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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2014年12月の記事一覧

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関連痛 

外来では腰痛の訴えは多い。
腰痛の中でも胃や腸などからくるものがある。
いわゆる関連痛というものであるが、
実際に痛い場所とは違うところに問題があり、
対象となる部分が違うのが特徴である。

関連痛は腰の神経と胃や腸の神経が
脊髄で同じ場所を通るので、
胃や腸の痛みを腰が痛いと勘違いしてしまうものである。
日常ではアイスクリーム頭痛が有名である。
アイスクリームを食べたときの喉奥の刺激は、
三叉神経に伝わり、コメカミや額に刺激を受け、
脳が勘違いをしてしまうものである。

胃や腸は検査で大きな病気ではなくても、
機能的な問題が生じることもある。
胃もたれや便秘などがこれにあたるが、
胃に生じる機能性ディスペプシアなどもそうである。
胃炎や胃潰瘍などがなくても
胃の拡張や排出が阻害されることで、
胃の働きが悪くなり、食欲低下や膨満感を生じさせる。

このように大きな病気ではなくても、
微妙に調子が悪い状態というのは
健常者にも多くあるが、
このような状態が関連痛として
腰部に症状を出現させることも少なくない。

このように内臓が関係する腰痛の場合は、
安静時に疼痛が出現したり、
内臓が働いた時に症状が出現するのが特徴である。
触診では硬さや冷たさを感じ、
温めることで腰部の症状が減少することも少なくない。
ただこれらの関連痛は実際に病気が隠れていることもあるので、
診察をまず行なって判断する必要がある。
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Category: 痛み

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内臓と冷え 

内臓も筋肉でできている。からだを動かす骨格筋と比べ、
自ら動かすことができない不随意筋であり、横紋のない平滑筋である。
機能が低下すると、骨格筋と同じように冷たくなり硬くなる。
冷たく硬くなると機能は低下し、
暖かく柔らかくなると機能が向上するのは骨格筋と同様である。

上質な霜降り牛をイメージしてもらいたい。
上質な肉は皿の上でも溶けていってしまう。
温度が上がればジワーっと柔らかく溶けていく。
体も肉のかたまりのようにイメージしてもらえば、
温めると柔らかくなり、冷えると冷たくなるのが想像できると思う。

内臓を極力冷やさないためにも、体温を高くしておくことと、
筋肉をつけておくことは重要になってくる。
35.5℃の体温と37.0℃の体温では内臓の働きは変わってくる。
免疫力も優位に働き、筋骨格系も働きやすくなる。

これから寒くなり、体は冷えやすくなる。
運動量の低下とともに筋肉量も減少しやすくなる。
できるだけ体を温めるだけでも、
内臓の調子も改善し関連痛に伴う腰痛も変化することがある。
そうすれば根本的な問題は腰痛そのものではなく、
体の冷えからくるものかもしれない。
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Category: 健康

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消化器の流れ 

冬は胃腸の機能障害が生じやすい。
自律神経系の影響を受けやすい他、
忘年会、クリスマス、正月と
過食になりやすい時期というのも影響として大きい。

では消化器系について考えていく。
まず食べ物は口から入る。
1日1〜1.5ℓ分泌される唾液。
アミラーゼという酵素で炭水化物を
麦芽糖にかえ小さな分子にする。

そして食べ物は咀嚼され食道に運ばれる。
食道は蠕動運動を行ない、逆流せずに胃に送られる。
胃も食道と同じく蠕動運動を行なう。
消化液はペプシンでタンパク質の分解を行なう。
胃酸の分泌は1日1〜2.5ℓ程度である。
胃は1.5〜2ℓも容量がある。

肝臓・胆嚢・膵臓は消化器に付属している臓器である。
肝臓でつくられた胆汁酸を胆嚢で貯蔵し、
十二指腸から分泌される。
膵臓はアミラーゼ・リパーゼ・トリプシノーゲンという
消化酵素をつくる。

消化された栄養素は小腸と大腸で吸収される。
小腸は十二指腸・空腸と回腸があり、
十二指腸でカルシウム・マグネシウム・鉄が吸収される。
空腸ではアミノ酸や水溶性ビタミンと脂肪、
回腸ではビタミンB12などが吸収される。
小腸は約6m程度の長さがあり、3〜6時間で通過する。

