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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2011年12月の記事一覧

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整形外科領域で多い原因 

整形外科領域の疾患は数多くあるが、
外来で多いのは外傷によるものである。
組織が継続的もしくは急激なストレスを受けた場合
外傷は生じてしまう。
交通事故、仕事中、運動中、日常生活場面など
いずれも継続的もしくは急激なストレスが原因である。

通常それらの外傷は時間とともに
細胞の働きにより改善する。
皮膚や筋・筋膜、腱、骨いずれも回復するのは
自己の持つ自然治癒力であり、細胞による修復によるものである。
連続性が断たれるいる場合(折れてずれたり、大きく断裂した場合)は、
ある程度人工的な処置が必要であるが、
それでも回復そのものは自然治癒力である。
修復された組織は修復そのものの影響や不動の影響で
組織そのものの柔軟性が減少してしまう。
これが痛みや可動性、筋力、精神的な影響を及ぼし
動作が阻害される原因となる。
理学療法の機能改善のターゲットが
この柔軟性の改善になることは少なくない。

理学療法を行わなくても日常生活で
これらの要素の改善が生じることも十分ある。
適度な運動刺激が組織を伸張し
少しずつ柔軟性が改善するからである。
しかしながらこのような経過を
たどらないケースが多くある。
痛みが続く、可動性が改善しない。
筋力が戻らない。自信がない。
こうした状態が通常の治癒日数を超えて存在するのである。

これらの原因は何なのだろうか。
私が考えるのには
 ・動作による負担が大きい
 ・姿勢が悪い
 ・心理的ストレスを抱えている
この3点が影響として大きいのではないだろうか。

回復は非常にゆっくりであるが悪化するのは
大きく影響を与え長続きする。
上記の3点の影響をまず問診により確認し
適格に指導することが必要不可欠である。
アプローチを行う上での注意点は
grimace sign(顔をしかめるサイン)を目安にすると簡易である。
痛みの度合いをgrimace signでモニターし
サインが出ない程度の刺激でアプローチを行う。
痛みが強ければ組織のストレスが大きいことを意味する。
筋の緊張や短縮という神経的要素か物理的要素か
また関節包がターゲットなのかによって手技は変化する。
主観的評価と客観的評価によりこれらを導きだし、
効果を判定していき進めていく流れとなる。
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Category: その他

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人生と最も結びつく学問は? 

世の中には様々な学問がある。
それぞれの分野に分け
細かな要素を理解することで
様々なことが理解できると考えられていた。

では人生と最も結びつく学問とは何であろうか?
これは間違いなく哲学であろう。
哲学者はいくらか耳にすることがあるのではなかろうか
ニーチェ、カント、キルケゴール、ウィトゲンシュタイン、
ソクラテス、ハイデガー、スピノザなど。
どれも言葉が難しく理解することが
難しく感じられるかもしれない。

哲学とはもともと自分で問いを作り
自分で考えるものである。
・何のために勉強するのか?
・善と悪の基準は何なのか?
・なぜ命は大切にしなければならないのか?
・右翼と左翼って何のために存在するのか?
人生では常にいろいろな葛藤がある。
一つの考えを信じていればもう一つの考えとぶつかる。
何が正しいのかわからないまま衝突したり、
迷ってばかりで相手に伝えられなかったり
哲学はこういったことを考え表現していく。

いまの学問は専門分野にわかれ科学的に吟味され、
より詳細な理論などで説明されることが可能になった。
しかし学問も元は哲学から枝分かれしたものであり、
そもそも勉強は暗記して覚えることではない。
問いをつくり考えていくという非常に面白い遊びなのである。
この面白さに気付けるかどうかは人生において
大きな意味を持つ。
生きるために学び考え実践していく。
学問が自分に直結するからこそ
本気で考え学ぶことができるのではなかろうか。
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Category: 哲学・思想

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何のために勉強するのか? 

何のために勉強するのか?
その答えは遊ぶためではなかろうか。
勉強をすることで仕事の選択肢が増え、
遊びやすくなる。
仕事の時間が短いものやお金がたくさんもらえるもの。
自分の好きなことなど自由に選びやすくなる。
でもこういう人がいるのではないだろうか?
勉強が遊ぶためなら将来遊ぶより今遊んだ方がいいじゃん。
それはそうである。学生時代の遊びは最高だ。
お金は少ないがテンションは限りなく高い。
なにより熱くなれる。やっぱり遊びは面白い。

ここで大事なことは
自分の現在のために未来を犠牲にするのか。
それとも自分の未来のために現在を犠牲にするのか。
こう考えればどちらの方が大切なのかは
一目瞭然なのではなかろうか。
現在のために未来を犠牲にする人はどうしようもない人
未来のために現在をしっかりした人である。

ただしっかりした人が善人になるとは限らない。
しっかりして頭が良い人、権威を持った人が
悪人になることも多い。
しっかりした人でなければ
善人にも悪人にもなれないのである。
善人も悪人も両方とも未来のために
現在を犠牲にできるしっかりした人である。
善人は他人のために自分を犠牲にできる。
悪人は自分のために他人を犠牲にする。
これが善人と悪人の簡単な区別である。
これは生まれ(遺伝)と育ち(環境)で決まる。

本質的には根暗か根明か?
根暗のイメージは根が暗く、陰湿でネガティブな感じ。
結果を得るためには過程は何でもこだわらない
といった傾向が強い。だから得るもののためなら
悪いこと(他人を傷つけること)でもやってしまう。
根明のイメージは根が明るく、周りを楽しませる
いつもポジティブな感じ。
結果にはこだわらず過程を重要視する傾向が強い。
例えば友達とオセロをやっているとする。
自分は友達に負けそうな状態で、
友達がトイレにいくと行って席を立った。
根暗な人は勝ちという結果にこだわるので、
自分に有利なようにズルをする。
これが根明な人だとどうだろう。
根明な人は勝つか負けるかという結果そのものより、
ゲームという過程を楽しんでいる。
ゲームが楽しいのでズルする理由がない。
ズルしたらかえってゲームが面白くなくなってしまう。

根暗な人は常に結果にこだわる。
結果という外側にしか頼るものがないからである。
地位、名誉、プライド、お金、車、友達の数など。
だから外側で支えるものを持っていなければ不安になる。
理想を持っていなければ毎日生活していけないのである。

根明な人は過程を大切にする。
未来のために現在を犠牲にするが、
未来の準備も遊びにしてしまうので
勉強も仕事も遊びにしてしまう。
趣味も多く持っている。

遊びと勉強は別のものではなく、
ともに人生において大切なものである。
嫌々頑張りながらストレス発散をするより、
全部楽しんでしまえばよいのである。
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Category: 哲学・思想

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幸福という概念 

効率重視で結果主義の流れが長く続き、
私たち世代もその思想が刷り込まれている。
お金では幸せは買うことはできない。
これはきれいごとでも何でもなくまぎれもない事実だ。
数字や結果は社会経済を構築する上では大切であった。
しかし人々の幸福は数字や結果からは得ることはできない。
GDPと幸福度は相関がないことは
ずいぶんと耳にすることも多くなった。
イギリスのレスター大学に所属する
社会心理学分析の研究者エードリアン・ホワイト氏による調査
(イギリスのシンクタンクのデータをベースを、
約8万人に聞き取り調査を元に分析)からも表れている。
1位デンマーク、2位スイス、3位オーストラリア
ちなみに日本は178国中90位である。

