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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

2015年03月の記事一覧

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胸鎖乳突筋 

肩こりや頭痛などの症状をよく引き起こす、
頸板状筋・胸鎖乳突筋・僧帽筋上部が有名である。
原因としては外傷の他、
日常生活での精神的な緊張、
前屈みや片側に曲げ続けるといった不良姿勢、
リュックやハンドバックの使用などがある。
また胸式呼吸の習慣も関係すると言われる。

これらの筋の中でも胸鎖乳突筋は非常に特徴的な症状を生じる。
胸鎖乳突筋そのものが痛みを生じることはないが、
他の部位に痛みを出すことがある。
前頭部の痛みの訴えは胸鎖乳突筋によるものが多い。
胸鎖乳突筋は胸骨部ではの症状、
鎖骨部ではに関する症状を引き起こす。

まず胸骨部だが顔や飲み込み時の舌の痛み、
眼球深部の痛みの訴えがある。
またかすみ目、複視、色覚障害の他、
目の充血や涙、鼻水、
眼輪筋の緊張による眼瞼下垂などがある。

鎖骨部では耳の深部痛や奥歯の痛みの訴えがある。
あぶみ骨筋や鼓膜張筋の緊張に関与すると考えられ、
それが内耳の振動を阻害することになる。
脳が混乱した情報を送ることで、
めまいや吐き気といったメニエールと類似した症状を示す。

またこのほかにも重量感の認識障害、前頭部の冷や汗。
鼻や喉の分泌過剰による鼻水・痰や鼻つまり、
風邪や花粉症なども引き起こすことがある。
持続的な乾性の咳嗽は胸骨頭のリリースで、
症状が消失することがよく見られる。
胸鎖乳突筋
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力を抜く方法 

四肢を動かす際に力が入りすぎてしまう人は多い。
痛いから力が入る場合もあるが、
力が入るから痛い場合もある。

見極める方法としては
はじめに痛みが出現しはじめる関節角度を確認する。
再度、自動運動を行うときの様子を観察する。
痛みが出る関節角度より
表情が変わっていれば不安や恐怖、
もしくは習慣により力が入りやすくなっている。

その他には運動時の円滑性はどうだろうか。
反対側と感覚を比べてもらうと、
重たかったり、感覚が鈍かったりといった訴えがある。
これらは運動時に同時収縮が生じると円滑性は減少し、
重いような感覚の訴えも生じる。
筋紡錘が正常に機能しないため感覚の鈍さも生じる。

力が入りすぎてしまうと
インナーマッスルの収縮が乏しくなり、
アウターマッスルが過緊張となる。
筋の過緊張に伴うストレスや、
関節の回転中心軸の形成の困難性、
運動の非効率化が生じる。

それではどうやって力を抜いてもらえば良いだろうか?
「力を抜いてください。」
ではなかなか力を抜けないことを経験することは多い。
意識して力を入れることはできても、
力を抜くことはなかなか難しいものである。

力を抜く方法はいくつかあるのだが、
まずは反対側の感覚を入力する。
右手が力が入りすぎる場合は、
逆に左手を動かしてもらう。
「左手を動かす時の頭に浮かんでることと、
 右手を動かす時の頭に浮かぶことを
 同じにして見てください。」
「右手は何が思い浮かびますか?」
など相手の痛み以外の感覚に問いかけていく。
「痛いか考えてしまう。」
「手に意識がいきすぎてしまう。」
「こっちは動かそうとする意識が強い。」
などの違いがわかればそれを見直すことがアプローチになる。

また位置覚に集中するのも有効である。
「今、指はどこに向いてますか?
 肘はどうでしょう?肩はどうですか?」
「反対の手と比べてどうでしょう?」
ここで鈍い感じや反対と比べてわかりにくい。
重たい。やっぱり痛い。などの表現が出現する。
「感覚に集中してみてください。
 集中すればするだけわかりやすくなってきます。」
こうすることで位置覚に集中することで、
自然と過緊張は減少し、重さと痛さも消失することが多い。