大腸では電解質や水を吸収する。
約1.5〜2mで8〜10時間かけて通過する。

食べ、消化し吸収するにはこれだけ多くの内臓が働き、
それぞれが役割を果たしているのは驚きである。

内臓
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Category: 栄養学

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内臓と周辺組織 

内臓が冷えたり硬くなることで、
周囲の組織の神経・リンパ・血液循環の機能も低下する。
また隣接する横隔膜や腹膜との可動性も低下し、
筋膜による連鎖は構造や物理的な
アライメント変化にも現れる。

内臓の問題は筋に影響を与えることもある。
これは内臓ー体性反射を介するもので、
ある臓器の問題は特定の筋にも反映される。
例えば心臓や肝臓に問題がある場合は、
肩の張りや可動域の問題が生じるし、
内臓下垂や大腸に問題がある場合は、
股関節の可動域に障害が生じる。

体というのは様々な部分が連鎖的に繋がっており、
思っている以上に影響を受け合っているのである。
内臓と周辺組織
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Category: 運動連鎖による影響

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徒手療法の効果を上げる 

徒手的なアプローチを用いることは少なくない。
しかし、効果がでやすい場合と出にくい場合や、
うまい人や下手な人がいるのはなぜだろうか。
徒手的なアプローチでは
手での操作以上に大切なあることが重要である。

そのあることとは何だろうか。
それは感覚である。
手で触ることで手からどれだけの感覚を
得ることができるか。
これが最も大切である。
ではどうすればより感覚を感じることができるのか。

これには3つの重要なポイントがある。
まずは姿勢を正すこと
姿勢が悪いと体を支えるために
多くの筋の緊張が必要になる。
筋が緊張していると、手で感じるわずかな変化を
感じ取ることが難しくなってくる。

次に呼吸を正すこと
感覚が入りにくいときにやりがちなのが、
呼吸を止めてしまうこと。
療法士がリラックスしなければ患者もリラックスできない。

最後に力を抜くこと
先ほどの2つはこの力を抜くことに繋がるのだが、
療法士の筋肉の伸び縮みの割合を感じ、
脳のイメージと一致させていく。
力が入っていると、筋の動く幅が少なくなり、
感覚の入力が少なくなってしまう。

関節や筋肉を操作する時に
いかに多くの感覚を感じることができるか。
多くの線維の塊である構造に対して、
どの線維のどの部分が硬いのか。
どの方向が最も緩みやすい方向なのか。
細い細い線維をピンポイントで感じ、
その線維にあった緩め方ができるかが重要である。
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Category: 治療

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可動域と筋力のどちらからアプローチ? 

可動域制限筋力の低下はアプローチをする上で、
問題点となりやすい機能障害ではないだろうか。
柔らかさも大事だし、力も大事。
ではどちらかというとどちらから優先的に
アプローチをすれば良いのだろうか。

結論から言うとやはり可動域からアプローチする方が、
スムーズにアプローチを行なえることが多い。
筋力は骨が可動するときに生じるトルクによるもの。
可動範囲が狭ければ骨の可動する範囲も少なくなり、
トルクは減少してしまう。
また可動範囲の中間域で筋力は最も強いので、
可動範囲が狭ければ日常生活でも筋力を発揮しにくい。

例えばドアの継手を想像してもらいたい。
ドアの継手を締まり過ぎているとドアを開ける時に、
ギシギシ音が鳴って多くの力が必要になる。
しかし、継手を緩めてあげればドアを開ける時に、
軽く動くので力はあまり必要ない。
試しに筋力の弱い部分の運動方向に対して、
可動域や副運動を改善して効果判定をしてみると良いかもしれない。
腰痛や膝痛のある人は股関節の可動域制限が多く見られる。
股関節の伸展の筋力を測定した後、
股関節の伸展可動域もしくは副運動を改善し、
もう一度筋力を測定してみるとどうだろうか。
可動域を改善しただけで、筋出力の向上が認められることも多い。