資本主義思想の強い国はことごとく幸福度は低い。
周りの評価が自分自身を幸福にしてくれる訳でもないし、
人生も他人が作ってくれるものでもない。
幸福というものをもう一度考え直す
必要があるのではなかろうか。
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Category: 哲学・思想

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管理する側と従う側 

プライベートや仕事など社会生活を送る上で
人間関係は切っても切れないものである。
縦の関係や横の関係など様々な場面で
求められるものは変わってくる。

それぞれの関係の中で求められるものは
管理する側従う側である。
縦の関係では上に立つものが管理する側を求められ、
下のものは従うことを求められる。
また横の関係においても縦の関係ほどではないが
これらの関係は求められることがある。

この管理する側従う側という関係は
非常に難しいものである。
管理する側でいうと
力が強いものの方が一見リーダーシップに優れ
引っ張る力は強そうであるが押しが強すぎると、
人間は反発してしまうのである。
それは強すぎる押しに対して、
自分の身の危険も感じ不安になるためである。

また管理する側が複数いる場合も
反発しあって前に進めなくなる。
また従う側で難しいことは
その場面に管理する側の人が誰もいなかった場合、
何も前に進まなくなってしまうことである。

人は自分にとって利益のある方に動く。
嫌なことは避け、面白い・気持ちいいことを選択する。
これは本能的なものであろう。
現実的・精神的に満たされるほうがいい。
要するに笑顔をくれるものに流れていくのである。

従う側が上手な人は聞き役がうまい人である。
相手を共感したり引き出したり、
そしてリアクションが非常に巧みだ。
司会者は実は聞き役のうまい人が多いのである。

管理する側が上手な人はしゃべり役がうまい人である。
相手の求めているものを的確に自分で表現し、
引き込んでいく。力任せでなく周りをよく見た上で、
ここというところで力を最大限に発揮させる。

人には得意なものと不得意なものがある。
生活しているうちについつい得意なものや
慣れたものばかりで過ごしていることは多い。
しかしそういった今までどおりのやり方では
環境が変わったとき、人間関係が変化した時に
うまくいかなくなることがある。
「管理する側」と「従う側」の関係が変化する時である。
自分がどちらか一方しかできない場合は、
反発し合ったり先に進めなくなってしまう。

どちらか一方しかできない組織は
得意なほうの力は強いため
うまくまとまっているうちは大きな力を出すことができる。
しかしどちらでもスイッチできる人間が多い方が
組織は柔軟な対応が可能になる。
人が入れ替わったり様々な変化に対応できるのは
後者になるのではなかろうか。
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Category: 哲学・思想

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人間関係で大切な笑顔 

人は心地よい刺激のある方に流れ、
害のあるものは避ける傾向がある。
これは人間が命を守る上で基本的な防衛本能である。
そのため人間の関係を円滑にするものとして
もっとも大きいものは笑顔である。
笑顔にしてくれる人は心地よい刺激を与えてくれる人だし、
笑顔でいてくれる人は害を与えることはないと考える。

緊張をしていない精神状態のときに現れる笑顔。
緊張状態で無理に笑顔を作ろうとすると
口角は上に上がるものの、目の周囲の筋の緊張は緩まず
目尻のしわは出てこない。
要するに目が笑ってない状態である。

人と人が関係性を作る上で
まずは相手に構えずリラックスすることが必要である。
それには相手を信じることが必要不可欠となる。
もし相手に対して不信感がある場合は、
自分の緊張は抜くことはできない。
それを見る相手もその緊張感を見抜き構えてしまう。

では笑顔の邪魔をする不信感を
どうやったら消し去ることができるのであろうか。
不信感は不安から生まれるものである。
相手に対する不安は過去の相手の言動や
行動に基づくものであるが根本的な原因はそこにはない。
その言動や行動に反応しているということは
もっと過去に同じような言動や行動で嫌な経験をしているためである。
思春期あたりで思い当たる節があるかもしれないが
さらに無意識レベルの幼少期のものが根本にある場合も多い。
(幼少期は海馬の発達が未熟なため意識での記憶は想起しにくい)
自分の感情は目の前の相手が作り出しているものではなく
自分自身が作り出しているにすぎないのである。

相手を信じるということは自分を信じること。
人間関係を円滑にする笑顔。
それは自分自身が過去から逃げず
向き合うことができて
はじめて生まれるものなのかもしれない。
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Category: 哲学・思想

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仕事と人間関係 

仕事は肉体や頭脳を提供する代わりに
賃金を得る行動である。
しかし一人の力では仕事としての生産性は低いため、
組織を作り多くの人間が協調することで
大きな生産性を生み出した。

組織の攻めは高い能力を持った人材による生産性
であるが、組織の強みはそこではない。
組織の一番の強みは様々な能力による守りである。
一つの能力ではその正反対の特性に対して無力だ。
社会という環境は多くの要素と変化がもたらされる。
その中で個人の高い能力に集中してしまうと、
様々な要素に対応できないし、環境の変化に適応できない。
例えば積極的に自分の意見を主張したい顧客がきた場合、
従業員はある程度相手に合わせる能力が必要になる。
また自分の意見を持たない顧客に対しては
従業員はある程度自分の意見を主張する能力が必要になる。
それは相手によってや何の話題かによっても変化する。
また社会環境の変化に対しても同様だ。
大量生産と効率重視の場合はテキパキと動くスピード優先だが、
品質重視の場合は相手の細かなニーズを捉える
クオリティーが重要になる。

何が良いかはその環境で次々に変わる。
絶対的な仕事の方法は存在しない。
特に現代の消費者ニーズや社会環境の変化は目まぐるしい。
マーケティング、マネジメント、イノベーションを
いかに円滑に循環させるか。
何が大事でどの人が能力が高いかでは
組織としての力は脆弱化していく。
それぞれが協調し円滑に循環し続けることが必要なのである。

人間関係の低下は組織にとって
最もコストが影響する原因と言われている。
笑顔のない組織には人間関係が円滑にいくはずもなく、
顧客もつくはずもない。
笑う門には福来る。
私たちのご先祖様はずっと前から
それに気付いていたのだ。
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Category: 哲学・思想

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長下肢装具を用いた装具療法 

長下肢装具を使うことで
麻痺側の使用頻度は増加する。
歩行能力が向上するだけでなく
麻痺側下肢機能や荷重連鎖で
股関節-体幹機能の改善も期待できる。

起立着座訓練では
歩行能力の改善のための有用な練習である1)。
(脳卒中ガイドライングレードA)
荷重感覚の入力を行うことが可能。
装具により自由度の制限を設定し、
難易度の調節を行うことができる。

立位訓練では
下腿・骨盤の動揺が生じる時は
ダブルクレンザック足制限を行なう。
股関節・膝関節伸筋群を働かせる場合、
膝屈曲位で行うとよい。
上肢の支持は最小で行う2)。