こうしたことを問いかけながら、
相手の脳の状態を本人に自覚してもらう。
そうすることで意識が痛みに影響を表すことも理解できる。
療法士は患者の表情や筋の収縮様式をモニタリングしていくと、
相手がどういった思考をとっているのか徐々にわかってくる。
「痛いかな」と思うときの緊張はかなり強い。
「考えてはいけない」と思うときの緊張は中等度。
「大丈夫」と思うときは過剰な緊張はなくなる。
患者さんに対する問いかけは、
リラックスや相手の内側に意識を向けるため、
ゆっくりと催眠術をかける人のような感じで。
力を抜くコツをいかに伝えることができるか。
うまくいけば効果は大きいものとなる。
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Category: 痛み

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目標設定のポイント 

「もっとこうなりたいのに。」
「ここが自分の悪いところだ。」
こういったことに気づくのはとても大事なこと。
ただそれがなかなかできないのが人間でもある。
こういうときに大切なのが目標を立てることである。

目標は言い換えれば自分の願望でもある。
願望を明確にすることで現在とのギャップが明確となり、
必要な行動が見えてくるものである。
目標を達成するものは行動のみであり、
不満から抜け出すのも他人や環境でなく、
自分自身の行動である。
人は思っている以上に習慣の力に支配されている。
気づいていても、なかなか実行できないものである。
意識するために目標を明確にし、
具体的な行動につなげていく必要がある。

さて目標の設定に大切な要素がいくつかある。
SMARTモデルと呼ばれるものだが、
 S : Specific   具体的
 M : Measurable 測定可能
 A : Attainable  達成可能
 R : Relevant   関連性
 T : Time bound  期限付き
といったものである。
目標をたてたけど、イマイチ効果が上がらない。
こういったときには上のような要素が不十分なことが多い。
目標は具体的なものである必要がある。
測定できるものは改善できるし、
測定できないものは改善できない。

具体的・測定可能という点は
自己防衛や言い訳・正当化・
逃げ・ごまかしを防ぐことができる。
数字化できるものやできたかできてないかが
自分や第3者がわかる客観的なものである必要がある。

達成可能という点は
あまり簡単な目標だと意味はないし、
難しすぎて達成難しいのも問題である。
背伸びして届くところくらいが適度な目標となる。

関連性ではその目標が長期的な目標に
つながることが大切ということである。
目標は長期的な目標と短期的な目標が
リンクしていなければ意味がなくなってしまう。

期限付きではいつまでかを明確にすることである。
期限が明確でなければ、
「いつかやる。」「そのうちやる。」となってしまい、
結局達成することが難しくなってしまう。

以上のことを念頭に置き、
普段の仕事や生活に不満ではなく、
自ら行動して目標を達成していくことが
必要なのではないだろうか。
SMARTモデル
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Category: 仕事の戦い方

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10・20・30のルール 

最近はパワーポイントを使ったプレゼンは
当たり前のようになっており、
療法士による勉強会でもよく用いられる。
さて、このプレゼンについてなのだが、
わかりやすい人とわかりにくい人がいるのはなぜだろうか。
少しでも良いプレゼンをするためには、
どういう工夫が必要なのだろうか。

今回はプレゼンで使えるルールを紹介する。
10・20・30のルール
スライドは10枚以内
時間は20分以内
文字サイズは30pt以上

まずスライドは10枚以内
スライドの枚数が多いほどまとまりにくくなる。
いかに伝えたいことを絞り込むかが
わかりやすいプレゼンには重要となる。

次に時間は20分以内
時間は人が集中できるのが20分程度となる。
ついつい言いたいことが多くなりすぎて、
時間が長くなりがちであるが、
イントロの時間を5分程度として
質問時間を多めにとるなどゆとりのある時間設定が大切である。
長いものの場合は間に息抜きを入れたり、
休憩を挟むのも有効である。

最後に文字サイズは30pt以上
文字の多いスライドは見にくくわかりずらい。
スライドのメリットはビジュアルで一目でイメージできること。
文字ではなくいかに図解や絵などを用いるかが大切である。

内容をうまくまとめ、集中できる時間でわかりやすく伝える
10・20・30のルール。
有効に利用してみてはどうだろうか。
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Category: 会話

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ホイラーの法則 

プレゼンをより良いものにするために、
いくつかの方法があるが
今回はホイラーの法則について説明する。

ホイラーの法則では
 ・少ない言葉で
 ・身振り手振りの効果的な演出で
 ・どちらかの選択肢を聞き
 ・モノでなく相手のメリットを
 ・相手を思いやるトーンで話す

