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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2013年07月の記事一覧

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体幹の筋3 

体幹の屈曲は腹直筋の働きによる。

無題 1

体幹の回旋は外腹斜筋と内腹斜筋による。
例えば右回旋をするときは
反対側である左の外腹斜筋と
同側である右の内腹斜筋が働く。

無題 2

腹圧を高めるのは腹直筋以外の
外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋によるもの。
体幹を安定させることで、
脊椎のストレスを軽減する働きにもなる。

無題 3
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体幹の筋4 

筋の触診は重要である。
痛みを感じる部位がある場合、
筋が特定できれば疼痛が生じない運動方法の
指導も容易である。
またどういう動作で負傷したかの予測もある程度可能になる。

腹直筋の触診について述べていく。
腹直筋は割れた腹筋として認識されている。
この割れ具合は腹直筋の腹数の浅筋膜によるものである。
体幹を前屈させる、腹筋運動により腹直筋は明瞭になる。

腹直筋の外側線を触知する。
たどって下部に触診指を動かしていくと
臍よりさらに下にいくと腹直筋の幅は狭くなってくる。
約7.5cm程度の幅で恥骨稜に付着する。

腹直筋は体幹の前屈に作用するため、
筋が過緊張を生じると
体幹の前屈姿勢を助長することになる。
しっかりと触診を行い、アプローチに生かすことが需要である。

無題 1
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体幹の筋5 

外腹斜筋の触診について述べていく。
外腹斜筋は体幹を回旋させることで明瞭になる。
下位肋骨の付着部が最も触知されやすい。
上部は前鋸筋とつながり、
下部は腸骨稜の外側に付着する。

無題 1

また内腹斜筋は外腹斜筋の深層にあり、
外腹斜筋の線維に対し、直角に交わる。
直接触るのは難しい。

腹横筋は内腹斜筋のさらに深層であり、
他と区別してはっきり触知することが難しいのが
特徴である。
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体幹の筋6 

座位で体幹筋を促通するには
どのように行えば良いだろうか。
リーチ動作の際には、リーチ方向と反対側の体幹筋が収縮する。
左側にリーチさせていけば反対側の右側の体幹筋が収縮するのである。
具体的にはリーチ動作ではまず内腹斜筋が収縮する。
さらにリーチを進めると、次に外腹斜筋が収縮する。
いわゆる立ち直りが起きた状態である。

リーチ動作の方向と同側の筋が促通されると思われがちだが、
抗重力の反対側の体幹筋が促通することを注意しなければならない。
また内腹斜筋の収縮が不十分な場合は、
リーチ動作の初期で側屈が生じてしまう。
これは外腹斜筋が早期から過剰に収縮した結果であるが、
外腹斜筋の過剰な収縮が問題とも限らない。
内腹斜筋の働きが弱いために生じた代償も多く、
内腹斜筋を促通することも大切である。

これら体幹の内外腹斜筋の収縮は
歩行時の遊脚期に体幹を安定させるために重要である。
下肢を振り出す際に体幹の安定性が不十分であれば、
体幹が崩れ下肢の適切な振り出しを阻害してしまうことになる。

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体幹の筋7 

体幹の筋は上肢の筋の働きにも関係する。
上肢の運動の際に肩甲骨の上方回旋や
前方に滑らせるのは前鋸筋になる。

この前鋸筋は外腹斜筋と筋膜で連結される。
そのため外腹斜筋が的確に収縮することができれば
固定作用が働き前鋸筋の収縮も容易になる。
そして前鋸筋の収縮は菱形筋の働きにもつながることになる。

こうした筋の連結のラインをThomas W.Myersは
SPL(The Spinal Line)と呼び、
これらの連結を考慮した治療が必要と述べている。
療法士も患者を治療する際には
この前鋸筋の働きは重要であり、
深い治療を行う際は特に必要となる。
上腕骨の外旋とともに前腕の回内が必要になるが、
それにより前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋と連結し
下肢と上肢を体幹で繋げることができる。

下肢と体幹が連結すれば、上肢に力を入れなくても
下肢の力を上肢に伝えることができるため、
上肢はリラックスし触診に集中することができる。

上肢のアプローチを体幹から考えていく。
また治療者の体の使い方を学んでいく。
外腹斜筋・前鋸筋・菱形筋というつながりを持つ
SPLは治療の幅を持たせるために
重要な役割を持つのではないだろうか。

無題 1

1)Thomas W.Myers:Anatomy Trains.2009
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カラオケがうまくなるアプローチ 