重心移動訓練は
骨盤帯を前後・左右に動かす。
非麻痺側下肢を挙上し麻痺側荷重を行う。
股関節周囲筋と体幹筋の運動制御を行う。
近位筋は同側性支配を受けているので
遠位筋より改善しやすい。
随意運動だけでなく無意識での荷重訓練は重要。
足部への刺激が重要となるため、
可能であれば足関節の制限はないほうがよい。

体幹・股関節安定化訓練は
大腰筋を働かせ体幹を垂直位に保ちながら
股関節伸展のバランスをとる。
骨盤帯の前傾3)が重要となる。
非麻痺側の上肢の屈伸・内外転運動。
代償動作に注意することで体幹・股関節の安定性を得る4)。

ステップ訓練は
非麻痺側のステップと麻痺側のステップで
それぞれ求めるものが変わってくるが、
非麻痺側のステップでは重心が
前方に落ちる感覚を認識することと、
麻痺側の股関節の伸展と足関節の
背屈運動を促すことができる。
足関節がフリーであれば股関節の外旋位を
制限することが必要である。
麻痺側のステップでは
ポイントとしてヒールロッカーから
立脚初期をスムーズに移行することである。
尖足が強い場合は膝継手の
ダイアルロックを軽度屈曲位にする。
(伸展パターンの抑制・下腿三頭筋の緊張低下)
背屈制限がある場合は、補高を利用することもある。

長下肢装具は歩行能力を向上させるだけでなく、
運動療法による効果も期待できる。
回復に対する予後予測や目標設定は明確にすることで
効率的で効果的なリハビリテーションを遂行することができる。

1)脳卒中合同ガイドライン委員会:脳卒中治療ガイドライン
 2009,協和企画,2009
2)Carr JH,et al,潮見泰臟,他(訳):歩行,脳卒中の運動療法-エビデンスに
 基づく機能回復トレーニング,pp64-105,医学書院,2004
3)吉尾雅春:脳血管障害の理学療法介入におけるクリニカルリーズニング.
 PTジャーナル43:107-113,2009
4)Lee D:The Thorax:An Integrated Approach,pp102-135,
 Orthopedic Physical Therapy Products,Edmonton,2003
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装具のアルゴリズム 

装具選択に関しては非常に迷うところも多い。
様々な障害が混在する中で
どのような装具選択が有効であるか
どこにポイントをおけばよいか難しいところである。
河津1)は下肢装具のアルゴリズムを提唱しており
選択の目安になると思うので紹介する。

まずBrunnstrom Stage(以下BRS)2以下であって
 ・意識障害
 ・高次脳機能
 ・Pusher現象
 ・麻痺側片脚立位可能
(手すり保持)が不可能な場合
  (反張や軽度屈曲位はOK、膝折れは不可能とする)
の場合、KAFOを選択する方が安全である。

またBRS3以下で上記の問題がない場合は
AFOを選択する。

KAFOの場合、SPEX膝継手付きか
Ring lock膝継手付きかの選択については
 ・大殿筋・大腿四頭筋収縮
 ・指示理解(短文レベル)

が可能であればSPEX膝継手付き
上記が困難な場合はRIng lock継手付きを選択する。

またカットダウン基準としては
 ・臥位:SLR可(屈曲共同パターンでも良い)
 ・立位:麻痺側荷重でも立位保持可能(過伸展もOK)

AFOの場合、金属支柱付きAFOか
金属支柱なしAFOかの選択は
 ・痙性
 ・感覚障害
 ・反張膝

のひとつでも重度のものがある場合や
非麻痺側片側率位が15秒以上が不可な場合は
金属支柱付AFOを選択する。
 ・痙性
 ・感覚障害
 ・反張膝
が中等度からなしの場合や
非麻痺側片側率位が15秒以上可能な場合は
金属支柱なしのAFOを選択する。

要約するとBRS2以下の場合KAFO
BRS3以上の場合AFO
 さらにUSN、Pusher、意識障害があればKAFO
麻痺側片脚立位で膝折れがある場合KAFO
膝折れがない場合AFO場合が多い。
当然、装具選択の際は個人の特性も考慮必要があるが
大まかな目安になるのではなかろうか。

1)河津弘二 他:長下肢装具による脳卒中片麻痺患者の
運動療法の取り組み,PTジャーナル45:209-216,2011
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歩行の運動モデル 

歩行はそもそもエネルギーコストが低いものである。
安静時代謝量の50%上昇程度。
(0.6m/秒の歩行速度で2.44W/kg程度)1)

運動学的な歩行を言えば
位置エネルギー、運動エネルギー、
弾性エネルギーが効率よく変換される
移動方法であると言える。

立脚初期には運動エネルギーが高いが、
立脚中期になると体の位置は高くなることで
位置エネルギーが増加し、運動エネルギーは低下する。
立脚後期になると運動エネルギーに変換され、
位置エネルギーは低下する。
このように歩行は運動エネルギーと位置エネルギーが
変換されながら遂行される。
これによりトータルの力学的エネルギーは
同じにも関わらず、効率よく運動が遂行される。

Heel rocker functionは立脚初期から中期において
初速の形成に重要である。
これは倒立振り子モデル(inverted pendulum)もしくは
回転卵モデル(rolling egg)がよく用いられる。
これは立脚初期に前脛骨筋が働くことで
足関節背屈が生じる。
立脚初期から中期にかけて
前脛骨筋は遠心性収縮を行うことで
下腿を前方の力に変換させる。
これにより立脚期の円滑な
初速の形成が行われるのである2)。

走行においては弾性エネルギーの割合が高くなり、
弾むボールモデル(Bouncing ball)や
ポゴスティックモデル(Pago-stick)がよく用いられる。
両脚遊脚期では位置エネルギーと運動エネルギーが増加するが
着地になるとそれらのエネルギーは弾性エネルギーに変換される。
弾性エネルギーとは腱によるバネの要素のことであり、
これらの瞬発的なエネルギーを生むためには非常に有効である。

1)Saibene F et al:Biomechanical and physiological
 aspects of legged locomotion in humans.Eur J
 Appl Physiol 88:297-316,2003
2)Perry J:Gait Analysis:Normal and Pathological
 -Function,Thorofare,Slack,1992
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脳卒中片麻痺患者の歩行速度 

脳卒中片麻痺患者のの歩行の特徴は
歩行速度の減少であり、
通常歩行速度の20%未満となることが多い。
この歩行速度の減少には異常歩行との関連が
要素として大きいと考えられている1,2)。
異常歩行では
 ・extension thrust pattern
  立脚期の膝の過伸展
 ・buckling knee pattern
  立脚期の膝の屈曲

が多く見受けられる1)。
また6ヶ月後の歩容の分類でも同様のパターンは
多く見られ2)異常歩行は歩行において
長期にわたって大きな影響を与えることが伺われる。

異常歩行では歩行速度が減少するが、
1mあたりの酸素消費コストが
健常者の25%上昇することも示されている3)。
また片麻痺患者は最大酸素摂取量も
低下していることが多いことから
歩行速度減少の一因となっているも推測される。

