計算し、損が少なく得が多いのはどれかで
決断していくものである。
今回はその「どれが得か」という考え方をするときに
用いられるコスト/ロスモデルを紹介する。

これはある選択をしたときの労力経費などのコスト
選択をしなかった場合の損失ロス
計算し確率によって見極める方法である。
客観的に判断するために数字を用いるのが
このモデルの特徴である。

例えば降水確率が50%だったとする。
これは10回のうち5回雨が降ると解釈する。
傘を持っていく労力をお金に換算すると
200円程度と考える。
濡れた場合の損失はクリーニング費用と精神的なダメージで
1000円程度と考える。
その場合

10回とも傘を持っていく場合
(10回傘を持っていく労力200円)
200(円)×10(回)=2000円

10回とも傘を持っていかない場合
(コスト0円、10回中5回損失)
1000円× 5(回)=5000円

よって確率的に考えると傘を持っていく方が、
3000円得だと考えられる。

絶対的にリスクを防ぐことは無理である。
リスクを警戒しすぎて
リターンを得られないこともリスクである。
すべての価値を損得やお金で考えるのは
無機質な感じが否めないが、
主観に振り回されないためにも
このような考え方も一つの方法である。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: 0

top △

社会の変化 

人は社会という環境の影響を大きく受ける。
昔は当たり前だったことが悪になったり、
昔は信じられないようなことが今は許されたり、
そういったことが世代間で起こり
問題を複雑化している。

価値観は個人によっても変わるが
世代によっても変わる。
社会を第一ととるか、個人を第一ととるか。
大きく分けるとその二つに分かれる。
その間に立つのが会社などの組織であろう。
しかし社会か個人どちらかに傾くことは
適応できなくなる要因となり、
常にバランスをとることが重要となる。
それには個人の生まれながら持つ能力と
社会環境の両方の因子が関係する。
ある時代では優位だった個人が
別の世代では劣位に立つということは
十分起こりえる話である。

そこで重要なのは自分の
持ち合わせた能力を知ることも当然だが、
社会の状態を知ることも忘れてはならない。
個人は自分自身であるため、
ある程度変化させることは可能だ。
しかし社会を変えるということは普通では
到底不可能であることが多い。

社会の政治、経済、思想などは
複雑な因子の集まりであり
そう簡単に把握することは難しいであろう。
専門的な知識も必要であるし、
何より多くの因子が関係した場合
複雑系となり方程式では解けない問題が出てくる。
政治や経済がいつになっても
完璧なものが生まれないのは
そういったことが関係している。

思想も複雑であり、歴史の中で変化した
ものの一つである。
社会思想の移り変わりを簡単に説明する。
近代以降に特権階級(王族貴族など)が支配する
不公平な体性はどんどん倒された。
それにより平等を目指す動きが大きく働いた。
その中で宗教主義と資本主義の力は強かった。
資本主義が主流になっているが
結局は資本家が儲かる不公平性が問題で、
社会主義や共産主義を打ち立てていった。
しかしながらどの思想も弱者を救う物ではなく
宗教主義では現実的な物から
精神的なものに重きを置き幸福を
追求する形を追っている。

社会的か個人か?現実か精神か?
これらの優先順位は時代によって変わっていく。
そして個人的な能力によっても
どちらの特性が強いかは変わる。
また大きな社会変化の波が押し寄せてきている。
うまく適応できるかどうかは
まず社会状態を知ることから始まる。
適応できなければ身体的、精神的に不具合を生じ、
様々な疾患の引き金になる。
しっかりと目を見開いて
前を向いていなければならない。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

リハ専門職のお昼休みの過ごし方 

理学療法士・作業療法士のサイト 療法士.com

うちの病院は午前の診療が12:30に終わって、
15:00まで昼休みになる。
その間に昼食や書類などが終われば自由。
非常に長い時間なので有意義に使うえる
ありがたい時間である。

だいたいこの時間に文献を読んだり、
ノートを取ったりして過ごしている。
意外にこういうスキマ時間というのは
集中できるもので家でははかどらないが、
この昼休みはしっかり勉強できる。
最近はMacBook Airも買ったので
PC作業も手軽にできるようになった。

学生時代はあれだけ勉強嫌いだったのに
すっかり勉強が習慣化してきた。
また知らないことがわかってくる喜びは
すごく刺激的でこれが何より
原動力になっているのだろう。
今では仕事や勉強は
嫌なことじゃなく楽しむもの。
大好きな遊びのひとつになっている。

仕事中も昼休みも家庭でも
何でも楽しんでやっていきたいと思う。
関連記事

Category: ブログテーマ

TB: 0  /  CM: 0

top △

体幹機能と動作能力 

体幹は四肢の安定した
支持性可動性を得るために重要な要素である。
体幹の機能により安定した座位や立位、
抗重力位での支持性が得られる。

歩行においては麻痺側の振り出しの際、
アライメントが崩れるため介助を要する一因となる。
体幹機能が良好であれば下肢の麻痺が重度でも、
歩行が自立することもある1)
自立歩行には座位保持能力と制御・調整能力が大きい1,2)

体幹の臨床評価では
SIAS、Fugl-Meyer、TCTがある。
SIASは垂直性と腹筋力。
Fugl-Meyerは体幹機能でなく
バランスを評価。
TCTは座位、仰臥位からの起き上がり、
麻痺側・非麻痺側への寝返りからなる。

体幹筋は出力低下が問題となる。
しかし両側神経支配の関係のため
回復しやすいという意見がある中、
対側支配が優位3)との意見もあり、
実際の患者の効果を見ていきながら
修正していく必要がある。

1)江西一成,他:片麻痺患者の体幹機能と
 歩行能力との関係.PTジャーナル30:821-825,1996
2)川手信行:脳卒中片麻痺患者における立位・
 坐位姿勢保持時重心動揺と坐位姿勢変換時
 重心移動について.リハ医学34:121-128,1997
3)藤原俊之,他:体幹機能障害.総合リハ29:1089-1094,2001
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

脳梗塞の回復と加齢 

脳梗塞は急性期の回復に関しては
若年者とかわらない1)ものの、
その後の予後では高齢の方が
予後は悪いとされている2-4)
初回脳梗塞が85歳以下では
自宅退院が多いが、
85歳以上では施設入所が多い傾向がある。