それでは少し息抜きにカラオケの上達法などを。
声を出すことについても体の多くの筋を働かせる。
そしてそれらの筋を駆使して呼吸と音で表現していく。

一般的にはこうしたトレーニングをボイストレーニングと呼ぶ。
ボイストレーニングはこれの出し方を練習する。
呼吸法や体の使い方、喉や舌の訓練などを行う。
よく議論になるのは腹式呼吸がよいのか?
それとも声区融合がよいのか?の2つである。
声区融合とは胸声と仮声を融合させていくことである。

要するに呼吸が大切か。喉の使い方が大切かという話である。
呼吸がうまくできないと安定した息を送れない。
しかし、声帯が連動しなければきれいな声に変換されない。
フレデリック・フースラーやコーネリウス・リードは
双方ともに大切であり、相反するものでなく
相互に補い合うものであると重要性を説いている。

1)コーネリウス・リード,渡部東吾訳:ベルカント唱法 その原理と実践.音楽之友社.2002
2)フレデリック・フースラー,イヴォンヌ・ロッド=マーリング,
須永義雄・大熊文子訳:うたうこと 発声器官の肉体的特質,音楽之友社,2000年
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Category: その他

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カラオケがうまくなるアプローチ2 

ボイストレーニングは音声学や耳鼻咽頭学が
関係することになる。
しかしこうした専門家は伝統的な発声法を
頭ごなしに否定することがある。
また知識のない指導者は
個人の感覚に偏った非科学的なアプローチを行うことも多い。
こうした科学的研究と実践も剥離が生じないよう注意が必要である。

では具体的な話に入るが、歌というのは
そんなに上達するものなのだろうか。
持って生まれたものがほとんどではないだろうか。
そう考える人も多いかもしれない。
答えは「誰でもある程度はうまくなる。」みたいである。

音痴の人は実はほとんどいない。
よく聞き慣れた「かえるの歌」を
おもいっきり音をはずす人はいないであろう。
ではなぜうまく歌えないのか?
それには選曲が合っていないというのが
大きな問題となる。
ではどのように選曲をすれば
自分に合った歌が唄えるのか。
次回はそれについて述べていく。
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Category: その他

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カラオケがうまくなるアプローチ3 

自分に合った選曲をするにはどうすれば良いか。
やはり簡単なものを選ぶのがコツである。
実は意外にもバラードのほうが唄いやすいのである。

バラードはリズムがゆっくりであるので、
ロックと比べ肺活量をあまり必要としない。
そのため正しい呼吸や正しい音程で唄いやすいのである。
ゆったりとした曲の中で安定した音程で唄うことができる。
これがバラードの良いところである。

唄いやすいということは練習曲としてもぴったりである。
では練習法としてはどういったものがあるだろうか。
まず手っ取り早いのはプロの唄い方を真似ることである。
真似ることで声の出し方を体で覚えることができる。
今まで出なかった音もプロの出し方を真似ることで
出るようになることも多い。
真似を繰り返すことで自然と様々なテクニックが
身に付いていくのである。

次回は最終回でテクニックについて。
ちなみに私はそんなにカラオケがうまい訳ではないことを
付け加えておく。あくまで理屈が好きなだけである。
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Category: その他

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カラオケがうまくなるアプローチ4 

今回はカラオケがうまくなるアプローチの最終回。
テクニックについてである。

まず一番重要なのが呼吸法。
腹式呼吸で鼻から吸い口から吐く。
しっかり腹式呼吸ができることで声量が増える。
この呼吸により喉に負担をかけることも
軽減することができる。

それからテクニックを身につけるための練習法がある。
まず高音を出すために必要なハミング
高音は鼻から音を通すことが大切になるため、
ハミングはその感覚を得る練習になる。
口を閉じた状態で鼻歌を歌う要領で、
少しずつ高い音にしていきながら鼻から音を通していく。

タングトリル
舌を上の前歯の後ろのほうに配置し、
トゥルルルと震わせながら声を出す方法である。
巻き舌のような感じである。
声量をコントロールする有効な練習法である。

次にリップロール
タングトリルはできる人とできない人がいるけれど、
リップロールは練習すればやりやすいものである。
口を閉じアヒル口のように軽く唇を突き出す。
腹式呼吸で息を吸い込み、
閉じた唇の間から息を吐き出し、
唇を「ブルブル」と振動させます。
音を短く切ったり、ロングトーンなどの練習も、
リップロールで行うとよい。
トレーニング前後で、発声のしやすさや
声の変化に驚くと思う。