1)De Quervain IA,et al:Gait pattern in the early
 recovery period after stroke.J Bone Joint Surg
 Am 78:1506-1514,1996
2)Mulroy S,et al:Use of cluster analysis for gait
 pattern classification of patients in the early and
 late recovery phases following storoke.Gait
 Posture 18:114-125,2003
3)Waters RL,et al:The energy expenditure of normal
 and pathologic gait.Gait Posture 9:207-231,1999
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脳卒中患者の歩行の特徴 

脳卒中患者の歩行の特徴

脳卒中患者の歩行では歩行速度の減少の他、
耐久性の低下や安定性の欠如などがある。
耐久性の低下においては
非対称的な歩行様式1,2)と
歩行のエネルギーコスト増大3,4)の影響が考えられている。
また安定性の欠如においては
筋力の低下や筋の硬さ(stiffness)の増加。
過剰な同時収縮5-7)が影響として考えられる。

歩行能力そのものにアプローチする歩行訓練とともに、
その影響に関わるさまざまな要素に対する
アプローチも併用することで
より効率的な改善を促すことができるのではなかろうか。

1)Brandstater ME,et al:Hemiplegic gait :analysis of
 temporal variables.Arch Phys Med Rehabil 64:
 583-587,1983
2)Wall JC,et al:Gait asynmetries in residual hemiplegia.
 Arch Phys Med Rehabil 67:550-553,1986
3)Band G:Energy expenditure of hemiplegic
 subjects during walking:Arch Phys Med Rehabil 44:
 368-370,1963
4)Detrembleur C,et al:Energy cost,mechanical work,
 and efficiency of hemiparetic walking.
 Gait Posture 18:47-55,2003
5)Nedeau S,et al:Plantarflexor weakness as a
 limiting factor of gait speed in stroke subjects
 and the compensating role of hip flexors.Clin  
 Biomech(Bristol,Avon)14:125-135,1999
6)Lamontagne A,et al:Contribution of passive
 stiffness to ankle plantar flexor moment during gait
 after stroke.Arch Phys Med Rehabil 81:351-358,2000
7)Lamontagne A,et al:Mechanisms of disturbed
 motor control in ankle weakness during gait after
 stroke.Gait Posture 15:244-255,2002
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仕事に必要なメンタルコントロール 

仕事での人間関係というのは難しい。
個人個人がそれぞれ違う能力や価値観であり、
それぞれが肯定し合わなければ
組織としての機能は著しく低下する。
一人の個人が自由の価値観を
過剰に持てば平等性は失われる。
また平等性を重視することで自由は阻害される。
こういった環境の中で協調性を保つためには
組織の管理と個人の能力のバランスが必要となる。

仕事では自己だけの意識でなく、
他者環境との適応が重要になる。
仕事は言われたことを行うだけでなく
問題が生じたときにどう対処するかが必要である。
いわゆる問題解決型の思考である。
これは何か問題が生じたときに
誰が悪いかを決めるのではなく、
「どうすれば良いか。」を考え
実行することに他ならない。

問題解決型の思考をする上で
まずはメンタルをコントロールすることからはじめる。
メンタルコントロールは社会人として大人として
最も優先順位の高いスキルである。
メンタルコントロールが困難であれば
理性による「考える」行動が阻害されるだけでなく、
他人を責めたり、自分を責めたりする
不適応行動を誘発しやすい。
まず自分のストレスの症状を把握する。
イライラするタイプなのか落ち込むタイプなのか把握し、
ストレス発散をうまく行っていくことと、
余裕がない状態なら考え方でバランスをとる。
イライラするタイプの人は
自分主体の予測を立てるのをやめ、
相手だったらどう考えるか、
相手側の精神性に意識を置くようにする。
落ち込むタイプの人は自分がどうしたいのか。
自分の現実性に意識をおくようにする。

メンタルコントロールができるようになったら
今度は問題に対して行動を起こす。
行動については問題を様々な視点から挙げ、
優先順位の高いものを詳細に分析し分解、
行動するものを具体的に選択する。
再び行動を変化させ実行し結果が
どう変わるか検証していく。

常にこれらの要素を意識しながら
仕事を行うのは現実的には不可能だろう。
自分の苦手な部分を意識するようにしたり、
失敗して前に進まなくなったときに
これらを見直してできていないところを
気づくなどの使い方が妥当であろう。
また頭で理解していても、
いつものやり方に戻ってしまうことはよくある。
それは習慣やクセというものを
直すことの難しさが原因だ。

繰り返すことで新たな習慣をつけることと、
やり方を変えることでの変化に
うれしさや喜びなどの
快刺激を認識することが大切である。
失敗して自信のない時は悪いところばかりが目につき、
いいところには目がいきにくくなる。
自分の良くなったところを見つけ、
快刺激を感じることで習慣やクセは変わりやすくなる。
今の現状に不満を感じる場合、
変化が必要なのは他者や環境ではない。
自分自身を変化させることで自信をつけ
様々な環境に適応する能力を手に入れる方が
よっぽど簡単なことなのである。
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Category: 仕事の戦い方

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脳卒中片麻痺患者のエネルギーコスト減少 

脳卒中片麻痺患者のエネルギーコストの減少は
運動エネルギーと位置エネルギーの変換が
されていないことにある。

立脚初期から中期にかけてが
体は最も高い位置になる。
このとき運動エネルギーが
位置エネルギーに変換されることになる。
麻痺側下肢は位置エネルギーに
変換することが困難となる。
これ時期に運動エネルギーが大きく失われる1)。

ここでheel rockerの働きが重要となる。
立脚初期で前脛骨筋が働くことにより、
踵接地が生じる。
立脚初期から中期にかけて重心は前方に移動するが
前脛骨筋は遠心性収縮を続け、
足関節の背屈は維持し続けるため
下腿を前方に引きつける力が生まれる。
これが立脚期の初速の形成に重要となり、
運動エネルギーを位置エネルギーに
円滑に移行する要素となる。

運動麻痺が重度であればあるほど、
踵接地と蹴りだしのメカニズムが消失。
足圧中心軌跡は踵を通らない2)。

これらのメカニズムがエネルギーコストには
大きく関わってきていることを
念頭に置く必要がある。

1)Olney SJ,et al:Mechanical energy of
 walking of stroke patients.Arch Phys Med
 Rehabil 67:92-98,1986
2)Wong AM et al:Foot contact pattern analysis
 in hemiplegic stroke patients:an implication for
 neuro-logic status determination.Arch Phys
 Med Rehabil 85:1625-1630,2004
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脳の機能と画像 

脳の構造と機能を画像で解析する方法は
現在医療現場では多く用いられている。
これは物理的な信号を用いた測定法で
CTやMRIなどが用いられる。
この画像解析により脳損傷の診断や予後、
治療方針などがある程度決定される。

PTがこれらの画像を用いて臨床応用させることは
非常に有益であるがまだまだ課題も多いのが現状だ。
脳局在性と機能解剖学的な知識、
脳画像を読影する知識が必要となる。