また加齢ではラクナ梗塞による
影響も関係することが多い。
ラクナ梗塞は40歳では13%、70歳では15%、
80歳では19%5)となる。
また60歳から増加し、
70歳以上で30%となる6)という報告もある。

加齢で歩行を阻害する因子としては
加齢による筋力低下や合併症、バランスなどの身体能力。
その他に活動性の低下や意欲の低下、認知症が挙げられる。

加齢には多くの機能的な要素が関連する。
そのため加齢だから予後が
悪いと決めつけるのは危険である。
意見も一致していないところも
それらの影響が関与していると思われる。

1)Cifu DX,et al:Smoke rehabilitation,5.Stroke out-come.
 Arch Phys MedRehabil 75:S56-60,1994
2)Macciocchi SN,et al:Ischemic stroke:relation
 of age,lesion location,and initial neurologic deficit
 to funvtional outcome.Arch Phys Med Rehabil79:
 1255-1257,1998
3)中村隆一,他(編):脳卒中の機能評価と予後予測,第2版,
 医歯薬出版,pp1-27,1997
4)二木立:脳卒中予後予測-歩行自立度を中心に.理・作・療法21:
 710-715,1987
5)Shinkawa A,et al:Silet cerebral infarction in
 a community-based autopsy series in Japan-
 The Hisayama study.Stroke 26:380-385,1995
6)Kobayashi S,et al:Incidence of silent lacunar lesion
 in normal adults and its relationship to
 cerebral blood,flow and risk factors.Stroke 22:
 1379-1383,1991
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

片麻痺患者の歩行観察 

歩行観察では
視覚的な感覚をまずは抽象的に捉える。
(日常的な平易な言語)
これを具体的な分析に変換する。
(専門的な言語)

いきなり具体的な分析から入ると、
先入観が起こりやすく
自分の知っている論理を
当てはめることになりやすい。
何かがおかしい。という直感的要素で
まず捉えることで先入観なしに見ることができる。

歩行は左右上下動を伴って前方へ
連続的に重心移動させる動作である。
 ・片側の支持機構
 ・反対側の下肢の振り出し
 ・前方への重心移動    
の3点が各期の姿勢・各関節の運動を考える材料となる。

片麻痺患者の歩行の分析のポイント1)は
 ・立位姿勢とバランスの安定性
 ・歩行速度、歩行率、重複歩距離、歩幅の分析
 ・進行方向に対する身体各部の位置関係の分析
 ・体幹・上肢の運動分析
 ・麻痺側踵接地期における下肢各部の運動分析
 ・麻痺側立脚中期における下肢各部の運動分析
 ・麻痺側離踵期における下肢各部の運動分析
 ・麻痺側遊脚期における下肢各部の運動分析
 ・カーブでの運動分析
 ・後方への運動時
 ・側方・斜めの歩行時
 ・歩行路の条件悪化時

姿勢におけるポイント
重心移動能力と動作遂行である。
具体的には
 ・動作開始・中間・終了の姿勢、各期の特徴、
  全体的な動作の円滑さ、運動の切り替えのタイミング。
 ・筋活動および動作遂行上の力源を確認。
 ・理想とする姿勢や姿勢内での重心移動、動作パターンで
  操作・誘導を与え反応を確認する2)。

見ていく順序としては運動学的に捉えた上で、
中枢の影響を考えていく。
両者を分離させ思考することで
思考が整理されやすい。
麻痺側の立脚期を分析する場合、
まずは運動学的に、
 ・股関節の伸展モーメント
 ・膝関節の伸展モーメント
 ・足関節の背屈モーメント を考慮する。
時系列的には
麻痺側が立脚されれば重心は頭側に
持ち上げ
られるがその際に、
足の背屈モーメントから下腿の上前方への回旋
そして股関節の伸展モーメントともに
体幹を垂直位に保つことができる。
それを力源とし股関節伸展
対側足関節の底屈モーメントが生じ、
体幹・頭部・上肢の振り出しが生じる。
(立ち直り、姿勢反射)これにより
加速度を持った運動を作り出すことができる。

全体的な姿勢から各肢節、
歩行周期のタイミングに従って
重心位置(前後左右-上下)、バランス、
各関節の関節モーメントが生じる。
その際に運動スピード、滑らかさ、
左右差を確認する。
これら運動学的要素を把握した後に
力源としての筋活動要するに
中枢神経の影響を考慮することになる。

歩行は非常に多くの知識が必要なだけでなく、
それらを統合し、先入観なしに視覚情報と一致させていく
高度な能力が必要である。
毎日、それらを意識的に行っていくか否かで
能力との差は大きく開いてくることは言うまでもない。
治療前、治療後の歩行を確認する習慣を付けるだけでも
毎日のスキルアップには繋がるのではなかろうか。

1)半田健壽:動作分析の実際-脳卒中片麻痺.
 PTジャーナル30:928-937,1996
2)芳澤昭仁:片麻痺患者の動作分析.PTジャーナル32:
 253-263,1998
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

ロボットスーツHAL 

今日はロボットスーツHALを着てみた。
HALはサイボーグ型ロボットである。
人間の体と一心同体となり、
体の動きをアシストしてくれる。

皮膚に現れる微弱な電位をインプットし、
コンピューターで解析、それに応じた出力を行う。
アシストレベルの微調整もでき、
かなり自分に合った調節ができる。

IMG_1510_convert_20111110222750.jpg

体の重心の位置、電位の数値や
設定したアシストの数値などが
モニタリングされている。

IMG_1511_convert_20111110222817.jpg

可動域制限などがある場合も、
あらかじめ設定しておくことが可能である。

IMG_1513_convert_20111110222841.jpg

なんだかヒーロー気分になり、
わくわくしてしまう。
少しキモいぐらいはしゃいでしまった。

感覚としては、まるでごつい黒人が
一緒に歩いてくれているような感じ。
わずかに動かすとその力をアシストしてくれるため、
弱い力で体が動かせる感じだ。
今まで10の力で動いてたとしたら、
3の力で動かせるような感覚。

