Admin   Newentry   Upload   Allarchives

理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2014年02月の記事一覧

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category: スポンサー広告

TB: --  /  CM: --

top △

アプローチの時の姿勢 

アプローチの姿勢に関しては徒手療法の勉強会などで
指導を受けることが多いのではないだろうか。
自分のやりやすい姿勢が良いのではないかと
感じることも多いと思う。
確かにそれも一理あるかもしれない。
やりやすい姿勢というのは、今までの経験上で
慣れている姿勢や動きである。
しかし、それが必ずしも本当に楽な姿勢や動作とは限らない。
あくまで習慣化しているので脳が楽ということであって、
体の動きとして楽かどうかは無駄な力が抜けているかどうかにある。

体に力が入ると、筋は収縮する。
収縮した状態では筋紡錘や腱紡錘が正確に働かない。
これは位置覚や運動覚の情報が低下した状態である。
この状態では自分の体の微妙なコントロールや、
微細な感覚入力が乏しくなる。
ではどういった姿勢が良いのだろうか。

よく言われるのが背筋を真っすぐ伸ばすというものだ。
スポーツ選手で猫背の人はほとんどみかけないと思う。
背筋が曲がると、体幹による固定筋が働きにくくなるので、
四肢の力が十分に発揮されない。
また深層筋の収縮が乏しいことで、身体バランスも悪くなる。
また床反力も曲がった場所で力が吸収されるため、
効率的にエネルギーを伝えることが困難になるなどのことが生じる。

よって背筋が曲がった姿勢では安定性が悪く四肢が緊張し、
適切な感覚入力を得ることができず、
刺激量の調節も困難になることが予測される。
アプローチの基本となる姿勢。
まずはそこから気をつけていくことで、
今まで感じられなかったわずかな変化も
気づくようになるかもしれない。
関連記事
スポンサーサイト

Category: 治療

TB: 0  /  CM: 0

top △

立ち上がりが困難A1 

肺炎により全身状態が悪化。
入院となった高齢者である。
約1ヶ月間は臥床状態であり、
その後運動療法開始となる。

訴えとしては立てられないということである。
ベッドからの立ち上がりが困難であり、
立ち上がりの際に痛みはない。
立ち上がり動作では股関節の屈曲、
骨盤の前傾が乏しく、重心の前方移動が乏しい。
筋力テストでの大腿四頭筋の筋力低下はない。

このような立ち上がり動作は臨床上多い。
また大腿四頭筋の筋力低下は認められないことも少なくない。
前方の重心移動が少ないということが、
立ち上がり困難のヒントになることは予測できる。
そこでもう少し、体を前に持ってくるように促すと、
恐怖心とともに足関節前方に疼痛が生じる。

ではどのような評価とともに
改善に導いていけば良いのだろうか。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

立ち上がりが困難A2 

まず前方の重心移動が不十分なため、
真上に向かって立ち上がることになる。
この動作では大殿筋やハムストリングスによる
収縮が困難になりやすい。
そのため股関節の伸展モーメントは得られず、
膝伸展モーメントに頼った立ち上がり
要するに大腿四頭筋の過剰な筋力が必要となる。

若年者でも真上に立ち上がる動作は、
顔を歪めるほどの筋出力が必要である。
これを高齢者が行おうとするのだから、
どうしても無理が生じてしまう。

問題はなぜ前方の重心移動が困難かという点である。
本人の訴えの中に恐怖心があったので、
怖いからだと心理的な問題に断定することが多いかもしれない。
しかし、前方に重心移動を促す際、
足関節前方に疼痛があるというのが
問題を見つける一つのヒントとなる。

足関節の背屈可動域を測定すると、
両側とも5°であった。
立ち上がり時では足関節の背屈運動が生じなければ
前方の重心移動を行うことは困難である。
今回の症例は足関節の可動域の改善後、
立ち上がりが可能になる。

動作による各関節の運動と問診をどう捉えるかによって、
評価とアプローチの決定に大きく影響すると考えられた症例である。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