最後にドッグブレス
これはビブラートをかけるのに用いる。
犬の呼吸のように「はっはっはっ。」と声を出す。
これにより横隔膜を細かく動かすことができるので、
練習によりビブラートで必要な横隔膜の振動を
作り出すことができる。

こうしたテクニックを身につけることにより
口の形の作り方や安定して同じ量の息を吐き出す
ことができるようになり、
喉に余計な力が入らなくなってくる。
リラックスした発声を無意識に行うことができる。

ぜひ試してみるとどうだろうか。
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Category: その他

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変形性脊椎症と腰痛の関係 

変形性脊椎症と腰痛は
直接的に関係ないとの見方が強い。
例えば60歳以上の患者の骨棘をスコアリングし
腰痛の有無を確認したところ優位差がないとの報告がある。1)

骨棘は脊椎が変形したときに生じるものである。
仮説としては椎間板が変性し軟骨が
靭帯に刺激をあたえ続ける結果骨棘が形成される。
また骨棘がある患者のグループで
椎間板が変性している群としていない群では
椎間板が変性している群が優位に
痛みや自覚症状の訴えがあった。2)
このことから椎間板は腰痛との
関連があることを示唆している。
しかし骨棘の有無は関係なく、
むしろ骨棘ができることで椎間は安定し
腰痛が減少している可能性も考えられる。

体の変化とそれに対する代償。
卵が先か鶏が先か。
筋骨格系の問題はまだまだ研究の余地がありそうである。

1)Y.Sakai.spine 2007
2)Y.Sakai.in TECH 2012 in Press
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Category: 腰椎

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Hoffaの分類 

炎症が繰り返されたり、不動によって体の関節は硬くなる。
この関節の可動性の制限に関わるものとして
関節拘縮というものがある。

古典的だが最も一般的な関節拘縮の定義は
Hoffaの分類である。
この分類では関節拘縮を5つの要素に分類する。
1.皮膚性拘縮
 熱傷や挫創後に生じやすい。
2.結合組織性拘縮
 靭帯・腱・腱膜(筋膜)などによるもの。
 デュピイトラン拘縮も手掌腱膜による
 癒着や瘢痕となるのでこれにあたる。
3.筋性拘縮
 筋線維の短縮や萎縮。
 フォルクマン拘縮も骨格筋の
 阻血によるものなのでこれにあたる。
4.神経性拘縮
 痛みの回避や、反射・痙性による
 緊張によって生じるもの。
5.関節性拘縮
 滑膜・関節包・関節内靭帯など。
 ただ結合組織と考えても問題ない。

このようなものになるのだが、
この分類では病変部位と原因が混在しており、
現在の病態や発生メカニズムが解明した状態では
当てはまらないものもいくつか存在する。
また臨床でこれらを応用するには
静止時緊張も考慮する必要があると言える。
しかし拘縮は筋緊張は含まないことが前提であり、
覚醒時は常に静止時筋緊張は常に生じている。
これを完全に排除するのは困難であるが、
これを含めた定義となるとより複雑になり、
混乱を招く原因となるとも考えられる。

次回は拘縮の病態と発生メカニズムが
解明されている昨今、どういった分類が
有効であるのか述べていきたいと考える。

1)安藤徳彦:関節拘縮の発生機序.上田敏,他(編):
 リハビリテーション基礎医学 第2版.医学書院,
 1994,pp213-222 
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Category: 可動域制限

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拘縮の分類 

前回はHoffaの分類を紹介したが、
病変部位と原因が混在している点がある。
病態や発生メカニズムが解明されている今、
もう少し整理した分類が必要と考えられる。

沖田は病変部位と原因の混在した
Hoffaの分類の修正を述べている。
病変部位の分類
 ・皮膚
 ・靭帯
 ・腱
 ・関節
  →原因による分類を結合組織によるものとした。

 ・筋
  →原因による分類を筋線維によるものとした。

このように分類することにより、
どの病変部位の問題なのか。
そして何が原因なのかが明確になり、
アプローチするターゲットが明確になる。

現実的にはこれらが混在した状態が、
可動域制限として生じるのであるが
どの割合が多いかを考慮することで
アプローチの精度はより高められるのではないだろうか。

1)沖田実:関節可動域制限-病態の理解と治療の考え方-:三輪書店.2008
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Category: 可動域制限