麻痺のある患者の手続き記憶を呼び起こすのに
非常に有効なのではなかろうか。
またアシストして歩くことでも
「歩く」という脳内活動を
より高めることができるのではなかろうか。

欠点としては取り付けの時間である。
取り付けは他者の協力が必要で、
取り付け時間はなれない場合、30分。
慣れても15分程度かかってしまう。

現在、臨床で実証実験が行われているが
今後の活躍が期待できるのではなかろうか。
リハビリテーションに新たなイノベーション。
今後少しでも多くの患者が笑顔になるように、
様々な分野から生み出された物を
私たちも関わっていくべきではないだろうか。

IMG_1490_convert_20111111221317.jpg
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: 0

top △

片麻痺患者の歩行分析 

歩行分析では
検査測定により
 ・歩容観察
 ・歩行速度
 ・歩行率
 ・左右の幅
 ・重複歩距離
 ・立位でのバランス能力
 を測定する方法や、

機器による詳細なものとして
 ・3次元動作解析機器
 ・床圧力計
 を測定するものがある。

片麻痺患者の場合、
・歩行速度の減少
・歩行率の低下
・歩行周期の延期
・両側支持時間の増加
・麻痺側立脚時間の減少
・遊脚時間の増加1)     が生じやすい。

麻痺側の立脚時間減少は
歩行速度の減少として反映される。
麻痺側立脚時間と非麻痺側の立脚は
負の関係となる。
また歩行ではpush offで足関節底屈筋、
pull offで股屈筋、立脚時の股伸筋が重要2,3)である。

杖の使用を行った場合、
麻痺側下肢は制動方向に運動が生じやすく、
非麻痺側は進行方向に運動が生じやすくなる4)。
また麻痺側立脚時間の延長、歩幅の拡張、
歩行率の改善が認められる。
これは杖により非麻痺側のスムーズな重心移動と
麻痺側側のpush off を促し遊脚期の状態を改善5)する。

これらから運動学、運動力学を考慮するとともに
中枢神経障害の影響を含め、
片麻痺の歩行分析を行うことができる。

1)Herbert P,et al:Gait parameters following stroke:
 A practical assessment.J Rehabil Res Dev 32:
 25-31,1995
2)Olney J,et al:Work and and power in gait of stroke
 patients.Arch Med Rehabil 72:309-314,1991
3)Olney J,et al:Temportal,kinematic,and kinetic
 variables related to gait speed in subjects with
 hemiplegia:a regression approach.Phys There 74:
 872-885,1994
4)Chen-CL,et al::Temportal stride and force analysis
 of can't-assisted gait in people with hemiplegic stroke.
 Arch Phys Med Rehabil 82:43-48,2001
5)Ta-shen K,et al:Hemiplegic gait of stroke patients:
 The effect of using a cane.Arch Phys Med Rehabil 80:
 777-784,1999
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

片麻痺患者に対する装具療法 

装具を使用する目的は
患者の身体機能と使用環境によって変化する。
主な目的としては
 ・内反尖足の防止
 ・足関節・膝関節の安定性の向上
 ・引きずりや振り出しの改善1)

また装具を使用する時期によっても
目的が変化することもある。
発症早期の使用においては
 ・運動療法の補助的手段
 ・歩行パターンの代償目的   であるが、

慢性期においては
 ・歩行の安定性の向上
 ・下肢の拘縮・変形の予防と矯正2)

使用環境については
患者がどのような環境で生活しているのかが
重要なヒントとなる。
病院内で問題なく適応できたとしても
それは平地歩行がメインであることも多く、
不整地や階段などで不適応となることも少なくない。
また長距離歩行や速歩など歩行様式によっても
適応状態は変化してくる。
患者の屋内および周辺環境や
使用用途など広い範囲での情報収集は
欠かせない要素となる。

1)山下隆昭:補装具に対する理学療法技術.理学療法学12:
 433-438,1985
2)大下朗,他:片麻痺に対する「治療用」装具と運動療法.
 PTジャーナル28:300-305,1994
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

装具処方の時期と選択 

装具の処方の時期
立位・歩行の段階に入る時が多い。
また装具の変更の時期
身体機能の変化が予測される時である。
ただし装具変更に関しては、
医師・関連スタッフや
患者・家族に事前に十分な説明が
されていることが前提である。
金額や手間、身体の適応など
多くの要因が絡むため、突然の申し出となれば
混乱や不安の原因とないやすいためである。

それらの要素を考えるとき、一方向のみの考えでは
混乱や不安などの悲観的感情を誘発しやすくなる。
セラピストは両端の考えを想定し、
自らの意見のみで強引に押し進めるのではなく、
両者のメリットとデメリット、求めるものなどの
目的を明確にしていく必要がある。
具体的にはQOL的な観点のみの視点ではなく、
装具の変更には経済面での影響も出てくる。
(厳密には戻ってくる金額もあるが)
まずは初回の処方の際十分に話し合いをし、
今後のビジョンを明確にすることが必要である。

装具処方を考える上で、
大まかには膝の支持性があるかどうかで
KAFOかAFOになるかが決定される。
これは取り外し式のものを使用することで
同一装具も可能である。

現在全国で最も使用されている装具は
プラスチックの靴べら型AFOである1)
優れたプラスチック素材の開発と
加工技術により制作されるようになった。
屋内外の兼用が可能な点、軽量で装着感がよく、
外観がシンプルな点が人気の理由である。

近年は可撓性に優れた材質
(立脚期の体重移動がしやすい)や
下腿部の長さが短いもの、
足関節部に継ぎ手のあるものが増加傾向である2)

装具処方は身体の機能的な側面に考えが偏りがちであるが、
患者の社会的な考慮も忘れてはならない。
しかしながら専門的な知識も多く必要となるため
患者も思考するために必要な知識を
セラピスト側がいかに噛み砕いて説明できるかが
大切なこととなる。

1)長沖英行,他:プラスティック下肢装具.PTジャーナル29:
 552-558,1995
2)山下隆昭,他:当センターにおける過去25年間の片麻痺に対する
 下肢装具処方の動向と処方方針,理学療法25(学会特別号):
 383,1998
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