触るときの接触面積 

患者さんに触れるとき、できるだけ接触面積を
大きくするのは大切である。
接触面積が狭いと圧力は一部分に集中することになる。
接触面積が狭い状態で刺激が弱いとくすぐったさが生じ、
刺激が強いと痛みを感じやすい。
侵害刺激は筋肉を過緊張させてしまうので、
可動域訓練や筋のアプローチを行うのには不利になる。

いかに接触面積を広くするかが大切になる。
接触面積は療法士の手の力が抜けている必要がある。
触るときに頭の中で何らかの思考が働くと、
力は入ってしまうものである。
体の形や触り方。触りながら何らかの仮説を立てているときも
手の緊張は強くなってしまう。

刺激の弱さと強さとともに面積が狭いときに、
くすぐったさと痛さを感じる。
手の力が抜けているかどうかは
患者さんの体から手を離すときに
療法士の手が筆の毛のように下に垂れているかどうかが
一つの目安になる。
力が入っている場合は手はピンと指先まで伸びているが、
力が抜けると幽霊のように
だらっと手は下に垂れ下がっているはずである。

力を入れることは意識すると可能だが
力を抜くのは案外自分でも気づきにくい。
患者さんの体に接触する際は、
できるだけ何も思考せず、
あるがままの感覚で触っていくことが大切である。
関連記事

Category: 治療

TB: 0  /  CM: 0

top △

中心を意識した動き 

アプローチをするとき良い姿勢で、
手の力は抜けていることが大切である。
そして、療法士が動アプローチの際に手を動かそうとすると、
再び力が入りやすくなる。
手を動かそうとするので過度に手に力が入ってしまい、
感覚を感じ取ることが不十分になってしまうのである。

手の力を抜いた状態で動くためには、
手で動かすというよりも体で動くこと。
具体的に言うと股関節を起点に動くことが重要である。
ただ股関節を動かすという感覚は
なかなか感じ取ることが難しいので、
体で動かすというイメージが近いかもしれない。

そして手はできるだけ体の中心におくことが大切である。
これは武道で意識される正中線とも一致する。
武道ではできるだけ体の中心から、
手や足を外さないように意識される。
これが相手を制するのに重要なのだが、
なぜそれが良いのであろうか。
力の弱い女性が内股だったり、
力を入れようとすると肩を中に入れるような
仕草が出るのがこれに繋がっている。
内旋方向に体を向けると、関節はしまりの位置になる。
しまりの位置になることで筋の緊張は自然な高まりとなり、
関節の副運動も少なくなるのでブレが小さくなる。

よって女性のように中心を意識して動かすと
力もうとする力が弱まり、感覚が入りやすくなり
動きの正確性も高まってくるのである。
関連記事

Category: 治療

TB: 0  /  CM: 0

top △

アプローチをする上での基本的事項 

療法士は正確な感覚を感じながら、
的確な刺激を促すことを行っていく。
正確な感覚を感じるためには姿勢を真っすぐにし、
手の力を抜くところがまず必要である。
姿勢が崩れていると、静的な緊張が高まり
四肢も過緊張を生じやすくなる。
過緊張は筋紡錘の正確な反応を阻害するため、
手から得られる位置覚や運動覚の情報に影響を及ぼす。
無駄に力が入らなくなることで感覚入力は向上する。

また療法士が手を動かす際には、
手を動かそうとする意識ではなく、
体から動くという意識が必要になる。
手に力が入るということは既述にように、
感覚入力が低下してしまう。
体全体から動く意識により、
動きの起点を股関節で行うことができ、
下肢の動きを上肢に伝えていく連携が作られる。
上肢は力を抜いたまま触知することが可能になる。
最後に手を動かす際に、常に療法士の中心に位置するように
心がけることが大切である。
中心に位置することで関節はしまりの位置になり、
無駄な力を入れなくてもぶれなく可動させることが可能になる。