筋力そのものが落ちてしまっているのか、
それとも可動域が低下しているのか。
洞察力が高くなれば、動作分析から
どちらの問題が大きいかを気づくことができるかもしれないが、
このように先に可動域を改善することで、
真の筋力低下がどれだけあるかを確認すれば、
より効果的なアプローチに繋がるのではないだろうか。
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Category: 可動域制限

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手指の動き 

橈骨遠位端骨折、脳梗塞片麻痺、パーキンソン病。
これらの疾患により、手指の動きが低下することは多い。
不動による影響によるものだが中枢性の疾患でも、
過緊張や廃用に伴い可動域制限が生じ、
より動くことが難しくなることも多い。

手の動きに関しては手指の屈曲・伸展動作
いわゆるグーパーを繰り返してもらい、
左右差を比べてもらうのが簡易的なテストとして使いやすい。
どちらが軽いか・重いか。
療法士は動作から動きの小さい指などを確認する。

手指を曲げる動きは浅指屈筋と深指屈筋の働きが必要であり、
この動きを維持するためには手のアーチが重要である。
手も足と同様にアーチが必要であり、
手指の動きに障害がある場合は手のアーチも低下し、
扁平状になっていることも少なくない。

アーチ形成には手根骨の可動性が重要だが、
大菱形骨・舟状骨・月状骨・三角骨から形成される。
その形成されたアーチの中に浅指屈筋と深指屈筋が走行し、
横手根靭帯が包み込む。

要するにこれらの手根骨の副運動の改善とともに、
屈筋腱を包み込む横手根靭帯および
その周囲組織の柔軟性が重要である。
無題 1
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Category: 手指

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手指の動きとその他の関係 

手指の動きが改善されることで、
手指以外にも肩の動きや
FFD(指床間距離)なども変化することが多い。
これはどういったことだろうか。

手指の筋は筋膜連結により、
肩周囲や腰周囲までつながる。
筋膜の連結に関しては
アナトミートレインが有名である。
アームラインという筋膜の繋がりであり、
大胸筋部までの筋膜の動きが改善されれば、
肩の運動性の改善が認められ、
広背筋部までの筋膜の動きが改善されれば、
腰部の運動の改善とともにFFDも変化する。

なかなか良くならない中枢部の問題が
実は末梢の影響を受けていたり、
また逆になかなか良くならない末梢の問題が
実は中枢の影響を受けていたりする。

機能改善を考えていく時に、
疼痛部位のみ単独で見ていくだけでなく、
その周辺関節の機能を確認していくことが
根本的な改善に繋がることも大きい。
アプローチの後は症状が改善するのに、
再発を繰り返してしまう場合は
このように周辺関節の機能も確認すると
何らかの糸口が見つかるかもしれない。
手指と筋膜連結
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Category: 手指

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患者さんに能動的な治療参加を 

アプローチを行なう上で療法士の力にも限界がある。
硬くなった筋や関節を柔らかくすることで、
症状は改善されることはできる。
しかしながら、使い方や姿勢といった体の状態、
もしくは考え方や思いなどの心の状態によって、
再度症状が出現することは多いのではないだろうか。

根本的な原因は日常生活の中に存在することも多い。
そのため、日常生活においての悪化する要因を
コントロールするためには
患者さんの能動的な治療参加が必要不可欠になる。

ではどのようにして能動的に参加を促せれば良いだろうか。
日常生活による影響は習慣や癖などといった、
なかなか無意識でコントロールするところが難しいものが多い。
まずは理屈を理解することが第一であるが、
理屈通りに人は動くことが難しい。
うまく気持ちの中で行動に繋げることが大切である。

具体的には患者さんのニーズを明確にする。
良くなって何ができるようになりたいのか。
そしてそれを邪魔する機能障害が何なのか。
これが目標にも繋がる大切な部分になる。
そしてその症状に対して私たちのできることが何で、
患者さんのすべきところが何なのかを伝える。
例えば、「体を柔らかくして良い姿勢をとりやすくする
お手伝いまではできるのですが、
家に帰ってからの姿勢は自分で気をつける必要があります。」
この理屈してもらえると思う。
しかしながら、いつも毎日よい姿勢をし続けるというのは、
現実的に考えて不可能に近い。
きっと療法士も口で言いながら、
それは自分でも無理だろうと心の中では
思ってしまうかもしれない。