片麻痺の装具の選択 

装具は多くの種類があり、
それぞれのメリット・デメリットがある。
大きな違いとしてはプラスティックAFOの
継ぎ手付きのものと継ぎ手なしのものがある。

継手付きプラスティックAFO
体重移動が行いやすい点と
足関節の角度調節が可能であるが
ストッパー部分のかさばりや
耐久性に問題がある1)ほか、
汗の吸収が悪く、価格が高い。
また修理が困難な点などのデメリットもある。

継ぎ手なしのプラスティック
皮膚疾患や強い浮腫には不向きであり、
重度の感覚障害、強い痙性や変形などでは
不適応な側面もある1,2)

内反尖足の状態は装具選択の中のウェイトは高い。
軽度の内反尖足の場合、
立位で両下肢同程度の体重支持をさせ、
麻痺側下肢の踵が床につく。
中等度の内反尖足の場合、
麻痺側下肢のみの体重支持で踵が床につく。
重度の内反尖足の場合、
麻痺側下肢のみの体重支持で踵が床につかないか、
著しく内反を伴っている場合。

これらを考慮し、
遊脚期内反から軽度の内反尖足
Rie strap、プロフッター、オルトップAFO
つま先の引きずりから中等度の内反尖足
半らせん型AFO、オルトップLH型AFO
軽度の内反尖足から重度の内反尖足
継手付き靴べら型AFO
中等度の内反尖足から反張膝の一部
靴べら型AFO
重度の内反尖足から反張膝の一部
金属支柱付きAFO
反張膝や膝折れのする重症例
KAFO(Semi Long Leg Brace)3)

膝の不安定性にはKAFOが有効。
軽度から中等度の膝折れには
Semi Long Leg Braceも適応7)できる。
また膝屈曲20°に設定することで
立位訓練が行いやすくなる(大殿筋、大腿四頭筋の促通)4,5)
歩行時の振り出しが容易になる(脚長差が増すため)

早期からの立位訓練の重要性は
エビデンスからも重要性は示唆されている。
起立傾斜台では体幹周囲の筋収縮が起こらない。
立位感覚がない。意欲があがりにくい5,6)などがあり、
実質の能力面での効果は乏しい。
装具を用いて、歩行の感覚を正確に入力するためには
装具の的確な処方が必要不可欠である。

1)長沖英行,他:プラスティック下肢装具.PTジャーナル29:
 552-558,1995
2)石神重信,他:当センターにおける過去25年間の
 片麻痺に対する下肢装具処方の動向と方針.
 理学療法学25(学会特別号):383,1998
3)山下隆昭,他:当センターにおける過去25年間の片麻痺に対する
 下肢装具処方の動向と処方方針,理学療法25(学会特別号):
 383,1998
4)大竹朗,他:片麻痺に対する「治療用」装具と運動療法.
 PTジャーナル28:300-305,1994
5)鶴見隆正,他:片麻痺に対する早期長下肢装具療法.
 理学療法学19:219-222,1992
6)森信孝:脳卒中患者に対する装具療法の効果.
 PTジャーナル31:259-265,1997
7)奈良勲:片麻痺患者に対するSemi-Long Leg Braceの考案.
 理・作・療法8:479-481,1974
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

歩行能力の評価法 

歩行能力の評価方法は
時間・距離分析、運動力学分析、
運動学分析などがある。

時間距離分析
 ・歩行速度
 ・ストライド
 ・ステップ
 ・ケイデンス

運動力学分析
 ・床反力
 ・重心
 ・足底圧

運動学的分析
 ・時間角度変化
 ・加速度変化   と分類できる1-3)

歩行能力の評価として簡便なものとしては
歩行速度歩行持久力である。
またエネルギー消費の観点では
酸素消費量心拍数を評価することができる3)

1)加藤 浩,他:障害のなかでの歩行分析.PTジャーナル34:
 201-210,2000
2)土屋和夫(監):臨床歩行分析入門,医歯薬出版,1989
3)今田元,他:脳卒中片麻痺患者の歩行機能治療の効果判定:
 運動力学・運動生理学的・生体力学的解説の観点より.
 理学療法15:511-515,1998
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

ブレースカンファレンス 

装具を処方する際に義肢装具士との連携が重要である。
いわゆるブレースカンファレンスだが、
それぞれの専門知識が異なるため、
セラピスト側の治療方針を明確にしておく必要がある。
セラピストは治療で改善可能なものを
明確に提示するからこそ
義肢装具士はどこを装具で抑制すればよいのか
判断がし易くなるのである。

もし治療方針が明確でない場合、
必要以上に動作を抑制することになり
二次的障害を生じる原因となってしまう。

急性期から回復期、在宅復帰にかけて装具を考えていくと、
急性期から回復期までが治療用装具。
在宅復帰が更生用装具となる。
治療装具は患者自身で歩容や治療の方針等を
決めることは難しい。(当然説明と同意は必要であるが)
そのためメインユーザーはセラピストとなり、
治療者にとって有効かどうかが判断基準になる。
更生用装具になると在宅復帰が目標となるため、
生活環境や用途を最も把握しているのは
装着者本人となるためメインユーザーは装着者となる。

治療用装具ではいかに治療目標を明確にし
説明を行うことができるか。
更生用装具ではいかに生活環境を把握できるか。
治療者と装着者の相互の情報共有とともに、
義肢装具士にそれらを明確に提示することが必要である。
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

治療用装具の概要 

治療用装具は適切なアライメントと
効率よく学習させることを目的として使用される。
単純に言えばどこを動かし、
どこを支えるのかに集約される。
本来持つアライメントの復元を手助けすることで
少ない力で効率的な機能を発揮させる。

歩行時は足底が地面につくことで
まず床反力のコントロールを行う。
そしてその力をうまく体に伝え、
筋が力を働かせる。
この流れを繰り返すことで歩行という能力を
学習していくことになる。

次に装具の堅い柔らかいの設定や
装具の長下肢・短下肢の設定について。
麻痺が重度な場合や
内反尖足が強い場合は硬い装具で、
麻痺が軽度な場合は柔らかい装具。
膝折れが強い場合は長下肢装具。
軽い場合は短下肢装具となる。