こうしたことを心がけることで
無駄な力が入らなくなる分、療法士自身の感覚入力が向上し、
結果的に刺激量の微調整にも影響を及ぼすことになる。
これは外見的には無駄がない動きで美しい動きにみえることである。
技術向上のポイントとして見逃されやすいが、
まず姿勢や動き方を見直してみるだけでも、
ずいぶんと感じ方や触り方が変化するかもしれない。
関連記事

Category: 治療

TB: 0  /  CM: 0

top △

下腿の倦怠感B1 

下腿のだるさの訴えあり。
筋力は腓腹筋は問題なく、
拮抗筋である前脛骨筋の出力も問題ない。
ハムストリングス・大殿筋などの
固定筋・協力筋の筋出力はわずかに低下。
軽度の過緊張が認められる。

だるさのある部分の腓腹筋には圧痛と
過緊張が認められる。
下腿の倦怠感の際に第一に腓腹筋の
アプローチとなりやすいが、
前脛骨筋の拮抗筋作用を考える必要ある。
前脛骨筋の出力が低下している可能性もあるので、
拮抗筋のチェックも必須である。
また固定筋・協力筋の筋出力低下も
主動筋の負担が減るためチェックが必要である。

今回はいずれの評価でも大きな問題がないのが特徴である。
ではここからどのような部分をチェックすることで、
改善に繋げていけば良いのだろうか。
次回述べていきたいと考える。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

下腿の倦怠感B2 

次の評価として股関節の副運動低下の評価がある。
股関節の副運動低下は股関節周囲筋の過緊張を生じ、
下肢の血行障害や神経障害(梨状筋症候群などの絞扼性障害など)
を生じる他、過緊張に伴う筋出力低下も生じることがある。
(筋の張力曲線の関係)
股関節の副運動の低下に対し、関節モビライゼーションを施行。
その後、大殿筋とハムストリングスの軽度のか緊張は改善。
筋出力も向上する。
また下腿の過緊張や圧痛も消失し、
下腿の倦怠感も消失した。

筋肉に意識が向くとどうしても、
筋肉の評価に集中するあまり、
その他の評価がおろそかになりがちである。
それは学校などで勉強するときにどうしても筋肉は筋肉、
関節は関節のみの勉強をすることが多いので、
繋がりとして考えることが難しいのかもしれない。
一つ一つの知識を臨床ではいかに統合させていくか。
そこには効果判定を行い考察していく過程も
非常に重要になるのかもしれない。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

モチベーションについて 

人によってモチベーションの高い人と低い人がいることは、
実生活の中で感じることが多いのではなかろうか。
しかしながら、すべてのことにモチベーションがないのではなく、
モチベーションの高まることや高まらないことがある。

人は本質的には気持ちいことをやり、
嫌なことを避けるようにできている。
これは人間の防衛本能であり、
このメカニズムが生命を維持しているといっても過言ではない。

例えばある日、いつもよりファッションをこだわった服装をして、
女子に褒められたとする。
そうすることで服をこだわったらよいことがあると思い、
ファッションにお金をかけるようになる。
これが気持ちいいことをやるメカニズムである。

また一度車にはねられてものすごく痛い思いをしたとする。
こういった痛みや恐怖の感情は非常に強く記憶され、
無意識下でも反応を起こしてしまうものである。
車をみるとドキドキする。はねられないように注意するなどの
行動を誘発するものである。
これは嫌なことを避けるというメカニズムである。
もし嫌なことを避けるという反応が生じなければ、
また何度でも同じように車にはねられて、
生命を維持することが阻害されてしまうのではないだろうか。

良い結果が得られたものはまたその行動を行なおうとし、
悪い結果が得られたものは避けられてしまう。
そして前者が過剰になりコントロールできないものが依存症であり、
後者が過剰になった状態がPTSD(心的外傷後ストレス障害)にあたる。