少ない言葉は多くの言葉よりもインパクトがある。
多くの言葉では限局した内容となる。
少ない言葉である程度の曖昧さがある方が
聞き手は、自分の様々な経験や知識と
結びつけやすくイメージしやすくなる。

身振り手振りの効果的な演出
相手の目を向けやすく、
またこちらの心を相手に伝えやすい。
体や空間を大きく使うことは、
相手に多くの影響を与えることになる。

どちらかの選択肢を聞くとは
二者択一法によるクロージング技法である。
人の心は肯定か否定どちらかに回る。
両者を提示しどちらが良いかといった話題は、
相手を説得するのには有効な手段となる。

モノではなく相手のメリットをとは
自分のプレゼンの素晴らしさを示すよりも、
この内容を知ることで本人に
どんな影響を与えるかを示したほうが、
より能動的な立場で話を聞くことになる。

最後の相手を思いやるトーンで話す
説得より納得のほうが大切である。
自分本位な話よりも
相手のことを考えた話のほうがよい印象を感じる。

要するに自分の作ったプレゼンや話を
いかに相手のために伝えられるかが大切ということである。
つい緊張や不安から自己本位の意識となりやすいが、
何を話したかではなく何が伝わったかが大切である。
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Category: 会話

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3という数字の重要性 

説明などでよく3つのポイントという言葉が出てくる。
なぜ3なのであろうか。
ひとつはミラーのマジカルナンバー7±2というものがある。
人が単語で覚えられる数は
7から2少ない5か、もしくは2多い9あたりが平均。
文章ならそれより少なくなることを考えると、
3つぐらいが無難なラインだというところ。

もうひとつはベイズの公式というもので、
ある証拠から作られる仮説がどの程度正確かを導く公式で、
これによると
 1つ 66.6%
 2つ 75.0%
 3つ 80.0%
 4つ 83.3%
 5つ 85.7%
となり、3つまでの証拠で確率は大きく高くなるが、
それ以降は微増であることがわかる。
ようするに3つが少ない証拠で高い正確性を図ることになる。

3つというのは人が記憶しやすい数であるとともに、
少ない証拠で高い正確性を示すものなのである。
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Category: 会話

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プレゼンのコア 

プレゼンを考えていく上で、
全体的な枠組みが大切になる。
そこでこの全体的な枠組みを
どのように考えていけば良いだろうか。
ここで考えていく要素は
「現実」「理想」「提案」の3点である。

まず「現実」は今の現状について。
より良くしたいことや困っていることは何なのか?
その現状の問題点について「現実」の部分で伝えていく。

「理想」についてはどのようにしたいのか。
目標や目的となるものが何なのか。
具体的な未来像となるように
数値も踏まえて伝えていく。

「提案」については今の現状である「現実」と
目標や目的となる「理想」を
どのように結びつけていくかに当たる。
何をやるのか?どうやるのか?
そういったことが焦点になってくる。
ここでは問題が何なのかという
深める視点として5W2Hで現状をしっかり把握すること。
そしてその提案として広げる視点を用いて、
ヒト・モノ・カネ・時間・場所を考えていく。

こうした問題を考え提案をしていくためには
論理的な思考が必要になる。
学術的な考えでは帰納法がよく用いられる。
データから理由や結論を導き出していく方法で、
リスクを防ぐことに向いているものの、
時間がかかるのが欠点である。
ビジネスの考えでは演繹(えんえき)が用いられる。
結論から理由やデータを導き出していく方法で、
時間はかからないのが特徴である。

プレゼンの流れとしては、
前半に「現実から理想」にかけての話を行い、
後半に「解決のための提案」の話を行う。

「現実から理想」では課題の共有が大切である。
 ・現実としての課題や状態
 ・現実の詳細
 ・理想
 ・理想と現実のギャップ
などがこれに当たるが、概要から詳細を述べていき、
具体的なデータを詳細にトレンドや他社比較を行う。
具体的イメージがつくように目標数値や、
目的となるイメージ(未来像)を用いる。