装具を見ていくとき、足関節と股関節が重要。
足関節は入力部分の役割が大きい。
股関節は床反力を受け止める役割が大きい。
うまく入力し受け止めるために、
この二つの部分を確認しておく必要がある。

オーバーブレースは拘縮を強くしたり、
代償運動を生じさせたりする可能性があるので
評価は大切である。
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

装具設定の目安 

足関節に足継手を使用する場合
いくつかのポイントがある。
膝関節や股関節の伸展制限(拘縮など)がある場合、
膝折れ防止のために背屈制限を行う。
また足関節の背屈筋が効く場合は
健側の前型歩行を促すためにも、
足関節の背屈改善を行う。

ヒールコンタクトや前型歩行に移行したい場合、
股関節の屈伸の運動学習を促したい場合は、
底屈制動を行う(特にレバーアームの長い長下肢装具で有効)。
底屈制動を行うと足接地時に股関節が伸展されるほか、
ヒールコンタクトで装具が前に押し出す力が増加する。
股関節の屈曲で代償しようとする場合、
歩幅を小さく歩くよう促すことで
代償を軽減させることができる。

靴型装具(特に足部覆い型)で
踏返しを出したい
ときには
MP関節の撓みとシャンクの効きが重要になる。
MPの撓みが少ない場合、踏返し阻害し代償が生じやすくなる。
シャンクが効いてない場合、
底背屈時に撓み、継ぎ手が設定通りに働かなくなる。

股関節の機能を捉通したい場合は長下肢装具を用いる。
股関節の機能が不十分な状態での
柔らかい装具や短下肢装具では
膝折れを安定させる代償が出現しやすい。
(股関節の屈曲傾向や足関節の底屈傾向)
長下肢装具により歩幅の大きな歩行が学習されやすい。
股関節以上のアライメントはセラピストの手技が必要になる。
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

脳卒中治療ガイドライン2009 

脳卒中ガイドライン2004(GL2004)から
脳卒中ガイドライン2009(GL2009)に改訂があり
エビデンス件数として1a~4(数字はローマ数字)まで
301件から491件に増加している。
内訳としては
1a   0%→ 0%
1b  9.1%→14.4%
2a  6.1%→16.6%
2b 24.2%→25.5%
3  50.0%→37.7%
4  25.8%→ 8.8%
とエビデンスレベルの高い物が増加している。

推奨度の高いグレードAの概要を説明する。
グレードA
急性期
 ・リスク管理のもと早期からの
  リハビリテーションを行うこと。
  (早期坐位・立位・装具を用いた早期歩行練習、
  摂食・嚥下訓練、セルフケア訓練)
 ・リハビリテーションチームによる集中的で
  積極的なリハを行うこと。
維持期
 ・体力・筋力・歩行能力の維持・向上を行うこと
運動障害・ADLに対して
 ・機能障害・能力低下の回復を促進するため
  早期から積極的にリハを行うこと。
 ・発症早期では効率的な能力低下の回復を促すため、
  訓練頻度を増やす。
歩行障害に対して
 ・起立・着座訓練や歩行訓練の量を多くすることは
  歩行能力の改善のために強く勧められる。
上肢機能障害
 ・麻痺側上肢に対し特定の訓練を積極的に
  繰り返し行うことが強く勧められる。
  (麻痺側上肢はリーチ運動、メトロノームを合わせた
  両上肢の繰り返し運動、目的志向型運動、イメージ訓練など)
痙縮に対して
 ・片麻痺の痙縮に対して、ダントロレンナトリウム・チザニジン・
  バクロフェン・ジアゼパム・トルペリゾンの処方を考慮すること。
 ・可動域制限に対しボツリヌス療法(保険適応外)が勧められる。
体力低下に対して
 ・麻痺側下肢の筋力トレーニングは下肢の筋力を増加させる。
 ・有酸素運動もしくは有酸素と下肢筋力強化を組み合わせた運動は
  有酸素性能力、歩行能力、身体活動性、QOL、耐糖性を改善させる。

脳卒中ガイドラインの概要と構成については
脳卒中治療ガイドラインの概要
脳卒中治療ガイドラインの構成を参照

日本の脳卒中治療は脳循環動態に与える影響から
臥床が国際基準よりも長い傾向があった。
ガイドラインからリスク管理を十分にした上での
早期離床は非常に有効なことが示されている。
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

健康のために気をつけていることは? 

理学療法士・作業療法士のサイト 療法士.com

医療従事者といえ、人の健康を見ることは慣れていても、
自分の健康を認知し行動することは難しい・・・。
と言ってしまいたいところですが、
ここは気をつけなければいけないのだろう。

20代のうちは何もしなくても、
体の調子はそんなに崩れることもなく、
崩れたとしてもすぐに戻っていったものだ。
酒・煙草・徹夜何をやっても
仕事に支障をきたすことはほとんどなかった。
しかし30過ぎるとどうやら違うようだ。
体が敏感になったのか、
それとも影響を受けやすくなったのか。

今は煙草やめた。
酒は週末のみにした。
徹夜はまずあり得ない。12時就寝の6時起き。
運動はゴルフを始めた。
朝練のために11時就寝の
5時起きにしようか検討中。

食べ物も栄養バランスを考えるようになり、
特に夕食は食べ過ぎないように気をつけている。
こう書いているとなかなか気を配ってる感じだ。
若干よく書きすぎているかもしれない。

仕事中は非常に多くの注意が必要となる。
患者の言葉だけでなく表情やしぐさなどの
細かなニュアンスは精神状態を把握するのに重要だ。
また評価や治療でも手の感覚は大切となる。
こういった脳の状態を整えるためには
ストレスコントロールと健康管理は必要不可欠と言える。

タバコや酒、過剰な遊びなど健康を阻害する行動は
ストレス発散になっていることが多い。
ストレスを発散させることも大切だが、
コツとしては何事も楽しむということが
いいのではなかろうか。
一見嫌なことでもその中で楽しめる部分を見つけると
案外楽にできてしまうのではないだろうか。
関連記事

Category: ブログテーマ

TB: 0  /  CM: 0

top △

ブログを始めた理由は? 