ではなぜがんばる人とがんばらない人がいるのだろうか。
一見、がんばることは気持ちいいよりも苦痛が伴いやすい。
しかしながら、がんばる人は今嫌なことがあっても、
後で気持ちいいことがあることを知っているのである。
またがんばらない人はがんばったところで、
結果は変わらないことを知っている人である。
これらは人それぞれの過去の経験に基づいているものであり、
客観的なものではなく、主観に偏ったものである。
これは体育会系のスポーツをしている人で
よい成績をおさめている人は成功体験があるので、
がんばることで良い結果があると信じやすい。
よってがんばれる人が多い傾向にある。

また心に余裕がないときは防衛本能は過剰に反応する。
結果、行動してリスクをとるよりは
行動しないという選択になりやすい。
この場合は、安全なものから徐々に
段階を上げていく方法が有効な場合が多い。
相手の精神的な状態と技術のレベルをしっかりと把握し、
適切なハードルを設定することは、
リハビリテーションの分野でも療法士の能力がとわれる部分となる。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

コミュニケーションのはじめ 

仕事でもプライベートでもコミュニケーションは
最も重要な部分であることは誰でも理解できるところであるが、
非常に抽象的なものでどうすれば良いのかというのは
なかなか難しいものである。

コミュニケーションではまずはじめに重要なのは、
共感をすることである。
まずはしっかりドーンと受け止めれるかどうかである。
臨床では大きな病期や怪我の人と関わることが多い。
非常にデリケートな状態になっているので
信頼関係ができてくればくるだけ話の内容も
深くなってくることも多い。

自分の仕事観や人生観、家族との関係や
自分の生い立ちなどの話もよく聞かれる。
自分の経験したことのないことや考えたこともないことが多くあり、
正直不安になることもあるが、
ここで何を言おうと気にする必要はない。
ただ、相手に興味を持ち相手を知りたいという気持ちが、
一番必要なものであり相手が求めてるものでもある。
そこで大切なのが共感というものである。
共感できているときの人の仕草は自然と
相手の表情と同じ表情になり、相手の口調(トーンやスピード)に
なるのが特徴的である。
そのため、相手そのものを受け入れていないときは、
頭の中で自分の考えを巡らしたり、観察してしまうと
これらの仕草は自然な形で現れなくなる。
結果、相手は「この人は自分のことをわかってない。」と
判断を下してしまうものである。

相手が目を見ている場合は目を見ているか。
相手の見ぶりや手振りに合わせてうなずきなど
同じリズムでの返しができているか。
声のスピードやトーンは相手と同じか。
こういったことは考えると遅れてしまう。
共感できているからこそ自然と行なうことができる。

また相手からこちらに対して
求められている部分も出てくる。
そこで相手の求められているものが
愚痴を聞いてもらいたい」のか
それとも「アドバイスをしてもらいたい」のか。
この二つを的確に捉えることが大切である。
療法士が男性の場合は論理的な思考を元に、
アドバイスをしようとしたがるところがある。
また療法士が女性の場合は感情を
共感することに重きを置きやすい。
また患者さんが男性の場合はアドバイスを求められることが多く、
女性の場合は話を聞いてもらいたいだけのことも多い。
ただ個人差や状況によっても違うので、そこを見極める必要がある。
一つの目安としては愚痴の場合は語尾が特徴的である。
愚痴のしゃべり方は語尾が間延びし、トーンが下がる特徴がある。
表情は乏しく、こちらの目を見るときもやや上目遣いか、
あまり目を見ないなどの特徴がある。

相談の場合はアドバイスが必要になる。
感情的な場合は視野を拡げるような提案をしたり、
現実的に解決できることは解決案を提案したりする。
解決案がない場合はストレス発散方法で
しのぐのも一つの方法である。
歳上の方や自我の強い方の場合は失礼のないように、
話し方に注意し、できれば質問で返すのがコツである。
「~だったらどうでしょう?」
もっと高いクオリティーを目指せば、
広い質問から話題を振っていき、相手に答えてもらい、
それを肯定するといった方法が有効である。
人にアドバイスされるのがあまり良く思わない人には
こういう方法が望ましい。
ただ結局は物事の答えは本人が持っているものである。