「解決のための提案」ではメリットと実現方法が大切である。
 ・提案の骨格
 ・提案の詳細(何を?)
 ・提案の詳細(どのように?)
 ・未来予測(提案実行の結果)
価値やメリットを示し3つのポイントに絞る。
ヒト・モノ・カネで考え、
ヒトではスケジュール、モノでは実行体制、カネでは予算を
具体ていに示していく。
また効果の試算やデモ・実例を行い、
よりリアリティを出すことも重要である。
プレゼンについて2
プレゼンについて3
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Category: 会話

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プレゼン全体のシナリオライン 

プレゼンでは内容であるボディが大切であるが、
その前のイントロやその後のクロージングも大切である。
まずイントロでは聞き手を引きつけることがポイントとなる。
時間は短時間で全体の10%程度なので
インパクトや気になる話が重要である。

ではイントロについて説明する。
まず挨拶・自己紹介で自分の特徴や
聞き手のメリットを伝える。
そして感謝の気持ちを伝えることも、
聞き手が聞きたいなと思うきっかけにつながる。
次にアウトラインやテーマと背景について。
プレゼン作成の背景や内容の概要、
メリットと結果について説明する。
そしてイントロの最後はフックになる部分。
いわゆるつかみの部分である。
つかみは別に相手を笑わせることだけではない。
意外な事実という驚きや
みじかなエピソードによる共感、
そして質問による参加意識など
フックには様々なパターンがある。

クロージングではまとめの部分である。
現実の課題と提案と未来予測
そして判断を促すといった流れになる。
まとめによる結論から
すかさずフォローのための質疑応答に移る。
質疑応答の時間はとても重要である。
全体の2~3割りを使い、行動に促すフォローを行う。
イントロで引き付け、ボディで聞き手のハートを掴み、
クロージングですかさずフォローをするイメージである。

時間的な割合としては内容に20分、
デモや事例に20分、質疑応答に20分として、
60分を目安に行うとバランスが取りやすい。
プレゼンについて
プレゼンについて4
永田豊志:プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術 .中経出版,2015
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Category: 会話

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歩きたいけど怖い 

歩くために必要な関節の可動域や筋力があるけれど、
一度転んだことで歩くのが怖くなることがある。
いわゆる転倒後症候群であるが、
転倒したことによる身体的ダメージよりも、
心理的なダメージの方が回復に時間がかかることも少なくない。

こういった状況では心理的な要因が影響しているのだが、
一歩踏み出すために必要なのはいわゆる勇気である。
今回は勇気について述べていきたい。
勇気に関係する要素としては
外部要因内部要因に分けることができる。

外部要因では結果の不確実性危険が挙げられる。
どういう結果なのか予測できないこと、
そして危険を伴うことは不安である。
初めてのことそして、危ないことに関しては、
できれば避けたいと感じることも少なくない。
転倒後であれば、怪我をしてから歩けるかわからない。
そして、また転んだら骨が折れてしまう。
「痛いのでは・・・」
「もう歩けなくなるのでは・・・」
そういう感情が生じるのではないだろうか。

内部要因では恐怖行動力が関係する。
気持ちの中の恐怖が強い時そして、
行動力が小さいと勇気を出すことが困難となる。
またどんなに勇敢であっても、
自分より弱いものに対してや
社会的に認められるものでなければ、
勇気があるとは言わない。
窃盗や弱者に対する暴力に対して、
勇気がある行動と言われることはないのはそのためである。

よって勇気に関係する要素としては
結果の不確実性や危険といった内部要因と、
恐怖や行動力といった内部要因が関係する。
そしてその他としては道徳的なものや
尊敬・賞賛されるものが勇気に当てはまると言える。
では勇気はどうすれば自分のものにできるのだろうか。
次回は勇気の実践について述べていく。
無題 1
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Category: 心理学

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勇気の実践 

勇気は内部要因では恐怖行動力が関係し、
外部要因では結果の不確実性と危険が関係する。
また道徳的なものや尊敬・賞賛される行動のみが、
勇気に当てはまると言える。

勇気を持つことは先天的な要素よりも、
後天的な学習が重要だと言われている。
特に自らコントロールしやすいものとしては、
自らの心理が影響する内部要因である。
内部要因では恐怖と行動力が挙げられる。