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円滑な動作獲得の方法 

理学療法を行う上で、機能的な改善は
ADLの改善につながる必要がある。

「もう少し歩けるようになりたい。」
「なんか不安定な気がする。」
「前はもう少ししゃんと歩けた。」
「杖なしで歩けるようになりたい。」

こういった心理的な表現を
いかに現実的にしていくかも重要である。
退院にあたって短時間で必要な能力を
いかに向上させていくか。
入院患者さんを担当しているときには
よく考えることではないだろうか。

T字杖歩行の獲得を目指す患者さんの
歩行能力を向上させるアプローチはどうするか。
通常はT字杖歩行訓練を行う場合が多いかもしれない。
ここであえて杖なし歩行訓練を
介助ありでしてみるとどうだろうか。
その後にT字杖歩行訓練を行うと、
恐怖心は減少し、容易に歩行をすることが
可能になることも少なくない。

杖なし歩行の獲得を目指す場合は
あえて階段昇降訓練を行う。
訓練の意味はあらかじめ患者さんに理解してもらい
納得した上で進めることが必要であるが、
しっかり介助を行い、ワンランク上の動作訓練を行うことで
円滑に動作能力の獲得を図ることができる。

あえてワンランク上の動作訓練を。
難しい課題を遂行した後は、
ワンランク下の課題は驚くほど容易に感じるものである。
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Category: 日常生活の影響

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ぼちぼちが大事 

「リハビリした後は楽になるけど、また元に戻る。」
臨床を経験すれば
誰しもが耳にする言葉ではないだろうか。
日常生活でのオーバーユースが再び症状を誘発したり、
周辺関節の問題により、
その部位に負担が集中する場合なども
こういった状態をつくり出すことも少なくない。

しかし考え方や感じ方の問題があることも多い。
確かにアプローチした後は特に、
可動性の改善や筋出力の向上が認められる。
しかし時間の経過とともにある程度の改善は
元に戻るものもある。
繰り返すことで徐々に改善していくものと、
アプローチ後の一時的な改善に分かれてくる。

この一時的な改善を絶好調だとすると、
この絶好調がいつも続くことが正常ではない。
オリンピックの選手であっても
いつも最高のパフォーマンスが行えるわけではない。
いかにぼちぼちの状態が続くことができるかが
大切なことになってくる。

調子が悪くてもぼちぼちの範囲内か。
リハビリを休んでもぼちぼちか。
このぼちぼちの状態を常に維持できるような
体の状態や使い方を一緒に考えていくことが必要である。
「調子はよいですか?」ではなく
「ぼちぼちでいけてますか?」
こういう考え方や感じ方も大切なことなのかもしれない。
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Category: 心因性

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回復の阻害因子 

軟部組織の治癒率は
半月(2週間)で50%
1ヶ月半(6週間)で80%
3ヶ月半(12週間)で100%と言われる。

無題 1

約2週間経過すると50%程度治癒が進むため、
痛みは大幅に減少する。
この時期にオーバーユースが生じやすく、
再び症状が再燃することは非常に多い。
これは痛みが大幅に軽減したため、
前と同程度動くことが可能だと誤って
判断してしまうことが一つ。
もう一つは2週間の間、思うように動けなかった
心理的なフラストレーションで
つい動きすぎてしまうというものである。

痛みも軽くなったし、今まで動くのも我慢してたので
つい気合いが入りすぎてしまい、
回復は50%なのに運動量は以前の150%なんてことも
よくあることである。

またこうした心理はさまざまな部分に影響を及ぼす。
次回はこうした心理的な影響について
述べていきたいと考える。

1)Paris SV:Principles of Management.Payton OD(ed):Manual of
 Physical Therapy.Churchill Livingstone,New York,
 1988,pp329-339
2)奈良勲 他:系統別・治療手技の展開 感覚器系(外皮)/
 結合組織/リンパ系/筋系/神経系/関節系 
 改訂第2版,協同医書出版,p17,2007
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Category: 痛み

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回復の阻害因子2 

前回は治癒率50%程度でオーバーユースを生じ、
症状が再発することが多いと述べた。

無題 2

この治癒率は理屈での話だが、
患者さんは理屈だけでなく気持ちが存在する。
この気持ちは主観的な評価に左右されるため
自信が出ると必要以上によくなったと感じたり、
また悪化すると必要以上に悪くなったと感じることもある。

そのため主観をグラフに表すと次のようになる。
無題 3
青のラインが治癒率の曲線。
緑のラインが主観的なブレである。
心理的にどのくらいよくなったと
感じているかを示している。