愚痴の場合はやはり傾聴が基本となる。
何かを言うのではなく、相手の感情をしっかりと受け止め、
返しは感情の代弁が中心となる。
この辺りはやはり細かな心遣いができる女性から
男性は見習うところが多いと感じる。

コミュニケーションというのは本当に難しい。
まずは相手を受け止めること。
相談か愚痴かを判断することから
はじめてみてはいかがだろうか。
関連記事

Category: 会話

TB: 0  /  CM: 0

top △

仕事の考え方のタイプ 

仕事をしていても人それぞれの価値観があり、
どういう結論にするのが良いのか迷うことは多い。
以前と比べ組織がリーダーシップをとっていくというより、
個性を認めて対応していく思想も強くなってきている。
現在のように変化の多い環境であれば、
組織の上層部が指示を出し、
従業員がそれに答えていくトップダウンより、
従業員が顧客のニーズをしっかりとらえ、
上層部へ報告、方針を決定するボトムアップの機能が
重要な場合も増えているように感じる。

多様なニーズをとらえていくためには
多様な価値観を理解する必要がある。
思考は知識に基づいて行なわれるものであり、
自分の価値観にないものを思考することは困難である。
ある程度、そういった自分と他人の違いを認識した上で、
結論を考えていく必要があると言える。

人の特徴は多種多様であるが、仕事の捉え方については
大きく4種類に分類することができる。
行動的で正直で正義感の強い行動派
熱血だが自分の内面をみるのが苦手で快楽に依存しやすい。
データに基づき計画を元に行なう分析派
知性的で理論や洞察力が高い反面変化に弱い。
順応性が高く楽しいことに重きを置く協調派
楽天的であるが飽きっぽく適当なところがある。
温かく協調性の高い援助派
他人を手助けするのが得意で相手の心をつかみ、
直感力がある。
心を大切にするが計画や目標には関心がなく
決断には時間がかかる。

どうだろう。自分はどれが強いか。
職場の人は誰が誰の役割をしているだろうか。
これらの分類は誰かが役割を果していると、
違う働きをする場合もあったり、当然重複する場合もある。
特に分析派は心に重きを置く援助派には
計画を受け入れられないことも多い。
また行動派にも行動力や変化の乏しさから、
対立することも多い。

しかし数字による結果は主観による誤差を修正し、
効果的なものの選択や確率を上げるためには重要である。
行動力の高い行動派や周りを引っ張る援助派。
みんなのバランスをとる協調派とともに力を合わせていけば、
それぞれのデメリットを補い合い、
強みを生かすことができるのではないだろうか。
ただ個人個人で話をする場合は、
相手の価値観を大切にし、
コミュニケーションを展開する必要がある。
コミュニケーションは伝えることが大切なのではなく、
伝わることが大切なのだから。
相手の考えを尊重した上で、自分の伝えたいことを
伝える必要があるのではないだろうか。
関連記事

Category: 仕事の戦い方

TB: 0  /  CM: 0

top △

ストレスについて再考1 

ストレスが体に悪いということは
マスコミの影響もあり徐々に一般化しつつある。
ストレスは交感神経を優位にし、
副腎髄質からノルアドレナリン、
副腎皮質からコルチゾールを分泌させ、
血圧上昇、末梢血管の収縮、体温の低下、
筋緊張の増大を起こすことになる。

それにより心疾患や風邪、腰痛など
様々な病気の原因になってしまうというものだ。
心理学者であり心の健康についてを専門としている
Kelly McGomigalはスピーチで興味深い話をしている。
「私が患者さんに勧めてきたことは実は害だったかもしれない。」
この印象的な一言の後に、興味深い研究を示す。
アメリカ成人の3万人の8年の追跡調査による結果であるが、
ストレスを多く経験している人は死亡のリスクが43%増加した。
ここまでは今まで言われた通り、
ストレスが体にとって害であるというものと一致する。
しかしストレスを害と思ってない人は
どのグループよりも
ストレスが低い結果となっていた。
これはストレスが体に悪いということよりも、
ストレスが体に悪いという思い込みが
体に悪影響を及ぼしている可能性を示唆している。