理学療法士・作業療法士のサイト 療法士.com

今回はブログテーマのブログを始めた理由は?
たしかブログってものをやってみたかった。
だった気がする。

その後、自分の勉強のためにもなる。
文章を書くきっかけになる。
アフィリエイトで小遣いが増える。
理学療法士の困っていることに気付ける。
勉強内容を整理することができる。
などいろいろと頭の中で繋がってきたのだが
初めのきっかけって案外シンプルだったりする。

なんだかんだいって日課になっているが
なかなか気に入っている。
これからも仕事も趣味もなんでも
自分の「遊び」に変えてお気に入りのものを
増やしていきたいと思う。
関連記事

Category: ブログテーマ

TB: 0  /  CM: 0

top △

国家試験対策の秘訣は? 

理学療法士・作業療法士のサイト 療法士.com

もう残り3ヶ月。いよいよ国家試験の季節だ。
合格率もずいぶんと変化し
非常に不安なのではなかろうか。
私も学生の頃は暗記が大の苦手で
勉強には本当に苦労した。

そんな勉強が苦手だった自分が
一番心がけたのは楽しむこと。
過去問の点数を記録して、
折れ線グラフで向上している所を確かめたり。
この問題をクリアしたらプリンのご褒美など
飽き症な私はあの手この手で
自分をコントロールしたように思う。

おすすめの場所は図書館。
3ヶ月は朝から晩までいたが
みんなまじめに勉強しているので
怠け心が出なくてすんだと思う。

国家試験が受けれる機会なんて
人生の中でそうそうない。
こんなに長い時間勉強を続けることも
なかなかないと思う。
せっかくだからこの環境自体も楽しんで
自分のものにしていってもらいたいと思う。

最後に国家試験は迷う問題や難解な問題が必ず出る。
しかし合格率から考えても平均点を抑えておけば受かる。
みんながとれる問題をしっかりとっとけば
迷う問題や難解な問題を落としても大丈夫。
動揺していつもなら楽勝な問題を
落とさないことが鍵になると思う。

これから寒くなり体調も崩しやすいと思うが
力が出し切れるように
そしてこの状況も楽しめるように成功を祈っている。
関連記事

Category: ブログテーマ

TB: 0  /  CM: 0

top △

脳卒中リハビリテーションの現状 

脳卒中リハビリテーションの現状では
働きが悪くなった筋を促通することと、
痙性や反射の亢進を抑制することが過大評価され、
廃用症候群の予防に関しては
過小評価されている印象を受ける。

現実的には廃用症候群による
二次的障害の割合が多いことが示されており1)、
それらの因子を意識することは
非常に重要だと考える。

特に運動器の問題は中枢系疾患では
軽視されていることが多い。
関節の可動性の制限があれば
神経的なアプローチのみでは改善は困難であり
筋のアプローチ、関節のアプローチが必要になる。

また痙性や反射の亢進を恐れるあまり、
離床時期が遅れてしまうと、
廃用症候群が進行するとともに、
動作に対する運動イメージの想起が困難となり、
動作能力の向上が阻害する可能性も出てくる。

過剰な努力で痙性が強くなること。
運動量の低下で廃用症候群になること。
この二つのバランスが
脳卒中のリハビリテーションをする上で
ポイントになるのではなかろうか。

1)江西一成:脳血管障害者における臥床の危険性と
 対策.MB Med Reha 72:63-70,2006
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

愛着理論 

ジョン・ボウルビィの
愛着理論(Attachment theory)というのを
聞いたことがあるだろうか。
子供が親にとって大切な存在で、
親の愛情で子供の発育に影響するという考えは
この理論の影響が非常に大きい。

精神分析学者であるジョン・ボウルビィは
子供は親への親密さを獲得・維持する目的で
愛着行動を示す。そしてその愛着行動は
社会的・精神的発達の上で重要とした。

子供は親という安全基地があることで
安心して冒険することができる。
安全基地が確保できなければ
それを確保することに重きを置き、
冒険することをしなくなってしまう。

親に愛されていると感じることで
社会に出ることができ
精神的にも発達することが可能になる。

具体的な愛着行動は
生後8週まで
 泣く、声を出す、微笑む。
生後2ヶ月から6ヶ月まで
 親と他者との区別が可能。
 強い行動反応、後追い、まとわりつき
生後6ヶ月から2歳まで
 明確な愛着行動が組織化される
1歳前後
 びっくりしたらまとわりついたり、
 可能なら後追いする。
 挨拶をする。
2歳前後
 他者の感情を理解。
 自分の行動の計画を立て、
 相手の行動を促すために泣く
4歳前後
 交渉や取引
6歳前後
 目標を目指す
7~11歳前後
 独立の形態、親密さ、有益性

こういった愛着行動により社会的な適応機能を
身につけていく。
どうやったら自分の思いが伝わるのか
どうやったら自分に気持ちを向けさせれるのか
学んでいくことになる。

これらの学びを専門的には
内的作業モデル(IWM:Internal Working Model)
と呼ばれいろいろな情報を処理する
スキーマが作られていく。

ポジティブなスキーマ
 泣く→反応
  自分は愛されている存在だ
  親は守ってくれるんだと解釈される

ネガティブなスキーマ
 泣く→無反応
  自分は愛されていない存在だ
  親は助けてくれないんだと解釈される

もし愛着行動を示す親密な親がいない場合や、
親が無反応を示し続ける場合は
行動を起こすことに無力感を感じ、
行動力の乏しい無気力な人間になるかもしれない。
しかし過剰に反応しすぎるのも、
行動力が過度となり相手に対しうっとおしいと
思われるかもしれない。

適度な反応を親が示すということはなかなか難しい。
ちょうど適度な反応を意識するか、
反応が少ない親は反応するように心がけ、
反応が多い親は反応し過ぎないように心がけることで
バランスをとることが必要だ。
ただ親も完璧ではないので無理に~しないといけない。
と構えてしまいすぎないことは大切だ。

家庭という精神的な要素と
社会という現実的な要素の
両方のバランスが必要である。
夫婦という関係は男性と女性であるが
それらの役割はこういった部分で重要なのではなかろうか。
自分の気持ちと社会の適応は人生の中で
決して切り離すことはできないものとなる。