痛みが楽になったことでうれしくなり、
もうほとんどよくなったと錯覚してしまう。
これがオーバーユースを生じさせ、
悪化してしまうとはじめの頃ほどは
痛くないのにも関わらず、
とても悪くなってしまったと感じるのである。
これはいったん良くなって楽観的になって、
心の防御が完全に外れてしまうため
悪くなったときによけいに精神的ダメージを受けてしまうのである。
絶対に落ちたと思った試験にやっぱり落ちるときは
そんなに精神的なダメージを受けないが、
絶対に受かったと思った試験に
落ちたときのショックは計り知れないものになる。

2週間程度経過し、順調であれば軟部組織の痛みが減少してくる。
患者さんが楽観的になったときが要注意である。
「この時期に使いすぎて悪くなる人が非常に多いんですよ。」
「痛みがだいぶ楽になってますが、回復は50%ぐらいなんですよ。
以前動いてた量の半分ぐらいしか耐えられません。」
「悪くなったけれど前のことを考えると
前ほどじゃないんじゃないですか。」
「いったん良くなって悪くなると精神的なダメージが
大きくなるんです。でもまた良くなってきますよ。」
こういった声かけを相手によって、
タイミングを計りながら伝えていく。

声のトーンも重要である。
安心感を与えれるようにゆっくり穏やかに温かく。
そして表情も柔らかく。
患者さんが不安になったときは
療法士が舵を取ることが必要なときもあるかもしれません。
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Category: 痛み

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回復の阻害因子3 

前回は心理的なブレで
オーバーユースを引き起こしやすくなったり、
過度に自信を失ったりすることがあることを説明した。

またこうした心理的な影響は
調子の良いときに楽観的に、
調子の悪いときに悲観的に極端に傾くので、
NRSやVASなどの主観的な評価は
こういった傾向を考慮する必要があると言える。
そのため、理学療法評価では改善傾向であるが、
主観的な尺度ではあまり改善していないと
訴えられることもある。

こういったことを考えていくと、
回復を阻害するオーバーユースをいかに
コントロールするかが重要である。

オーバーユースはいわゆる使い過ぎであるが、
運動の量や時間、そして姿勢が関与することもある。
運動の量はなかなか具体することは難しいかもしれない。
家の家事を量的に図ることは難しい。
よって時間を目安にするのがよいのではないだろうか。
痛みが0でも時期的に治癒率が50%であれば、
運動時間は50%にする必要がある。
今まで掃除を50分していた人は、
痛みがなくても2週間の経過であれば、
25分程度にしておくことである。

しかし家事をしているとなかなかそうもいかない。
それでは家のことが終わらないのが現実ではないだろうか。
こういうときにわかって責任をとってするのと、
わからずにするのでは、後に痛みが出たときの
精神的な不安感は大きく違うのである。
理屈で治すことはできないが、
理屈を知ることで安心することはできるのである。

療法士は体を一時的に調節したり、
使い方のルールを説明することはできる。
しかし本当に体のことを守ってあげれるのは
患者さん自身でしか無理である。
そこを手伝いながら一緒に進めていき、
最終的に自分でコントロールできるように促すことが
我々の求めるリハビリテーションの自立というものなのかもしれない。
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Category: 痛み

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回復の阻害因子4 

治癒を阻害する因子として
オーバーユースの関係を前回述べたが、
運動量の調節が重要である。
またもう一つ考慮すべきところとして、
不慣れな状況による過緊張がある。

怪我をするとその部位をかばうために、
周りの筋肉を収縮させる。
通常働かせる筋の収縮力以上の力を発揮させるため、
疲労が強く非効率な動作になる。
そのため、以前と同じ動きでも過緊張により
以前と比べ物にならない疲労を起こすことは少なくない。

不慣れな動作をするときは
運動量はより少なめに、できるだけ力まないように
気をつけて行うことが大切である。
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薬の知識 痛みについて 

薬の知識は臨床を行う上で大事な情報である。
服薬している薬によって患者さんの
身体状況や気をつけるべきリスクなども
把握することができる。

今回は痛みに関する服薬について。
鎮痛には痛みの元伝わりにそれぞれ作用する。
痛みの元とは発痛物質のことで、
プロスタグランジンやブラジキニンなどを指す。
痛みの伝わりとは痛覚伝達神経のことである。
鎮痛とはこれらに働きかけることで
痛みを和らげることができるのである。