このことについてKelly McGomigalは
今までにストレスは体に悪いと言い続けていたことが
かえって患者さんに悪影響を及ぼしていたかもしれないと
発言しているのである。
このことからこの研究のアメリカ成人3万人のうち18万2000人は
ストレスは体に悪いという思い込みで、
命を短くしてしまっている可能性があるのである。
そしてこの割合はアメリカ死因の15位。
23万人が同様の思い込みで死亡している可能性があるのである。

ストレスは体に悪い。
しかし、ストレスが体に悪いと思わなければ
そこまで悪くないのかもしれない。
このことについては次回もう少し詳細に説明していく。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

ストレスについて再考2 

ストレスは体に悪いという思い込みが
良くない結果を招く可能性は前回述べた。
ではどのようにすればよいのだろうか。
ストレスを感じると体はそれに応じた反応を起こす。
呼吸や心拍の上昇である。
いわゆる緊張した状態であり、
緊張するのはよくないこと。
リラックスの方が体に良い。
ということはよく耳にすると思う。
ではなぜ体はこのような反応を
しなければならないのだろうか。

そもそも生物は外敵から身を守るために、
瞬間的に行動を起こす必要がある。
目の前に外敵が現れたとする。
そこで呼吸や心拍を上昇させ、
体が瞬時に動くように、
そしてその動きに耐えられるように
多くの酸素を取り入れている。
要するにストレスに反応し、
瞬時に行動を起こす行動を促しているのである。
ある試験を行い学生に緊張することは、
成績が上がる助けになると説明することで
パニックや不安は減少し、
成績は上がりやすくなったという報告がある。

ストレスに対してこれは自分の助けになるという考えは
実際に助けになってくれるものとなる。
起こっていることや反応を害と見るか益と見るかは、
見方によって変わってしまうことは実に興味深い。
次回は実際の体の変化について述べていきたいと思う。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

フィギアの採点 

今日はストレスについて一旦お休みで、
話題のフィギアの採点について。
フィギアの採点はいまいちよくわかりにくい。
何が点数の基準なのだろうか。

フィギアの採点は大きく分けて、
技術点演技構成点に分かれる。
技術点基礎点出来映え点を合わせたもので、
演技構成点スケーティング技術芸術性が関係する。
よって技術点TES(基礎点BV+出来映え点GOE)+
演技構成点PCS
が総合の特典となる。

では技術点の基礎点についてから述べていく。
基礎点はプログラムの予定表があらかじめ示される。
例えばG.GOLDのショートプログラムの予定表では
 3Lz+3T
 Lsp4
 FCSp4
 3Lo*
 2A*
 StSq4
 CCoCp4
といった感じで合計32.64となる。
※後半ジャンプは1.1倍
これに能力による差別化が
出来映え点GOEと演技構成点PCSによって行なわれる。

では演技構成点PCSのスケーティング技術の高さとは
どういったものになるのだろうか。
簡単にいえばエッジに乗り体幹が傾いて
軸がぶれていない状態と言える。
エッジに乗ると言うこのエッジはスケート靴の銀色の部分で、
スケーティングがうまい人ほど
片方のエッジに乗って流れ、
削れないからスピードが落ちない。
スピードが落ちれば漕がなければならなくなる。

漕ぐと言うのはいわゆるストロークで
脚で蹴って滑る動きになる。
要するに凍りがよく削れるほど、
ストロークが多い証拠であり
ストロークが少ない方が
エッジワークで加速できているので
スケートが上手と言うことになる。
間にターンやステップを混ぜることで
技術的に難しくなる。