恐怖行動の抑制を生じること。
危険を感じ用心することで
脳幹・海馬が過剰に活動する。
恐怖を減らすことは耐えることと置き換えられる。
行動力目的に向かい前進すること。
ドーパミンが機能するための快楽中枢の働きが重要となる。
行動力を高めることは戦うことと置き換えられる。
要するに内部要因としての恐怖と行動力は、
行動抑制する恐怖に耐えることと
目的をしっかりとイメージし戦うことである。

その他にもいくつか有効な手段がある。
まず知識を得ることである。
知識は不確実性を減少し不安を和らげることができる。
また開きなおり静観する態度もストレスの減少に役に立つ。
これらは恐怖の抑制に有効な手段である。
また他人に話すことにより、
自分にプレッシャーを与えることや、
恐怖に対して直接対処することは勇敢な自分に身を置き、
行動意思を高めるきっかけに繋がっていく。

勇気というのは先天的な要素だけでなく、
後天的に対処できるものも含まれる。
リスクを回避するリスクマネジメントも大切であるが、
リターンを得るために重要なのは、
許容範囲内でリスクを負うリスクテークである。
そういった部分を考慮していくためには、
精神的な要素である勇気について考えることも重要である。
無題 2
ロバート・ビスワス=ディーナー(著),児島修(翻訳):「勇気」の科学~
一歩踏み出すための集中講義~,大和書房,2013
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Category: 心理学

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広い視点とは 

アプローチを展開していく上で、
広い視点深い視点の両方が必要である。
広い視点では全体的に捉えていくことで、
全人間的での精神面や環境面などを含めた
様々な方向性を考慮することができる。
また深い視点ではより深く、
身体面での原因を追究していく形になる。

まずは広い視点で患者さんを全人間的にみていき、
その方の精神状態環境を含めた部分を確認する。

初回の患者さんから話を聞くときに、
「何が不安なのか?」
「何が困っているのか?」
といった質問を行うことが多い。
「何が不安なのか?」で患者さんの精神的な要素を、
「何が困っているのか?」で現実的な要素を確認する。

精神的な要素では本人の不安な内容が、
・何が起きているのか
・どうすればよいのか
・何がしてもらえるのか
・自分ではどうすればよいのか
・どれくらいで良くなるのか
といった内容が大多数ではないだろうか。
こうした内容に答えることで、
具体的に起きていることや
これからやっていくことなどを明確にする。
今まで経験したことないことだからこそ不安が生じる。
どういったものなのか具体的にしたり、
これからの予測につながることを説明する。
こうしたことが具体的になるだけでも安心感が変わってくる。
またその方の家事や仕事に応じた対応が必要となる。
・どんなやり方をするか?
・作業時間をどれくらいにするか?
・休憩を入れることができるか?
・道具でカバーすることが可能か?
・人に手伝ってもらえるか?
・後でメンテナンスをすることができるか?
など相手や環境に合わせた対話が必要になる。
こうした部分は痛みを悪化させる要因でもあるため、
コントロールが非常に重要である。
体の状態を良くすることよりも
悪くすることの方が影響としては大きいので、
この部分はぜひ押さえておきたい。

次回は広い視点からポイントを絞り、
徐々に深い視点に切り替えていく。
問題の焦点絞り、アプローチにつなげていく情報を捉えていく。
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Category: 評価

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深い視点とは 

現実的な要素では困っていることが、
どういったことなのかを確認し、
より深く掘り下げアプローチにつなげていく。
そのために必要なのが深い視点である。
有痛性の疾患である場合は、
どういった動作が困っているのかを確認し、
その動作を実際に行ってもらい分析していく。

分析のコツとしては正常動作からの逸脱が
大きいかどうかがわかりやすい。
何が正常かについては様々な議論があるのだが、
動作を見ていく中で正常から逸脱した動きがある場合は、
正常な動きに修正して何らかの症状があるかを確認する。
そこで疼痛が誘発される場合は、
疼痛が生じるから正常動作が行えず、
疼痛に対する代償動作を生じていることが確認できる。