鎮痛に関わる薬は非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)と
麻薬性鎮痛薬・非麻薬性鎮痛薬に分かれる。
まず非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)
痛みの元の発痛物質であるプロスタグランジンを抑制する。
即効性が高く、数時間で効果が現れる。
薬によっては血中濃度の関係で数時間かかるものもあるが、
2〜3日で効果判定をする必要がある。
また喘息患者には喘息を誘発することもあるので
注意する必要がある。

次に麻薬性鎮痛薬・非麻薬性鎮痛薬
痛みの伝わりとなる痛覚伝導神経に関わる。
大脳皮質の痛み受容器に直接作用して、
痛みの閾値を上げることで痛みを感じにくくする。
また脊髄後角細胞に働きかけることで、
痛みの伝達を抑制させる。
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)が効かない
術後や末期がんなどの患者さんに使用する。
鎮痛効果が高い反面、循環抑制や呼吸抑制を生じることがある。
また精神活動が抑制されると、
せん妄や傾眠が生じる可能性もある。

痛みは患者さんのQOLを低下させ、
日常生活の活動や精神面まで影響を及ぼす。
しかしその反面、麻薬性鎮痛薬・非麻薬性鎮痛薬は
副作用も大きいため、しっかりとした
リスク管理も要求される。
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薬の知識 呼吸器について1 

呼吸器系の薬では
気管支を拡張する目的のものがある。
気管支を拡張するには
気管支平滑筋は交感神経が働くと拡張し、
副交感神経が働くと収縮する。
よって交感神経を刺激するβ刺激剤か
もしくは副交感神経を抑制する抗コリン剤に分類される。

交感神経を刺激するβ刺激剤は
血圧の上昇や頻脈に注意をする必要がある。
また副交感神経を刺激する抗コリン剤は
便秘や排尿困難、緑内障の悪化に注意する必要がある。

気管支を拡張させるために
交感神経を刺激するか、副交感神経を抑えるか。
またそれに伴い、特有の症状が誘発されやすくなる。
咳は苦しい、適切に対処する必要がある。

愛とかゆみと咳だけは、どんなことをしたって、
隠し通すことのできないものである。/トマス・フラー
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薬の知識 呼吸器について2 

呼吸器に使う薬として抗炎症薬がある。
今回は抗炎症薬について述べていく。

炎症が生じることで期間内に浮腫ができると、
気道が狭窄や閉塞したりする。
抗炎症薬は炎症を軽減することで浮腫を改善し、
気道の狭窄や閉塞を改善しようとするものである。

まずステロイド剤。
ストロイドは炎症に関与する、
アラキドン酸やサイトカインを抑制する。
吸入器は副作用も少なく、
コントロールに使われることが多い。
経口ステロイドは重症の人に用いられるので、
離床や運動の開始時は、
特に状態を観察することが必要になる。

もう一つはテオフィリン(キサンチン誘導体)である。
これは中枢神経の興奮と強心・利尿作用、
横隔膜の収縮力増強、気管支の拡張などを図る。
慢性呼吸不全やうっ血性心不全、
中枢性の睡眠時無呼吸症候群、
呼吸筋疲労などに有効である。
気管支喘息の発作では注射を、
喘息やCOPDでは内服を行うことが多い。
発作が中等度以上の場合はβ刺激薬を使用する。
多剤との相互作用による脱水や、
運動負荷による頻脈が生じやすいので
注意する必要がある。
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薬の知識 呼吸器について3 

呼吸器に使う薬では
その他に抗アレルギー薬と去痰薬がある。

抗アレルギー薬から述べていく。
アレルギー反応が生じると細胞から
化学物質が遊離してくる。
その化学物質の働きで
気管支平滑筋の収縮や血管透過性の亢進、
分泌物の増加が生じる。
抗アレルギー薬はこうした働きをする
化学物質の働きを抑える。
眠気や倦怠感が生じるため、
アプローチの妨げになることがある。

去痰薬は痰の排出を改善する。
吐いたん困難な場合は咳嗽が弱かったり、
痰量が多かったり、粘り気が強かったりする。
去痰剤はその中でも粘り気を弱める働きがある。
痰の粘り気を溶かし、構成成分を変化させるとともに
粘膜を潤滑させ、線毛運動を向上させる。
これにより分泌物の流動性が向上し排痰が容易になる。
そのためこまめに分泌物の除去をする必要があるのと、
上部気管支閉塞に気をつける必要がある。
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2013-07
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