脳の構造はパソコンに例えるとわかりやすい。
皮質(灰白質)はCPU(素子)
線維束(白質)は配線(素子をつなぐもの)
血管は電源からの配線(エネルギー供給)
に分けられる。
要するに電源からの配線からCPUにエネルギーが供給され、
配線が連絡を取り合っている。
これは血管から皮質にエネルギーが供給され、
皮質同士を線維束がつなげているという訳である。

脳血管障害は神経症状が出現するが
元をたどれば血管系の問題から生じている。
血管がどのように通りどこに栄養を与えているのか。
それぞれの機能局在は。
そして線維束はどことどこにつながっているのか。
それらを把握することが脳の理解の第一歩ではなかろうか。   
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Category: 画像診断

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ドラッグラグ 

アメリカで使われている薬が日本ではまだ使えない。
どうして早く認可されないのか?
マスメディアで時々話題となっている内容である。

日本では医療品・医療機器の審査の時間が
諸外国と比べて非常に長い。
2009年アメリカの医療機器提供コストの日欧比較調査では
ペースメーカーの各国の平均薬事審査期間が示されている。
 ・ドイツ  2.7ヶ月
 ・イギリス 3.7ヶ月
 ・フランス  5ヶ月
 ・アメリカ  10ヶ月
 ・日本    23ヶ月
と日本がダントツで長いのである。
なぜなのだろうか。

理由は審査員の人数不足が大きいと言える。
2008年の第7回再生医療における
制度的枠組みに関する検討会議議事録で
アメリカのFDAでは
生物製剤審査担当部署が 800人以上
医療機器審査担当部署が1130人以上。
それに対して日本の厚生労働省と
医療品医療機器総合機構(PMDA)は合わせて
500人程度ということである。

健康を守るために不適切なものを防ぐことは大切である。
しかしその反面日本の市場は時間がかかるため
外貨系企業は売り込みを控えている状態である。

対策としては審査官の増員を進めていくこと。
また円高に伴い海外の医薬品企業の買収すること。
個人でできることとしては個人輸入というのが
一つの手である。

個人輸入は必要書類を記入し、
地方厚生局(厚生労働省の地方支部局)に提出。
薬監証明(営業のための輸入されてない部分)を取得する。

また税関だけで輸入できるものもある。
税関だけで輸入可能なものは
 ・外用薬  標準サイズで1品24個以内
 ・毒薬・劇薬または処方箋せん妄  用法用量みて1ヶ月分以内
 ・上記以外の医薬品・医薬部外品 用法用量をみて2ヶ月以内

今後日本のドラッグラグはどのようになっていくのか。
注視しておく必要があるのではなかろうか。
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Category: 医療

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大脳皮質 

大脳皮質は厚さ数mmのシート状になっている。
新聞紙1枚程度の面積だが頭蓋に収まるため
脳回・脳溝で面積を確保している。
一般的にはBrodmann地図を基準にするのが一般的1)。
Brodmann area(以下BA)は50以上の領域に分類されている。

大脳皮質はおおまかに前、後、内、外、上、下、島の
7つの領域で構成される。
前頭葉
 外側溝より上側で、中心溝より前側の部分
頭頂葉
 外側溝より上側で、中心溝より後側の部分で、
 頭頂後頭溝から角回あたりより前側の部分
側頭葉
 外側溝より下側で、角回あたりより前側の部分
後頭葉
 頭頂後頭溝あたりより後側の部分
島皮質
 外側溝が内側にくぼんで広がり、
 外からは見えなくなった部分
内側面
 大脳縦裂に面し、左右半球が向かい合っている面
下面
 眼窩や小脳に接している面

脳の領域はなかなか覚えるのが難しい。
やはり日頃見えない場所で機能も見えにくいので
イメージもつきにくいのであろう。

しかし人間の中核をなす部分であり、
最も興味深い魅力的な部分であることも間違いない。

1)斉藤延人:神経学的検査法.山浦晶,他(監):標準脳神経外科,
 第11版,p48,医学書院,2008
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前頭葉 

前頭葉(frontal lobe)
前頭葉は霊長類で優位に拡大した部位である。
前頭前野を分類すると次のようなものになる。
 ・中心前回の一次運動野(Brodmann area 4)
 ・背外側の運動前野(BA6)
 ・補足運動野(BA6背側・内側)
 ・その吻側の前補足運動野(BA8内側)
 ・運動前野の吻側の前頭眼運動野(BA8腹側)
 ・外腹側のブローカ野(BA44、45優先半球のみ)
    →・身体運動・言語表出領域
     ・吻側の連合野である前頭前野1)

大きく分類すると
 ・前頭前野背外側部
 ・前頭前野腹内側部
 ・眼窩前頭部
となる。さまざまな情報が前頭前野に入力され、
決定・解釈・社会相互作用などの思考プロセスとして働く2,3)
具体的には連合野の処理情報。
感覚連合野からの感覚情報。
辺縁系からの情動・注意・記憶情報が
すべて前頭前野の思考プロセスの影響を受けることとなる。

人間が理性的な人間らしさを持つのは前頭葉があるから。
本能的に動くだけでなく理性的に考えることで
自分ではないものを認め、
社会を構築することが可能になったのであろう。

1)Ribas GC:The cerebral sulci and gyri,Neurosurgical
 FOCUS 28:1-24,2010
2)Burruss JW,et al:functional Neuroanatomy of the
 Frontal Lobe Circuits1.Radiology 214:227-230,2000
3)Fletcher PC,et al:Frontal lobes and human memory:
 Insights from functional neuroimaging.Brain124:
 849-881,2001
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Category: ブログテーマ

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前頭葉の他部位の関連 

側頭葉の「」に関する情報
(視覚・聴覚情報関連)いわゆるwhat経路は
背外側部下部(BA46)で処理される。

頭頂葉の「どこ」に関する情報
(体性感覚・視覚空間関連)いわゆるwhere経路は
背外側部上部(BA9)で処理される。

これら二つは空間・オブジェクト
ワーキングメモリー1)であり、
注意集中・制御機能企画遂行
計画力判断力などに用いられる。

帯状回・補助運動野は有効な規則の
ワーキングメモリーを参照する。
意欲発語運動量関心感動に関わる。
腹内側部(BA9内側)と関連が深い。

大脳辺縁系は過剰な判断と行動、
抑制力、衝動的行動2)、摂食3)などの調整や統合に関わる。
眼窩前頭野(BA11,12)で内的欲求情報や動作出力に関わり、
その情報は一次運動野に繋がっていく。

脳の各部位はその部分のみで働いているのではなく、
いろいろな場所と連携しながら仕事をする。
そのため一部分が障害されることで
一見関係なさそうな場所の仕事まで影響するのである。
血管の道筋を知ること。機能局在を知ること。
線維連結を知ることが脳を知る上では第一歩になる。

1)Miller EK,et al:An integrative theory of prefrontal
 cortex function.Annu Rev Neurosci 24:167-202,2001
2)Bockley MJ,et al:Dissociable components of ruleguided
 behavior depend on distinct medial and
 prefrontal regions.Science 325:52-58,2009
3)Theodore S:Massachusetts General Hospital
 comprehensive clinical psychiatry,Elsevier United
 States,Atlanta,2008
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頭頂葉 