その他の症状が誘発されればこの後の検査につなげていく。
また動作の中ではどこに痛みがあるのか。
どこの部位に動きが少ないかが重要なポイントとなる。
動作では痛みが出ている部位に
動きが生じたときに疼痛が出現しやすく、
その周辺の筋や関節の動きが硬くなっている場合が多い。
アプローチのひとつの考え方として、
痛みの出る部位の動きが過剰にならぬように、
周辺の筋や関節の動きを改善することが重要となる。
さらに評価として関節運動の過剰運動性と過小運動性の評価をし、
筋に対して過緊張と低緊張を評価する。

アプローチを行う前の評価として、
広い視点と狭い視点をどのように使い分けるのか。
使い分けることでより有効な情報収集が行えるのではないだろうか。
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Category: 評価

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腰椎の不安定性 

改善が困難な腰痛を経験することはないだろうか。
筋や関節にアプローチしても疼痛は変化せず、
長期的な経過でも改善が困難な症例がある。
こういった場合、腰椎の不安定性に伴う
症状であることも少なくない。

腰椎の不安定性は脊椎に対しての
P-A(後方から前方)方向の可動性により評価する。
可動性が過剰であれば不安定性の可能性が高い。
P-Aによる脊椎の不安定性検査のエビデンスは、
エビデンスに基づく整形外科徒手検査法によると、
特異度が0.81-0.98と高いのが特徴である。
特異度が高いということは陰性になりやすい検査なので、
陽性の結果が出るならば不安定性のある可能性が高いと言える。

不安定の脊椎の場合は、その周辺関節の過小運動性を伴うことが多い。
例えば第5腰椎の不安定性が疑われる場合は、
第4腰椎や第3腰椎の過小運動性が生じていることが多い。
また股関節の過小運動性も生じていることが多い。
アプローチでは第5腰椎が可動しないよう注意しながら、
第4腰椎や第3腰椎および股関節の過小運動性を
改善することが重要である。

柳沢健 赤沢清和(監修):エビデンスに基づく整形外科徒手検査法.
エルゼビア・ジャパン,2007
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Category: 腰椎

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考えすぎてしまうループ 

人によって考えすぎて疲れてしまう人はいる。
物事を難しく考えすぎる理由は「怖い」から。
なんとか理屈で考えて、
解決しようとする癖がついてしまっている。

しかしながら考えて結論が出るどころか、
考えれば考えるだけ身動き取れなくなってしまう
ジレンマを抱えることも少なくない。
考えても心配しても本当にピンチになったときに
できることは知れている。

「よく考えればうまくいく」という思い込みを捨てる事、
これは考えすぎる事は悪い結果になることも多い。
自分が苦しむだけでなく、周りも不愉快な気分にしてしまう。
考えて良い案が生まれることよりも、
気持ちが疲れさらに状況が悪くなることの方が多い。

アメリカのミシガン大学の調査結果では、
心配事の80%は起こらないという結果が出ている。
起きてしまうのは20%で、しかも、その20%の
うちの80%はある程度の準備をしていれば解決可能だという。
手の打ちようながない心配は、全体のわずか4%に過ぎない。

人間の感情は一度否定的になってしまうと、
イースト効果といってネガティブな気持ちから抜け出せなくなる。
なかなか抜け出せなかったら
逆にとことん向き合うという対処もある。
ダラダラと考えるからいつも気になり、
半端に考えを止めてますます気にしてしまう。
なら1時間何も気が散らないように、
紙とペンをもって徹底的に書いてみる。
そして1時間たったらストップし、
「本当にそれ起こるか?」
「じゃあどう解決したらいい?」
それだけで意外にいろいろ見えてくるものである。
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Category: 心理学

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完璧主義の弊害 

完璧主義の人は成功しにくいと言われる。
様々な可能性を検討するのに、
なぜ成功しにくいのだろうか。

完璧主義であると、失敗を恐れるあまり
決断力と行動力が鈍る。
そのため仕事としての効率が極度に落ちてしまう。
またストレスが多い為、精神的にも負担が大きい。
また完璧主義を極めるとかならず投げ出すことになる。
なぜなら完璧なことなど存在しないからである。

人間的にも他人にイライラしやすく、
できない人を酷評する傾向が強い。
評価されないことに力を費やすことは、
仕事においては非効率となる。
苦労して100%にすることはあまり意味がなく、
できる人は60%の仕事を大量にこなすことに重きを置く。