ここで大切なのは「常に良い姿勢を心がけることは無理なので、
症状が出始めたらそのときの姿勢・動作・考えかたが、
体に合っていないので修正してみましょう。」
といった声かけをしてみたらどうだろうか。
そうすることで、注意すべき点が限定されるし、
悪化する要因も特定できる。
この2点は日常生活でのコントロールにおいて、
重要な気づきに繋がりやすい大切なものとなる。

そして「それでも無理なときもあるときは、
こちらでまた手伝っていきます。」とさらに付け加える。
患者さんは常に症状において不安を感じている。
しかしながら、思うように日常生活で
自分の行動や気持ちを管理できずに罪悪感を感じる。
しかし、こういったことは別に責めるべきことではない。
人間誰しもが人生の中で失敗を繰り返しながら、
軌道修正し適応していく。

療法士は理詰めで患者さんを
追いつめてしまうことも少なくない。
理屈は困った時に安心感を与えるために役に立つもので、
より不安を増強するべきではない。
できるだけ安心して治療を続けるように心がけ、
うまく逃げ道もつくってあげられる余裕も必要である。

うまくいかないときは失敗ではなく、
問題を見つけることができたチャンスである。
次にうまくコントロールすることができれば、
また一つ問題を対処する大きな力に繋がる。
良くしたい。良くしてあげたい。という気持ちはお互い同じである。
伝え方を少しだけ変えるだけで、
お互いがより明るく楽しく治療する環境になるのではないだろうか。
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Category: 会話

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筋のアプローチ 

痛みのある部分は筋筋膜性の疼痛が生じることも多い。
筋肉を緩める方法はいくつかあるが、
どういった方法があるのだろうか。

まずは筋の収縮を利用する方法。
筋は最大限に収縮した後は弛緩が生じる。
緩ませたい筋があれば、逆に力を入れてもらい
その後、緩める方法を行なう。
しかし、この方法は痛んだ筋や強い痛みのある筋は
かえって痛みが悪化することもあるので注意が必要である。
こういった場合は、神経の性質を利用した、相反抑制を用いると良い。
これは主動筋と拮抗筋は反対の働きのを利用するものである。
例えば上腕二頭筋を収縮させれば、上腕三頭筋は弛緩する。
これにより緩めたい筋の拮抗する筋を収縮させることで、
筋を弛緩させることができる。

次に筋の長さを変化させる方法。
筋肉は筋紡錘の伸張に伴い緊張する性質があるので、
筋肉を撓ませる、要するに起始・停止を
近づけることで緊張が緩まる。
またゆっくりと伸長すると、
Ib抑制の効果により緊張が緩まる。
要するに撓ませるか、引っ張るかをゆっくり行なえば緩む。
また逆に促通しようと思えば、
速い動きで引っ張ったり縮めたら緊張は高まる。
これにより、促通したい筋と抑制したい筋を使い分けると良い。

最後に皮膚を動かす方法。
上記二つと比べると、刺激は最も緩やかなものとなる。
筋が収縮するときは皮膚は停止方向から起始方向に移動する。
逆に筋が弛緩するときは皮膚は起始方向から停止方向に移動する。
よっと、筋を緩めるときは緩めたい筋の起始から停止方向に
さするように何度か動かすと筋は弛緩しやすくなる。
力が入りすぎる筋に用いておくと、
動作時の過緊張を軽減させることができる。

患者さんの痛みの度合いや、アプローチできる時間に合わせて
これらの方法を使い分けることができれば、
より時間管理も有効に行なえるのではないだろうか。
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Category: 治療

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腰痛と周辺関節の関係 

寒くなってきて腰痛の訴えも増えてくる。
過度に動かして出現する腰痛と比べて、
寒さによって生じる腰痛の特徴は症状は軽度である。
寒くなってくると、自然と体は丸くなる。
体表の面積を減らし、体温が奪われるのを防ぐ姿勢である。
この姿勢が長期化すると、じわじわと腰部に疼痛が生じやすい。