頭頂葉
 ・一次体性感覚野(BA3、1、2)
 ・上頭頂小葉(BA5、7)頭頂間溝背側
 ・上縁回(BA40)
 ・角回(BA39)下頭頂葉小葉
に分かれる。
体性感覚や視覚、聴覚、前庭覚の情報は
頭頂連合野に送られる。
これにより感覚情報の集積や空間座標系を形成する。

頭頂間溝は「どんな」に関する情報
(運動制御の根幹でいかに行動を起こすか)の
how経路がここで処理される。
 ・サッケード運動(新しい目標への視線の素早い動き)
  に関する領域→LIP
 ・把握動作い関する領域→AIP
 ・到達運動に関する領域→PRR
 ・立体視の高次処理領域→CIP
にそれぞれ分かれている。

頭頂葉では優位半球の下頭頂小葉が障害されると
 ・失語
 ・失読失書
 ・観念運動失行
 ・観念失行
 ・ゲルストマン症候群(BA39)
劣位半球が障害された場合は
 ・半側空間無視
 ・姿勢図式障害(BA5)
 ・半側身体失認(左側着衣失行・病態失認 BA40)
 ・地誌的記憶障害(BA7)

1)酒井英:頭頂葉,pp47-53,医学書院,2006
2)Vallar G:Spatial frames of reference and
 somatosensory processing:a neuropsychological
 perspective.Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci 352:
 1401-1409,1997
3)後藤文,他:臨床のための神経機能解剖,pp42-43,
 中外医学社,1992
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臨床実習においての学生のパフォーマンス低下 

臨床実習の難しい理由は
人が人を判断することに他ならない。
そして人はどうしても主観的な見方になるため
好ましい(好ましくない)特性があると
判断のときにその特性を
引きずってしまう(ハロー効果)。

臨床実習で学生が苦戦しているのは
観察や評価を通して分析をしていく中で、
評価結果と治療の繋がりが理解できないことである。
・全体像がつかめていない。
・動作観察のときにどこを見ればよいのかわからない。
・自信がない、自己表出困難などが口ごもり思考制止、
 会話制止となる
などが多いがこれが原因で一施設で不合格が出てしまうと
自信低下、不安、不信が悪循環を生み出し、
海馬による記憶や扁桃体による感情や気分の障害が
実習のパフォーマンスを落としてしまう。

またこれらの反応はトラウマ反応と類似しており、
 ・認知機能(記憶・学習)
 ・対人関係
 ・衝動のコントロールや行動
 ・自律神経機構
などに影響を及ぼすことが特徴である。

海馬、扁桃体に影響を及ぼす
不安要素をいかに管理するかが
学生の能力と指導者ともに必要となる。
これは飢えている人に釣った魚をあげるか、
魚のつり方を教えるかにたとえることができる。
先のことを考えない善意で釣った魚をあげるばかりだと、
いつまでたっても自分では魚を釣ることはできない。
待つことや魚をもらう方法ばかりに気持ちが向いてしまう。
また飢えて今にも死にそうな人に
つり方を教えていても身に付くことは難しい。
学生のレベルや段階的にアプローチしていくことなど
優しさと厳しさは相手やそのときの状態により変わることを
意識していなければならない。
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Category: 教育

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正しさを教えるということ 

学生に正しいことを指導するのは
指導者として当然の心がけである。
しかし正しいことはほんとうに良いことなのだろうか?
たしかに正しいことは良いことだとは
中学生まではみんな思っている。
つまり正しいことこそ善だということである。
しかし、正しいことをどこまで追求することが良いのだろうか。
正義の反対は悪ではなくもうひとつの善である。
指導者の正義感だけで指導した場合、
よい結果となるばかりでないことは多く指摘されている。

またこれは時代背景も影響として大きいのではなかろうか。
以前の今日いっくはしつけとして幼児教育や学校教育で
否定的に叱ることを日常的に行っていた。
それにより奮起し頑張っていたものだ。
しかし近年、自由や人権の色合いが大きくなると
自分を大切に、したいことをする。
我慢や辛抱だけでは幸せになれないといった思想が強くなり、
あまり厳しく教育されることは少なくなった。
これは高度経済成長から不況に
社会環境が変化していったことも一因である。
また考えることも過程重視で
精神性を重要視していたものから
結果重視で現実性を重要視するようになったことも大きい。

これらが背景にある学生にあった教育とは
いったいどういったものなのか。
もう一度再考する必要があるのかもしれない。

まず学生は実習ではものすごく緊張している。
それは不安や無能感そして周りの環境からの
威圧感などを感じているのであろう。
学生は失敗しないようにしようと一生懸命で
失敗するとひどく落ち込んでしまう。
初めからできるものではなく、段階的にできていくものだと
いうことを認識してもらうことが大切である。
指導者の学生時代の失敗話などでも
ずいぶんと学生は気が楽になるようである。

正しいことの優先順位が間違えていたり、
正しいとわかっていても習慣ができていないため
行動を伴わないことが多い。
まずは正しいことの認識ができているか。
優先順位はどうのように決めるのか。
具体的にどういった行動を起こすのか。
といった段階が必要になり、
さらに習慣には繰り返しや
強化刺激が必要なことも伝えておく。
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Category: 教育

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実習の学生の心構え 

学生の心構えとして大切なのは「疑問を持つこと」である。
人間が考えるきっかけは嫌なことに対処する時ではなかろうか。
人間に組み込まれている防衛本能は
自分を危害から守るときに働くものである。
大きな失敗を経験することもなく、叱られることもなかった場合
考えるという能力や自己表出能力というものが
低下していることが多い。
その点は当たり前だと思っている世代間とのギャップも
臨床実習教育を難しくしているのであろう。

また臨床場面で患者のことを考えるとき
全体的な視点を持つということが大切である。
学校教育ではどうしても細かな専門知識を学習するため
患者の視点も細かで詳細な部分のみに偏ることが多い。
人間はさまざまな要素の集合体で全体をみることで
初めてその人という全体像が見えてくる。
目の前の患者の価値観や思想、どういったNeedsがあり
障害がどのように関係しているのか。
検査や結果が患者の生活にどのように影響するのか
こういった関連性は非常に大切な部分となる。

患者は関節や筋肉ではない。
患者の生活の支障を改善するために
身体の部分をみていることを忘れないことが大切だ。
患者をヒトとして診ることとカラダとしてみること。
両者が統合されてこそ
リハビリテーションと言えるのではなかろうか。
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Category: 教育

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Handicap 

いかに患者のニーズをつかむかは
理学療法をする上で最も重要である。
ここを間違えるとDisabilityやImpairment
すべての関連性が総崩れになってしまうからである。
患者のニーズを的確につかむためには
まず信頼関係をしっかりと構築することが
必要不可欠である。
それにより患者は初めて心を開き、
自分の精神的な部分を相手に伝えることができるのである。

信頼関係では非言語的コミュニケーションが大切である。
表情やしぐさ、声のトーンやスピードなどを同調させていく。
これにより精神的な距離感は軽減し
相手は安心感を覚えることができる。