演技構成点PCSの芸術性について。
そもそも現在の採点には芸術性という項目はない。
昔はあったのだが、この芸術性はジャッジの主観によるものだった。
具体的に演技構成点の採点項目は
 スケート技術SS
 要素のつなぎTR
 動作・身のこなしPE
 振り付け・構成CH
 曲の解釈IN
となっている。

さてフィギアの採点するジャッジなのだが、
以前から反発の声がある。
それはジャンプの回転やスピン・ステップのレベルは
スケート経験者がジャッジするものの
それ以外はボランティアの素人が
するというものだ(試験はある)。

こういった採点の複雑さが(特に最後の部分)
なかなか採点を難しくさせているのである。
関連記事

Category: その他

TB: 0  /  CM: 0

top △

ストレスについて再考3 

ストレスは体に悪いという思い込みをなくし、
行動に備えるために自分を助けてくれる。
そう思うことで、パニックや不安は減少し、
実際のパフォーマンスにおいても
好影響を及ぼすことは前回述べた。

ではストレス反応に対して、
解釈を変えることで体の反応は
どのように変わるのだろうか。

通常のストレス反応は
心拍の上昇とともに血管収縮が生じる。
これが慢性的に続くと
心疾患の原因になることは知られている。
ここでストレス反応は自分を助けてくれるためにある。
と解釈するとどうなるだろうか。
心拍数は上昇するものの、血管の収縮は生じず
弛緩したままであるという。
これは勇気を出したときや興奮した状態に近い。
解釈を変えるだけでこれだけ体の反応も変わってくるのだ。

ストレスが体に悪いのではなく、
挑戦に答えられるように反応していると
思うだけで今までの生活は
劇的に変わる可能性を秘めているかもしれない。

次回が最後になるがもう一つストレスの対処法について述べていく。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

ストレスについて再考4 

ストレスに対する対処でもう一つは
オキシトシンの働きである。
オキシトシンはハグをしたときに出ることから、
抱擁ホルモンともいわれる。
また母親が子供に母乳を与えるときにも分泌される。
このホルモンは相手を支えたい気持ちや、
人との結びつきを強める働きがある。

ストレス状態のときに誰かを助けたり、
助けられたりすることは
心臓のオキシトシン受容体に働きかけ、
ストレスを回復させる。

災害時に人と人とが助け合うことは
物理的にお互いが助かるというだけでなく、
精神的にもストレスを回復させる
働きもあるのは驚きである。

ストレスそのものが害になるのではなく、
挑戦できるように体が応じてくれていると思うこと。
また人との関わりや助け合いが、
ストレスを回復することもあること。
気の持ちようと他者との関わりがあるかどうかが、
ストレスの軽減に非常に大きいことがわかる。
療法士が患者さんに対してできることも
多くあるような気がする。
関連記事

Category: 心因性

TB: 0  /  CM: 0

top △

慢性的な腰痛A1 

昔から腰痛があり、ずっと続いているとのこと。
疼痛部位を問うと、腰部全体をパームサイン(掌で部位を指す)で示す。
パームサインは疼痛が限局ではなく、
周辺にいくつかある場合や、
慢性的な腰痛で部位がはっきりしないときに表れる。
また急性疼痛ではない場合が多いので、
組織の損傷やそれに伴う炎症は否定的である。
下肢のしびれ感の訴えもなく、
SLRにおいても神経症上の誘発はなく、
ハムストリングスの伸張痛があるのみである。

運動学的検査では屈曲、伸展、回旋ともに
可動域制限とともに下部腰椎部分に疼痛誘発あり。
エンドフィールは筋性の制限をまず感じられる。
疼痛部位をさらに確認していくと、
第3・第4腰椎の両側椎間関節部に疼痛あり。
運動時の疼痛はやや鋭痛で表情の歪みあり。
疼痛は持続せず瞬時に消失するのが特徴である。

アプローチを中止するようなリスクもなく、
運動時に下部腰椎に疼痛が出現することがわかった。
神経障害や疼痛の持続性が乏しいことから
椎間板性や靭帯性の疼痛症状は否定される。
安静時痛もなく運動時痛が主体なので、
内臓からの症状も否定的と解釈した。