いざ背中を伸ばそうとしても、しばらく体を曲げていたので、
硬くなって伸びにくい状態となっている。
姿勢が丸くなればなるだけ、
屈曲している部位に重量がかかりやすい。
これが寒くなって生じやすい姿勢に伴う腰痛のメカニズムである。

要するに姿勢を気をつけなければならないのだが、
良い姿勢を行なうには硬くなった部分が
柔らかくなってなければならない。
丸くなって固まっている背中を無理矢理に伸ばそうとしても
うまく伸びないのである。
まず座位をとってもらい、少し大げさに背中を伸ばすように指示する。
その時に痛みのある部分や伸展の動きの小さい部分を確認する。
またそれほど症状がでない場合は
頸部や腰部を回旋してもらい、痛みのある部分や
動きの小さいところを確認する。
痛みや動きの小さい部分がスクリーニングできたら、
実際にその部分の可動域や副運動検査を行なう。
その中で動きの硬い部分があり、
神経症状の誘発や炎症症状がないのであれば、
その部分がアプローチ対象となる。

腰部に痛みがある場合は、腰部以外の動きが減少していることが多い。
特に問題となりやすい場所は胸椎や股関節である。
腰椎に痛みがある時、腰椎は過剰に動くことで
負担を生じていることが少なくない。
腰椎が過剰に動かざるえないのは
他の周辺関節の動きが低下していることでもある。
そこで問題になりやすいのが胸椎や股関節である。
痛みがある時に一般的には痛みのある部分に着目する。
しかし、その痛みが生じる要因は
周辺関節の可動域制限であることも少なくない。
痛みが生じやすい姿勢や動作をもう一度見直してみると、
動きの少ないところが見えてくるのではないだろうか。
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Category: 腰椎

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良い姿勢のための可動域 

良い姿勢を維持するためには、
深層の筋の促通が必要となる。
これは表層の筋は短期間に働くのには向いているが、
長期間働かせるためには深層の筋のほうが
向いているためである。
要するに姿勢維持という長時間の筋を働かせるためには、
深層筋をいかに効率的に働かせるかが重要である。

では深層の筋を効率よく働かせるためには
どういった方法があるだろうか。
深層の筋はアライメントの影響を受けやすい。
顎を引き、背中を伸ばすことで促通しやすくなる。
これは顎を引くことで頭長筋と頸長筋が収縮し、
ディープフロントラインが促通される。
それにより体幹の深層筋が働きやすくなるのである。

しかし顎を引いたり背中を伸ばすためには
それが可能となる可動域が必要である。
筋力は可動域があるからこそ発揮される。
ではこの顎を引いたり背中を伸ばすためには
どこの可動域が重要なのであろうか。
顎を引く時に可動域制限を生じやすいのは、
下部頸椎から上部胸椎が多い。
また背中を伸ばすときに可動域制限が生じやすいのは、
胸腰椎移行部が多い。

姿勢を良くすること。大切なのは周知のことだが、
姿勢を良くするために必要な可動域があるかどうか。
下部頸椎から上部胸椎と胸腰椎移行部を、
もう一度確認する必要がある。
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Category: 日常生活の影響

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腸は脳と繋がっている 

腸と脳は迷走神経という神経で繋がっている。
迷走神経は第10脳神経にあたるのだが、
腸の迷走神経のほとんどは脳に情報を送っている
要するに脳が腸を支配しているというよりも、
腸が脳を支配していると言い換えることもできる。
また膵臓や胆嚢に指令を送るのもまた腸である。

そして腸には神経細胞が多く存在し、100万個を超える。
これは脊髄と同様の数の神経細胞の数である。
また脳内を安定させることで有名なセロトニンのほとんどは
腸によってつくられる。
セロトニンは血液脳関門を通過できないので、
直接脳に使うことはできないが
他の臓器に自律神経系で指令を伝達するので、
結果的に調子が悪くなると脳にもストレスが生じる。