ちなみに大人の恋愛も
幼児の愛着理論と同じと言われている。
異性に対してアピールできるかできないかは
幼少期の愛着行動の名残があるのかもしれない。
だからといって親のせいにするのではなく
自分の行動の原因がわかったら恐れることはない。
意地をはったりプライドでがんじがらめになるのではなく、
自分の不安や孤独などの気持ちを
いら立ちや落ち込みという表現でなく、
相手に伝わる表現をするようにまた少しずつ
大人になっていけばいいのではないだろうか。

ちなみに私もまだまだ大人になりきれていないが・・・。


1)Harlow, H. F. & Harlow, M. K. (1969) Effects of
 various mother-infant relationships on rhesus
 monkey behaviors. In B. M. Foss (Ed.) Determinants
 of infant behavior (Vol.4). London: Methuen.
2)Holmes, J. (1993) John Bowlby and Attachment
 Theory. Routledge; ISBN 0415077303
3)Holmes, J. (2001) The Search for the Secure Base:
 Attachment Theory and Psychotherapy; Brunner-
 Routledge; ISBN 1583911529
4)Grossmann KE, Waters E (2005). Attachment from
 infancy to adulthood: The major longitudinal studies.
 New York: Guilford Press. ISBN 9781593853815.
5)Barrett H (2006). Attachment and the perils of parenting:
 A commentary and a critique. London: National Family
 and Parenting Institute. ISBN 9781903615423.
6)Crittenden PM (2008). Raising parents: attachment,
 parenting and child safety. Devon and Oregon:
 Willan Publishing. ISBN 9781843924982.
7)Bell DC (2010). The Dynamics of Connection:
 How Evolution and Biology Create Caregiving and
 Attachment. Lanham MD: Lexington.
 ISBN 9780739143520.
8)Attachment & Human Development. Routledge:
 London. ISSN 1469–2988
9)Infant Mental Health Journal. Michigan Association for
 Infant Mental Health. WAIMH. (electronic):
  ISSN 1097–0355
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

院内感染 

近年抗生物質の多用により、
耐性菌が増えているようである。
耐性菌が耐性を持つと通常で効果のある
抗生物質が効かなくなるため、
治療に難渋することになる。

最近の耐性菌として取り上げられるのは
 MDRA(多剤耐性アシネトバクター)
 MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
 MDRP(多剤耐性緑膿菌)
 ESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)

の4点であろうか。

多剤耐性菌アシネトバクター
昨年10月~今年8月で帝京大学病院で46人の感染と
9名の死亡という院内感染で新聞をにぎわせた。
このアシネトバクターという菌は決して特別なものではない。
土壌や河川でよく見られる菌である。
耐性菌は耐性遺伝子により遺伝子変異を
起こした結果生じたものである。

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
通常は害のほとんどない菌であるが、
高齢者や免疫力の低下した
患者では重症化することがある。
メチシリンは効かないが
バンコマイシンは効果がある。

多剤耐性緑膿菌
水回りに多く存在する菌である。
尿路感染症や肺炎の影響で
敗血症などを多く起こす。
またMRSAと比べ抗生剤が
ほとんど効かない点も厄介である。

これらは今まででも取り上げられることが多かったが、
新たな問題となっているものが
基質特異性拡張型ベータラクタマーゼである。
水回りの他、尿・便などで見られる。
肺炎や敗血症の原因になることから
注意が必要である。

その他話題にあがるものとして
病原性大腸菌O-157腸管出血性大腸菌である。
食肉や野菜に存在し潜伏期間は2~8日程度と言われる。
嘔吐・腹痛・発熱などの症状の他
ベロ毒素による出血便や一部血管内に吸収され
腎臓に作用すると溶血性尿毒症症候群を起こすと
生命の危険が生じる。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: 0

top △

抗菌剤を使うポイント 

理学療法士が直接関係することではないが、
感染対策に対して知っておくことは
医療従事者として必要だと思うので
抗菌剤を使うポイントを書いていく。

抗菌薬を使うポイントとしては
患者を特定し、
 ・感染部位
 ・重症度
 ・免疫機能
 ・環境や経過    を確認する。
また細菌を特定するために
患者の背景や可能性の高い細菌を考慮する。
細菌の感染は地域や病院により違うし、
その細菌の薬剤性感受性(薬の効果)も違う。
したがって教科書的な一般的に最適と言われるものと、
地域によって感受性の高い薬剤を選択することが必要となる。

現在はアンチバイオグラムを使うことで
地域内での菌やその耐性などを調べる取り組みも行われており、
より効果的な薬剤選択が行えるようになってきている。
また遺伝子検査も発達してきており、
 ・赤痢
 ・サルモネラ
 ・チフス
 ・パラチフスA
 ・腸管出血性大腸菌(EHEC)
 ・ベロ毒素(血清型)
 ・ノロウイルス     など様々なものが確認できる。
病院内の職員の感染の確認に用いることもでき、
院内感染の予防にも役立つことが可能だ。

院内感染は病院の感染予防や安全管理が指摘されるが、
完全に菌を遮断することは現実的に困難である。
見舞い客が菌を院内に持ってくることも多く、
健常者では何の症状もでなくとも
免疫力の落ちている患者では病気になってしまうこともある。
病院関係者の管理も当然のことだが
見舞い客もその辺りの意識を持つことは必要である。
結果論で病院を悪として責任を集約するのではなく
それぞれの意識を持つことそしてそれらの情報を
共有することが必要ではなかろうか。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: 0

top △

外来の理学療法で意識していること 

外来の理学療法を行う上で
どうスキルアップしていけばいいのか
迷うことは多いと思う。
私なりに意識している外来の
理学療法のポイントを書いていきたいと思う。

外来で患者から求められることとして
 ・結果を出すこと
 ・わかりやすい説明
の二つは異論がないのではなかろうか。

結果を出すこととは問診から
needsなどの主観的な情報を得ること。
そして評価から客観的な評価を得ることが
まずは大切である。
これにより患者の不安原因を的確に把握し、
アプローチへとつなげることが可能になる。
まずは外来で多い疾患から
学んでいくことが近道ではなかろうか。