可動域制限とともに疼痛が出現するため、
可動域制限部位にストレスがかかって症状が出ているか、
その周辺の代償的に過剰運動となっている関節に症状が誘発しているか
判別する必要がある。
副運動検査をすると第3・第4腰椎の両側椎間関節の
副運動の低下が認められ第5腰椎は問題ないかやや過剰運動であった。
運動時の疼痛部位を再度確認したところ、
やはり第3・第4腰椎部の疼痛であった。
エンドフィールでは筋性の制限を感じるものの、
関節の副運動低下によって筋スパズムも生じることから、
筋の問題のみと断定することはできない。
むしろ運動時のみの鋭痛の出現と副運動の低下から、
第3・4腰椎の関節機能異常による痛みが疑わしいと考えた。

次回はアプローチについての推論を展開していきたいと考える。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

慢性的な腰痛A2 

まず第3・第4腰椎の椎間関節に対する
モビライゼーションを行い効果判定。
疼痛の原因がはずれていれば
筋に対するアプローチも続けて行なう。
ただ疼痛の第一の問題点が消失することで、
他の部位に疼痛が出現することがある。
これは新しい疼痛が現れたのではなく、
既に2番目3番目の疼痛が存在していても、
最も強い疼痛部位があるために
脳が2番目3番目の疼痛を認識していないためである。
その場合は次に出現する痛みを再び評価し、
アプローチと効果判定を行なうことは同じである。

今回の症例の場合は椎間関節のモビライゼーションで
疼痛は消失した。
腰部全体を指していた鈍痛も生じなくなったとのことである。
しかし、この腰痛は何年も続いた慢性腰痛。
そう簡単にこのまま症状が消失するだろうか。
患者さんは非常に喜んでいるが、再発したときには
喜んでいた分だけ落胆も強くなる。
療法士自身も気を緩ませずに再発の可能性となる原因に対して、
助言しておく必要があり、先回りして守りを固める必要がある。
やはり腰痛で最も着目すべき点は姿勢である。
背が高く、座るときには体幹の前屈が大きい。

そのため「今は症状が一時的に楽になっていますが、
日常生活の姿勢と動作が根本的な原因となります。
ここからは再発したときに何がきっかけとなっていったのか
一緒に考えていきたいと思います。
気づくところがあったら何でも言って下さい。」
と伝えることにした。

これでもし悪化することがあっても落胆するのではなく、
日常生活の何が影響しているのかに気が向くはずである。
ここから療法士もオープンクエッションと
クローズドクエッションを駆使して、
患者さんの根本的な原因を探っていく必要がある。
ではその後、どうなっただろうか。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

慢性的な腰痛A3 

その後、2~3日後、また痛くなったとのこと。
姿勢は気をつけるようにしていたけれど、
座る時間が長くなったら調子が悪いような気がするとのこと。
腰痛が関係する日常生活に意識が向くことができている。
「腰の痛みはいい状態になっても、
 生活の習慣でよくなったり悪くなったりします。
 関わりが深いのが姿勢と動き方です。」
と話をすることで、注意する点をクロージングしていく。
それにより、今まで腰の痛みそのものを気にし、
壊れてしまっているとか、
椎間板がへたってしまっているという発言は減少し、
本人から姿勢に関する質問が増えてきた。

それに伴い、疼痛表情や疼痛部位を触る
ジェスチャーも徐々に減っていく。
疼痛は完全には消失しないものの、
問題点が明確になることで不安はかなり減少した様子で、
雑談も多く笑顔も増えていった。
今後、疼痛がなくなるかどうかはわからないが、
疼痛そのものが問題ではなく、いかに原因を自分で見つけ、
対処していくのかということが重要である。
そういう現実対処型の思考が身に付くことで、
痛みの不安は減少し、痛くても何が悪かったか理解できているので
精神的にはずいぶんと楽になるようである。
関連記事

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 0

top △

2014-02
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。