腸が冷えると代謝は下がり、腸内の善玉菌も低下する。
深部体温が1℃下がると、基礎代謝は12%下がり、
体内酵素の働きが減少することで腸内環境も悪くなる。

要するに腸を冷やさないようにすることだけでも
脳にも良い影響を与える可能性がある。
脳へのストレスを考えるだけでなく、
まず体温をできるだけ下げないようにし、
腸内環境を整えることも大切なことかもしれない。
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Category: 健康

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痛みのある人の日常生活指導 

痛みのある人の日常生活の指導は難しい。
痛いけど動いた方がよいのか。
それとも動かない方が良いのか。
ほどほどに動くとはどの程度のことなのか。
動くと悪くなったけど動かない方が良いのか。

こういった質問をよく聞くのではないだろうか。
ここで大切なのは基本は動くこと。
そして痛みが出たら見直して原因を見つけ、
対処することである。
それでは具体的に説明していく。

基本は動くことはなぜ大切なのだろうか。
動かなければ体は硬くなり可動域が低下する。
また体力が減少し、筋力が低下する。
これらによって全体的な機能が低下し、
より痛みが生じやすい体になってしまう。
そして動かない状態というのは、
精神的にも大きな影響を受けやすく、
自信を失い慢性的な痛みを生じやすくなる。

それでは痛みが出たときの見直しとはどうすれば良いだろうか。
痛みが生じると痛くなる部分が悪いと思うことが多い。
頸が痛ければ頸が悪いと思うし、
腰が痛かったら腰が悪いと思う。
しかし、これらの部位が痛くなるには、
痛くなる理由があるはずである。
その理由が根本的な原因になるのである。

では具体的に対処をする前に痛みの根本的な原因を考える。
痛みが生じる理由は大きく分けて3つ。
一つは動作
何かいつもと変わったことをした時に痛くなることは多い。
強い力を入れた場合は比較的強い痛みが生じやすく、
弱い力で長く使った場合は2-3日後に痛みが生じることも多い。
動作による痛みはいつもと変わったことをした時に生じるので、
比較的覚えていることも多い。

次に姿勢
特に何もしていない時に悪化する場合はこれが多い。
じんわり重たくなったり、はってきたら、
その時の姿勢が負担をかけていると言える。
これは組織が損傷している痛みではないので、
早めに良好な姿勢をとることで、症状は消失しやすい。
症状が軽いため、夢中になっていると
気づかないこともあるので注意が必要なる。

最後に気分の問題。
上記二つに問題がない場合はこれにあたる。
この場合は痛みが一カ所ではない場合も多く、
体全体の不調を訴えることも多い。
ある考え事をしたり、悩み事が多いと、
交感神経が優位となり、
副腎皮質ホルモンの分泌による末梢血管の収縮、
筋肉の過緊張が生じる。
また内因性オピオイドペプチドの分泌が低下することで、
疼痛がより強くなる。

痛みのある人の日常生活指導は非常に重要であり、
ここが改善しないとうまくいかないことも多い。
しかし、提案や指摘は責められていると感じやすいため、
信頼関係がしっかりと構築できていなければ
受け入れてもらえないばかりかトラブルにもなりかねない。
また常に日常生活を気をつけることは大きなストレスにもなる。
普段生活をしていきながら症状が悪化したときだけ、
見直すという程度が現実的である。

また適切な姿勢や動作が行なえるように可動域を改善したり、
動機付けや思考の方向性などはコミュニケーションも大切である。
療法士任せのアプローチも良くないが、
患者さん任せのアプローチもうまくいかないこともある。
それぞれがお互いに役割を明確にしながら
進めていく必要があるのではないだろうか。
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Category: 日常生活の影響

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自分を変化させる 

毎日の生活を送っていると、
どうしても苦手なものがあったり、
うまくいっていない思考や行動に気づくことがある。

今までうまくいっていたものが、
うまくいかなくなることもあるし、
自分の信じているものが、
よい結果が得られないこともある。

信じることは大切だが、
信じるものがうまくいくかどうかは
そのときの状況によっても変わってくる。
目標があるならば、その目標に繋がらないのであれば
潔く切り替えることは非常に重要である。