わかりやすい説明には
 ・何が起きているのか
 ・どういう経過をたどるのか
 ・いつよくなるのか
が患者が不安になっているものとして
多いものである。
主観的評価と客観的な評価が
的確に行えているかどうかが
これらを満たすためには重要になる。
それから生活で関連することで気をつけることは
何かを示すことで患者も能動的に
リハビリテーションに参加する意識を持ってもらう。

これらのことからチェックポイントとしては
 ・Needsが把握できているか
 ・評価ができているか
 ・アプローチの技術はどうか
 ・説明する言葉を多く持っているか

が挙げられる。

よってこれらを遂行する能力としては
コミュニケーション能力
 安心感(非言語コミュニケーション含む)や
 適格な質問(オープンやクローズドクエッションの使い分け)
評価能力
 問診からの絞り込み
 評価の知識と技術
アプローチ技術
 病期に合わせる
 アプローチの強度の調節
 自主訓練の指導
説明能力
 言葉(言語)の数
 相手が理解できるような内容や構成で話す

などが必要な能力になるのではなかろうか。
それらの中で自分の苦手な部分を重点的に学習することで
患者や疾患によって質の差が出ないように注意している。
まずは極端に能力の低いものを改善することが
大切だと思う。
自分の得意な部分のみで極端に能力の低い部分があれば
結果を出すことやわかりやすい説明が困難になってしまう。
まずはある程度それぞれがバランスよく
行えるように意識すること。
それから自分の得意な部分で力を発揮することを考えていく。

これは能力の低い部分の伸びしろが大きいこともあるが、
相乗効果によるパフォーマンスの向上
期待できるからである。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: 0

top △

自主訓練 

自主訓練は能動的なリハビリテーションを行う上で、
非常に有効な手段である。
理学療法のアプローチでは時間が短く、
新たな可動域を用いた動作を行ったりするためには
時間をかけて習熟させていく必要がある。
自主訓練を行うことで自らのペースで
多くの時間を費やしながらアプローチできる。

しかしながらリスク管理が患者にゆだねられるため
失敗するとかえって悪化することも多く注意が必要である。
1回の指導ではほとんどの患者が誤った方法で行うことがあり
療法士がそのあたりを考慮し説明を行う必要がある。
謝った方法として多いのは、やり方が違う。
意識するところが違う。回数が違うなどである。
一つの動作でも必要な周辺環境。運動と感覚など
様々な環境の設定が必要であり、
1度や2度の指導では正確に行うことは困難である。

説明の方法は実際に見せて、やってもらい、
確認するということが大切。
特に重要な点やり方意識するところ回数など
具体的に簡潔に指導することが必要。
また紙に書いたり、紙面で渡すという方法も有効である。
特に注意しておきたいのは自主訓練中に
痛みを生じた際のことである。
痛みが出現するということは今の状態では
その動作はまだ早い段階である。
もしくは動きによる力が強すぎて
負担になっていることが考えられる。
そういう場合には直ちに中止し
次回に知らせるように促しておくことが必要だ。

初回では療法士、患者とも効果は期待せず、
まずはやり方を覚える程度にしておくことが無難であるろう。
少ない回数設定で弱い力で行ってもらい、
次回に来院した際にやってもらった感想、動作の確認、
効果が少しでも出ていればよくなっていることを伝え
強化刺激を与えるなど忘れてはならない項目である。

自主訓練を的確に行うことで、治療期間を短縮させるだけでなく
能動的な意識を生み外来の理学療法卒業を円滑に促すことができる。
状態の悪い時や自身のないときには
療法士の手助けがある程度必要である。
しかし本当によくなるために必要なのは患者の意識であることを
療法士も肝に銘じておく必要があるのではなかろうか。
関連記事

Category: 治療

TB: 0  /  CM: 0

top △

長下肢装具と短下肢装具 

装具の適応には患者の状態観察と予後予測。
装具に対する知識が必要となる。
当院は整形外科病院であるので
装具処方をすることは少ない。
しかしながら近年は早期離床と自宅復帰が促され、
急性期での装具が処方されていないケースも少なくない。
整形外科疾患であっても
中枢系の疾患を伴っていることも珍しくなく、
装具処方の知識は必要と思われる。

装具の適応では大きな分類で考えると
長下肢装具短下肢装具である。
それぞれ一長一短があって
長下肢装具は支持性の低下や協調性の低下があり
短下肢装具では歩行困難な場合に用いられる。
短下肢装具は膝や足関節の変形や拘縮の予防にも用いられる1)。

膝折れがあるが、今後回復する見込みがある場合は
長下肢装具から短下肢装具に切り替えられるものが便利だ。
また角度の設定が容易なものも治療を行う上で有効である。
装具の変更を行いやすいものとしては
膝継手ダイアルロック
足継手は内側をダブルクレンザック
外側を油圧制動式継手(以下GS装具)がある。
GS装具ではヒールロッカーの補助が行うことができ、
前脛骨筋の遠心性収縮で踵接地から滑らかに足底接地
を行うことができる。。
ダブルクレンザックとGS装具の組み合わせは
歩行能力の低いレベルから
高いレベルまで段階的な設定が可能である。
歩行能力の低い状態では
足関節の固定もしくは底屈背屈制限
歩行能力の改善とともに
底屈制限+背屈フリーもしくは
底屈制動+背屈フリーに設定することができる2)。

GS装具が適応できないものとして
膝関節屈曲拘縮、足関節の尖足拘縮(-10°)3)、
円背で前傾が強いなどかがある。
円背では踵接地が困難で
立脚初期でのGSの機能が発揮できない4)。

1)加倉井周一,他(編):麻痺性疾患・神経疾患1
 脳卒中:装具治療マニュアル,pp41-86,医歯薬出版,2004
2)山本澄子:油圧ダンパーを利用した片麻痺患者の
 ための短下肢装具の開発.総合リハ31:323-328,2003
3)高木治雄:回復機能卒中片麻痺患者に対する
 Gait Solution長下肢装具の適応.日本義肢装具学会誌26:
 154,2010
4)山本澄子:Gait Solutionのモニター使用評価-1.
 医療関係者による評価と適応.総合リハ34:1079-1086,2006
関連記事

Category:

TB: 0  /  CM: 0

top △

2011-11
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。