仕事においての成果とは
顧客の満足と売り上げであることが多い。
自らの100%を追うのではなく、
仕事に対しての成果を追うことが
最も大切なのではないだろうか。
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Category: 心理学

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なぜ痛みは再発するのか 

痛み症状の改善は一時的に軽減するが、
再発することも非常に多い。
自然治癒による回復は非常に緩やかであり、
時間がかかるのが特徴である。
それに対して悪化するときは一瞬である。

腰痛の患者がいたとする。
腰を曲げた時に痛いので、
洗濯カゴを持つ時がとても不安であるとのこと。
動作では胸椎と上部腰椎の屈曲運動が乏しく、
また股関節の屈曲と足関節の背屈運動も乏しかった。
評価においても胸椎と上部腰椎の副運動の低下が認められ、
股関節・足関節の可動域制限および副運動の低下が認められた。

アプローチにより胸椎と上部腰椎の副運動の改善と、
股関節の屈曲の可動性とともに、
洗濯カゴを持つ動作での疼痛は出現しなくなった。
問題の解決がみられたのでこれで痛みはでなくなったと、
療法士も喜んでいたのだが、
数日後、再び同様の痛みが出現したのである。
再評価したところ改善したはずの胸椎と上部腰椎の可動性と
股関節の可動性は再び元に戻っていたのである。

患者さんは一度喜んでいた分、落胆が強く
悲観的な思考に支配されている様子である。
一度、楽観的になった後の方が、
精神的なダメージはより大きくなるものである。
療法士自身も自信をもってアプローチを終えただけに、
患者と同様に不安を覚えてしまうのである。
こういった状況は臨床でも多くあるケースではないだろうか。
では一体何が起きているのだろうか。
次回はそれについてもう少し説明していきたいと思う。
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再発と日常生活 

一度改善したはずの疼痛、
再び症状が再発してしまうことは少なくない。
痛みの改善に伴い楽観的になった分、
患者の落胆も大きく前向きな思考は難しい。
また療法士も同様に不安を覚え、
次のアプローチにおいても疑心が付きまとう。

その結果、両者ともに心理的・身体的過緊張をともない
前回は改善することができていた
可動域および副運動の改善においても、
改善率が低下する悪循環に入ってしまう。
なぜ一度改善したはずの症状が
再発してしまうということが生じたのだろうか。

ここを把握するためには、
日常生活のチェックが必要不可欠である。
患者は家事がある程度落ち着くと、
座椅子に腰をかけ韓流ドラマのDVDを2時間程度みる。
その際の姿勢が長座位となり
体幹の前屈傾向が生じ、
その姿勢が胸腰椎および股関節の
副運動低下の影響となっていた。

アプローチによる改善後、次に重要なのが
セルフエクササイズか日常生活の注意点である。
アプローチによる短時間での改善は、
日常生活という長い時間の影響を大きく受けやすい。
そのため改善するための思考と、
悪化しないための思考の両面が重要である。
とくに悪化の影響は大きいので、
日常生活での悪化をいかにコントロールするかが、
アプローチのキーポイントとなる。
ではどのように日常生活指導を行えばよいのだろうか。
次回は具体的に説明していく。
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Category: 日常生活の影響

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日常生活の指導 

一度身体的な改善があった後は患者は楽観的になっている。
楽観的な時に悪化した場合の精神的ダメージは大きい。
ただ逆に言うと、改善が示してある分こちらの話には
耳を傾けやすくなっている。
このチャンスの瞬間で日常生活指導と
リスクについての説明を行うのが最も効果的である。

「今は硬くなったところが柔らかくなっているので、
 痛い部分の負担が少なく痛みがなくなっています。」
現在生じている現象をまず説明する。
次にこれが永続的なものでないことを説明し、
注意すべき点があることを説明していく。
「ただここで柔らかくしたものは一時的なもので、
 また硬くならないために注意するところがあります。」
そこで体幹の前屈姿勢や動作指導など、
痛みが出現した時はその姿勢と動作を気をつけることを説明する。
「これから痛みが悪化した時はその姿勢と動作を
 回避できるようにすると早くよくなります。
 動くことはとても大切なことなので、基本は動きながら
 痛みの出る姿勢と動作だけ気をつければ良いです。」
「またそういった姿勢や動作で痛みが出たら、
 原因を一緒に考えていけばよいのでまた教えてください。」
「痛みの出る部分が悪いのではなく、
 痛みの出る姿勢や動作が
 負担をかけているのでその姿勢や動作を
 気をつければいいんですよ。」