こうした状態になると
自分自身を否定してしまうことも多い。
自分はダメだ。
いつもこうだった。
肝心なところでうまくいかない。
しかし、これは過去の経験によるもので、
生まれつきや性格は全く関係ない。
悩んだり変わりたいと思うのであれば、
思考と行動を変えてしまえばよい。

その思考は今までの経験によるもので、
うまくいった場合は過去の経験でうまくいっただけ。
またうまくいかないのは生まれつきや性格でなく、
うまくいっていない思考や行動によるものなだけ。

うまくいかないのであれば、
上書きをしてうまくいくようにしていけば良いのである。
今すぐにでも変えようと思えば変えることができる。
過去と他人は変えられないが、
自分と未来は変えられる。

常に自分自身を客観的に分析しながら、
うまくいっていないのであれば
潔く変化させる勇気も大切なのかもしれない。

変わることができる
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Category: 心理学

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科学的研究の意味 

テレビで医療の番組は非常に多い。
毎日どこかのチャンネルでやっている状況である。
医療の番組では、
「科学的根拠があるんです。」とか
「科学的根拠に基づいた〜」などと
よく耳にすることもあるのではないだろうか。

科学的根拠とつくとなんだがとても素晴らしいもので、
絶対的な感覚がするのではないだろうか。
科学というのは現代社会では絶対的だから、
この情報は絶対的なことを言ってるんだ。
そう解釈してしまうことも多いのではないだろうか。
では科学的な根拠っていったいなんなのだろうか。

科学的研究の手法によって得られたものを
科学的根拠に基づくものと一般的に言われる。
簡単に言うと平均を比べて、
統計学的な有意差がある。ということである。
要するにそういった傾向がみられるというものである。

例えば男は女と比べて
浮気をしやすいというデータが存在する。
これは男と女の平均値により
こういった傾向がみられたというものである。
だからといって、自分の夫が浮気をしているとも限らないし、
自分の彼女が浮気をしていないとも言えない。
あくまでそういった傾向がみられるというだけの話である。
またこういった生物学的な説明において、
だから男は劣っているとか、女の方がすばらしいとか。
そういった価値判断は科学では踏み込まない。
優劣善悪などの価値判断はまったく別物として扱い、
ただデータとして差があるということを示すまでが、
科学的根拠のあり方になる。

こうしたことを踏まえると、
科学的根拠は机上の空論となることも、
当然考えられるわけである。

熱を下げる薬があるとする。
この熱を下げる薬は比較的副作用も少なく、
熱を下げる効果も非常に高い確率をもつ。
しかしながら、目の前の患者さんに
この熱を下げる薬が効くかどうかは、
試してみないとわからない。
ただ闇雲にいろいろな薬を試すよりも、
科学的根拠に基づいて選択する方が、
確率は高くなるということである。

ある病院で薬をもらい効かなかった。
次の病院でも別の薬をもらったが効かなかった。
三番目の病院で聞かなかった薬の名前を話し、
出してもらった薬が効いたとする。
本人は3番目の病院の医師は名医だと思うかもしれない。
確かに診療技術が優れている可能性もあるが、
効かなかった薬を省いたため確率が高まったかもしれない。
またもしかしたら、時間の経過に伴う
自然治癒力の影響かもしれない。

様々な治療法があると思うが、
優れているものにおいても自分に合うかはわからない。
大事なのは方法ではなく、結果が出るのかどうか。
ここを見失わないことが大切なのかもしれない。
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Category: 研究

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燃え尽き症候群の原因 

医療従事者の燃え尽き症候群は1970年代にアメリカで報告、
80年代には日本でも紹介され専門職の疾患として注目された。
原因としては同情し過ぎて感情的に疲れる同情疲労説と、
仮面によりいわゆる営業スマイルにより疲れてしまう、
感情不一致説の二つの仮説が議論されてきた。

医学研究科准教授の高橋英彦、
こころの未来研究センター教授の
カール ベッカーなどのグループにより
機能的MRIで脳活動からそれらの仮説の検証を行なった。
その結果、同情疲労説より感情不一致説のほうが
燃え尽き症候群の徴候をよく説明できることが示された。