ある程度の安心感が得られたら
言語的コミュニケーションにより、
患者の心理状態を具体的な言語にしていく。

ある程度患者の思想や考え方が理解できたら
理学療法の問題を聞いていく。
ポイントとしては
「何が困っているか」を聴くことで
現実的な要素を知ることができ、
「どんな不安があるか」を聴くことで
精神的な要素を知ることができる。

そこからADLなどの要素を聴いていく。
例えばある患者は「膝が痛くて困っている」と発言がある。
膝が痛いのはわかったがその人が
どんな気持ちなのかはその時点ではわからない。
「どんな不安があるか」を聴くことで、
「この膝の痛みはどんどんひどくなっていき
歩けなくなるのではないか」という不安を聴くができる。
場合によれば運動療法を行うより、「今起きていること」や
「悪くなる影響」、「良くなる可能性」などの
説明を行う方が有効な場合も多い。
ADLに関しては移動でレベルの高い能力が必要な
入浴や階段はどうか?などの質問を行っていく。

こうやってコミュニケーションをとることで
患者の精神的な要素を具体化していき、
Needsを明確にすることができる。
表面的な会話では患者は
真の感情に気付かないことも多い。
患者の本当の気持ちを汲んでいくことこそ
Needsを知る上で大切なことになるのではなかろうか。
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Category: 評価

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会議のやり方 

会議。いろいろな企業で行われているが
病院内でも例外ではない。
さまざまな会議が行われるが
生産性の高い会議になることは難しく、
非常に無意味な時間になるというイメージも強い。

話し合っても無駄
時間がもったいない
言い出しっぺが損をする。黙っている方が得
報告連絡のみになってしまっていることが多く、
結論を生み出す生産的な場になっていない。
これが無意味な会議の原因なのではなかろうか。

私も会議はとても苦手だ。
できればしたくない。
しかしながらそれぞれ個人が意見を出し合い、
建設的な意見を話し合えるというのは
とても大きな力になると言える。

ではどういった会議が
生産性の高い会議になるのであろうか。

会議の目的は
新たな課題の発見と対処
企画の立案と練り込み
の2点である。

そしてそれを可能にするためには
会議の前、当日、後の3段階においての
システムが必要不可欠になる。

会議前
 ・目的、日時、場所、参加者を通知する
 ・資料を準備する
 ・事前準備の監督者を任命し確認してもらう。

会議当日
 ・開始時間は厳守(基本的に遅れた人を待たない)
 ・会議中に思っていることはすべて話し、
  会議後の噂話は禁止する。
 ・ゴールを示す。(時間や次回の日程もあらかじめ示す)
 ・ファシリテーター(司会)が会議を促す
  会議を活性化、実行するための仕組みを作る。
  →・何でも話せる状態を作り出す。
   ・感情的な発言は根拠を求める。
   ・沈黙している人に発言を促す。
   ・意思表示しない人は了承したと見なす。

会議後
 ・実行するプランを立てる
 ・期限を記した議事録の作成
 ・役割分担表の作成と公開
 ・実行状況の検証

すべて当たり前のことであるがこれらの準備やシステムは
仕事の合間で行うことが難しく
おろそかになってしまうことが多い。
しかし日本人は目立つことを嫌がり沈黙が会議を支配すると
生産性は大きく損なわれてしまう。
そもそも真面目な気質が多い国民だからこそ
きまりにより責任感を持つことは
可能な部分も多いと考えられる。

1)http://blog.shos.info/archives/2008/02/post_330.html
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Category: 仕事の戦い方

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Disability 

Disabilityは患者にしかわからない情報
療法士しかわからない情報混在する部分になる。

患者にしかわからない情報とは
「どのような歩き方をしたい」
「どんな地形」
「どれくらいの時間」
「休憩はとれるか」
「歩行補助具や装具は使うか」
「公共機関の利用や家族の協力はあるか」
歩行一つとっても条件環境によって
必要な歩行は変化する。
こういった内容は患者にしかわからない情報であり、
療法士は十分に確認しておく必要がある。

ある程度、条件や環境が確認できたら
実際の能力を観察していく。
これは療法士にしかわからない情報である。
できれば求めている条件や環境に合わせて行う方が
よりリアリティーのある観察が
可能になるのではなかろうか。
能力を確認する時は動作を観察していくのだが
動きを初期相中間相終止相と三相に分けると
把握しやすくなる。
筋肉の働きは直接目視することができないため、
関節運動をみていくことになる。
関節運動で動きが少ないところと
大きいところを確認する。
そして動きの大きいところと
小さいところに問題があると考る。

注意する点としてはその時点で療法士が
すぐに分析しないことが大切だ。
それは自分が見つけられたものが
正解とは限らないからである。
そこで相手から理由を聴くことをわすれないことである。
体が傾く理由は痛い、可動性がない、筋力がない、
精神的に不安だ。など他にも多くのものが考えられる。
また聴いても患者が答えられない場合は、
動作のアブノーマルパターンノーマルパターンに促してみる。
そうすることで何らかの症状の訴えがあれば
それが問題である可能性が高い。

痛みがあるのか、可動性が少ないのか、筋力が弱いのか、
心理的な影響なのかの順で問題点を考えていく。
問題点を絞りこみ、
Impairmentで客観的な評価結果を確認することで
仮説を明確にしていくことになる。
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Category: 評価

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Impairment 

Impairmentでは今までの評価で得られた情報から
詳細な因子を模索する作業となる。
HandicapからDisabilityで
いかに患者の主観を理解できるかが重要で、
そこではじめてNeedsが把握することが可能となる。
そのNeedsが元となりそれを詳細な因子として示していく。

Disabilityでどの能力が問題かが明確になれば、
どのような症状が問題となっているか検討していく。
整形外科領域の場合は痛みがあるのか、
可動性が少ないのか、筋力が弱いのか、
心理的な影響なのかの順で考えていくとよい。
これらが問題としての割合は多く、
またはじめにこれらに絞って着目することで
複雑な因子をシンプルに思考しやすくなる。

問題の症状が把握できても
どの構造の問題かわからなければアプローチは困難である。
脳・神経・関節・筋のどこに問題があるのかを
評価によって明確にしていく。

impairmentでも問診は重要であるが
具体的な内容としては
「どこ?」で解剖学的な要素。
「どんな?」で生理学的な要素。
「どうしたとき?」で運動学的な要素。
を収集することができる。

「どこ?」(解剖学的要素)では
限局していれば関節や筋が疑われるし、
広範であれば神経や関連痛が疑われる。
指で指し示す場合は
限局であるというサイン(finger sign)で、
手のひら全体を広げるような場合は
広範であるサイン(palm sign)となる。

「どんな?」(生理学的な要素)では
動かない・感じない・しびれるでは神経が疑われ、
安静時にズキズキする痛みがあれば炎症が疑われる。
動かしたときズキッとする場合は
炎症か過緊張筋によるもの。
キリッとする場合は関節によるもの。
重たいような感じは、筋や関節。
時間差で症状増悪や改善がある場合靭帯が疑われる。