機能的MRIの脳活動の強さを検証すると、
自身の感情を認識することに関わる
島皮質全部と側頭頭頂接合部の活動が弱い人ほど、
燃え尽き症候群の徴候が強いことが判明した。

また共感に関わる脳活動が弱い人ほど、
感情の自覚や表現が不得意で
感情の内面と表現の不一致が感じやすいことが示された。

自分自身の感情をしっかりと認識すること。
そして自分の感情を自覚し、
相手への表現と一致することが重要である。
これは共感する力の強い人ほど高い傾向があり、
心というものを日頃から向かい合う必要があるのかもしれない。

1)S Tei, C Becker, R Kawada, J Fujino, K F Jankowski,
 G Sugihara, T Murai and H Takahashi
 "Can we predict burnout severity from empathy-related
 brain activity?"Translational Psychiatry (2014) 4,
 e393 Published online 3 June 2014
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Category: 心理学

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様々な分野と説明 

人はそれぞれ得意な知識と不得意な知識がある。
ある分野に長けている人が、
全ての分野に長けているわけではない。

医学に対する知識に長けていても、
相手に伝えるためには応用科学のみの知識では難しい。
詳細で細かな説明のほうがわかりやすい人もいれば、
広く全体的な話のほうがわかりやすい人もいる。
患者さんに説明する時に、
これらの条件を満たすためには例えが有効である。

例え話をすることができれば、
あまり知識がない事柄においても、
自分の経験を元に考えたりすることができる。
しかし、この例え話は相手の知っている内容のほうが効果的である。
相手が理系なのか文系なのか。
細かい説明が理解できるのか。
大まかな説明が理解できるのか。
説明に大切なのは何を話すかというよりも、
何が伝わったかどうかが大切である。
無題 1
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Category: 会話

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コミュニケーションの始まり 

コミュニケーションでは言語そのものより、
非言語である仕草や声などの
視覚や聴覚の情報の影響が大きい。
仕草や声などの情報を元に人は解釈し、
相手の心を認識していく。
人によって認識する時の感覚はそれぞれであり、
視覚や聴覚、身体感覚など様々である。

またコミュニケーションでは
細かい部分を大切にする人と
大まかな部分を大切にする人がいる。

まずは相手の優先としている感覚や、
細かさと大まかさのどちらを優先としているのか、
把握することが大切になる。
まずは相手の大切にしているものを把握し、
共感することからコミュニケーションは始まっていく。
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Category: 会話

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肩こりのアプローチ 

寒くなってきて、肩こりがひどくなる人も多い。
肩こりと付随して生じる症状は、
頭痛や屈曲・側屈の可動域制限・斜頸などである。
痛みの範囲は頸から肩・背中などが一般的である。

関節からアプローチする場合は、
頸椎から上部胸椎の椎間関節の副運動の低下が
問題となる場合が比較的多い。
座位姿勢に問題がある場合はさらに、
仙腸関節や股関節の副運動とともに、
胸腰椎移行部と腰椎の副運動低下も確認する必要がある。

からアプローチする場合には、
僧帽筋と肩甲挙のトリガーポイントが
ターゲットとなることが多い。
僧帽筋の場合は顎関節症や咀嚼筋との鑑別が必要である。
また肩甲挙筋は肩甲胸郭関節の機能障害との鑑別が必要である。

肩こりは改善することは比較的容易であるが、
腰痛と同様再発も多いのが特徴である。
姿勢機能改善の両者のシナジー効果が必要不可欠である。
痛みや可動域制限などの機能障害があれば、
姿勢を良好に維持することは困難であるし、
機能改善をしても姿勢が不良であれば、
再び症状は再燃してしまうだろう。
また機能改善においては筋のみのアプローチや、
関節のみのアプローチでは改善が困難な場合も少なくない。
また姿勢に関わる運動連鎖を考えると、
仙腸関節や股関節その他椎間関節も考慮する必要がある。

肩こりをとってみても、様々な機能と日常生活という
狭い視野と広い視野が必要になってくる。
適切に説明するためには、相手にあった言葉を用いた
コミュニケーションスキルもしっかりと意識していきたい。

トリガーポイント
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Category: 日常生活の影響

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2014-12
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