「どうしたとき?」(運動学的な要素)では
ある動きに対し、どこに症状が出るかがヒントになる。
関節が動くと縮む組織と伸びる組織と
圧縮される組織に分かれる。
そのためどの動きで
「どこ」が「どんな」症状かを複合的に
判断することができる。
また心理的なストレスが症状の原因の場合は、
あることを頭に浮かべたときに症状が誘発されることがある。

この「どこが?」「どんな?」「どうしたとき?」の
問診による情報は断定的に結論付けをするものではなく
あくまで問題を絞り込むための材料に過ぎない。
ここから理学療法評価を行い、
客観的データを示し、信憑性を高めていく。

構造的な問題を判断する時は、
まず症状が特異的でリスクの高い
脳・神経のものかを先に判別していく。
脳や神経に問題がある場合、
動かない(うごかしにくい)、感じない、しびれる、
などの特徴的な神経症状が出現する。
まずこれらの症状があれば、
脳や神経の評価が最優先になる。
に問題がある場合の評価は
脳神経テスト、被動性テスト、腱反射、病的反射などがある。
神経に問題がある場合の評価は
筋力テスト、腱反射、感覚テスト、
神経ストレステストなどがある。
関節に問題がある場合の評価は
エンドフィール、運動学的テスト、副運動テストなどがある。
場合によってこの他に特殊テストを行ない、
より厳密に問題を捉えていくこともある。
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Category: 評価

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動作を診る視点 

患者をカラダではなくヒトとして診ていく場合、
全体を捉えることが必要である。
その方の社会的背景や価値観、思想などを踏まえ、
needsを理解していく。
必要な能力が把握できたら
動作から関節の動きを診ていく。

動作を診る時も全体から部分に絞り込んでいく。
ポイントは大きな範囲で区切って部分を診ること。
集中して一つにこだわらないことが大切である。
大きな範囲で区切って部分を診てく。
関節で言うと
中枢関節としての肩・股関節
中間関節としての肘・膝関節
末梢関節としての手・足関節
というような区切りである。
そしてそこから詳細にしていくために
頭頚部→胸部→上肢・肩甲帯→下部体幹→骨盤・下肢
と分類していく。

そして動作では関連が重要になるため、
一つの視点に集中しないようにすることが必要だ。
姿勢と運動や感覚と運動。
関節と筋肉や筋肉と循環系。
情動と身体など問題を統合するためには
このように関連で考えていく習慣が必要になる。
目立つ障害や部分に分けてみるだけでは
情報は統合することができない。
いくつかの問題を統合させながら思考していく。

学生が見落としやすい部分は体幹と骨盤であろう。
動作を記載する時も「骨盤が回旋している。」と
書かれる場合が非常に多い。
骨盤の動きを記載するとき、
右側なのか左側なのか。
前方回旋なのか後方回旋なのか
という動きが記載されていないと
どのような回旋なのか不明瞭に
なってしまうのである。

例えば反張膝の原因を考えるとき
どのように考えていくだろうか。
動作だけでは問題を確定することはできない。
体幹が弱い→体幹下部低緊張→股関節屈曲→足関節底屈
では何が問題なのであろうか。
もしかしたら肩甲帯や骨盤の後方回旋などの
問題があるかもしれない。
感覚障害や大腿四頭筋の低緊張の代償かもしれない。

ADLをみていく場合には
できることに対してどのようにできているか。
できないことに対してなぜできないかを
考えていくことが必要である。

広い視点で診ていく。
広いだけに言葉にすると非常に難しい。
だからこそ学生に広く診ていくようにと言っても、
何をどう診ていいのか訳が分からなくなる。
大きな範囲で区切っていくこと
一点に集中せず関連で考える
この二つは広く診ていくための
ヒントになるかもしれない。

1)山中善詞:臨床実習の指導方法-指導が難しい学生への対応を探る,
 理学療法学38,2011,pp464-470.
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Category: 評価

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他者との信頼関係 

指導する上では上下関係はあるものの、
信頼関係というものは必要不可欠である。
また学生への印象は主観が影響するため、
悪い印象があると判断する時、
その感情を引きずってしまう(ハロー効果)。

相手を理解することは難しい。
近年、学生との世代間のギャップも
大きくなりがちと言われる。
またこれは学生だけの話ではなく、
組織に属するということは
この部分の影響が大きい。

どちらが正しいかが大切なのではない。
セラピストとして多くの価値観を受け入れる姿勢
学生に学んでもらうことの方が大切だ。
価値観が違う相手には主観で否定をしないほうが良い。
自分のスキーマ(考え方の癖)を知り、
こちらの行動を変え相手を客観的にみていく1)。

私は人の価値観は大きく分けると4つに分類されると考える。
現実・理性(結果重視)精神・感性(過程重視)
自分(自由)他人・環境(協調)
そしてこの対比する二つは相対しやすい思想である。
これらの割合が人それぞれ違う。
自分の哲学をもっている人ほど
これらを変化させることは難しいが、
それぞれのメリット・デメリットを知ることで
否定するべきでないことにも気付く。

価値観の理解ができてはじめて信頼関係は生まれる。
違う価値観同士での信頼関係は
大きなシナジー効果を生むことができる。

1)清水栄司:自己の考え方のくせ(スキーマ)を知る,
 認知行動療法のすべてがわかる本.講談社,東京,2010,p24.
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Category: 教育

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考えを促す 

考えを促すというのはなかなか難しい。
必要な知識を元に道筋に導いていく。
指導者が正しいとは限らないし、
学生の考えだけでは結論に導くことは難しい。

考える」という過程と
結論を導きだす」という結果を
うまく関連づけていく作業になる。

大切な質問は
「どこまでわかってるか?」
「どこから不明瞭か?」
の2点である。

この質問により指導者は
どこにヒントを与えれば良いのか明確になる。
また学生も自分の考えを客観視する癖が身に付いていく。
初めのうちは考えを言語化するのが難しいため、
指導者はゆっくり時間をかけて聴くスタンスが必要となる。
(忙しい業務の中でこれを行うのが最も難しい。)
またノートに記載してもらうという方法もある。
ただこの方法は時間を多く取れる反面、
短い時間で表現するスキルは向上しない。
言語化までの段階的なステップとして
利用するのが良いのかもしれない。

またかけ離れた発言をする場合は、
単に叱責するのではなく、
なぜ不適切なのかを説明する必要がある。

最後にこれらの段階的なアプローチは
社会では与えてくれないことを伝える。
段階的に指導された場合、少しずつスキルアップするが
逆に能動的な行動は強化されない。
これらのスキルが既にあるものに関しては
このような段階的なアプローチは必要ない。
どんどん助言をしながら経験をしていくことが大切になる。

高度経済成長で効率が求められ、
不況により人件費削減で家族の時間は激減した。
時間があったとしても効率や
結果を求める思想が未だ支配している。
また個人の自由に対する思想は年々強くなってきており、
親も厳しくしつけるということには躊躇している場合が多い。
(当然程度というものは考えないといけないが)
子供は痛い思いをして、どうするか考える。
考えることによって行動によって結果が変化することを学んでいく。
知識ではなく経験に基づく学習が低下している現状で、
「考える過程を学ぶ」というより実践的な思考について
指導者自身も考える状況にきているのかもしれない。
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Category: 教育

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2011-12
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