こういった説明で痛みに対する考え方を、
障害により痛みが出てしまっているだけでなく、
自分の姿勢や動作が症状を悪くしていることを知ってもらう。
これにより、療法士主導型のアプローチから
患者主導型のアプローチに切り替わりやすくなる。
アプローチによる効果も大切だが、
日常生活による影響は驚くほど大きいものである。
療法士の手助けと患者本人による日常生活のコントロール。
それらのシナジー効果こそ改善に最も必要な形ではないだろうか。
日常生活
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効果判定と臨床思考 

自分の行っているアプローチは
果たして意味があるのだろうか?
こういった疑問は誰しもが持つと思う。
患者さんの訴えを聴く。
何が困っているのか確認をする。
どこどこの関節の可動性や筋力の低下の
仮説を立ててアプローチをする。
何週間か継続しているが、
患者さんの訴えは変わらない・・・。

日常生活の動作や姿勢で
悪化している可能性もあるが、
アプローチの前と後の違いを確かめることで、
その仮説があっているのかどうか
確認することができる。

例えばものを持ち上げた時に腰が痛いとする。
持ち上げる動作を確認したところ、
持ち上げる瞬間に腰椎の過剰な前彎が認められ、
その際の胸腰椎移行部の動きの制限が認められた。
評価を行ったところ体幹の回旋の制限が認められ、
胸腰移行部の副運動の低下も認められた。
仮説として胸腰椎移行部の副運動低下が、
過剰な腰椎の前彎を招き
疼痛を誘発していると考えたとする。
もしその仮説が正しいのであれば、
胸腰移行部の副運動を改善すれば、
ものを持ち上げた時の腰痛は消失するはずである。

しかし、持ち上げた時を再度確認したとこと、
腰痛はあまり変化がなかった。
これは一見ピンチなのだが、
逆に考えると問題点を一つ削ることができた
とも考えることができる。
ではどのように考えていけばよいのだろうか。
次回はこの臨床思考について述べていく。
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効果判定の解釈 

持ち上げ動作の際に疼痛が生じるという訴えに対し、
腰椎の過剰な前彎が動作から認められた。
また評価により胸腰椎移行部の副運動低下が
認められることから腰椎の過剰な前彎は
胸腰椎移行部の副運動の低下が
結果的に腰椎前弯を助長させ、
疼痛の原因となっていると仮説を立てた。

アプローチで胸腰椎移行部の副運動は改善したが、
持ち上げた動作の疼痛は消失しなかった。
さてこのときどのように考えればよいのだろうか。
まず胸腰椎の副運動についてアプローチ前とアプローチ後で、
改善が認められるか効果判定を行う。
この時点で変化が出ていなければ、
アプローチそのものがうまくいっていない。

アプローチでの改善が認められるにもかかわらず、
能力に変化が認められない場合は、
その機能と能力の関連性が低いことが示唆される。
今回の場合は腰椎前弯の増強に対して、
胸腰椎の副運動の低下は関係していないということになる。
この効果判定によって問題となっている能力に
関連する機能が何なのかが明確になっていく。

またアプローチの効果判定で、
機能レベルで改善あったが、
能力レベルで改善がなかった場合は、
仮説の段階でエラーがあった可能性も示唆される。
腰椎前彎の増強に関して、
近隣関節では股関節の可動性も関係する。
また広く見ていくとその他上半身では、
胸椎・肋椎関節・肩関節も関連性があるかもしれないし、
下半身では膝関節や足関節が関係することもある。
また筋で考えると前彎を増強させる
大腰筋・脊柱起立筋の過緊張の可能性、
また逆に大臀筋や腹直筋の低緊張の可能性も考えられる。

ただこれらの問題を一気にアプローチした場合、
どれが影響していたのか判別することが難しくなる。
このあたりの評価と治療を一つ一つ慎重に行う深い視点か、
もう少し評価を広げて可能性を上げる広い視点か、
相手や状況によって使い分けていく。

評価から仮説を立案しアプローチを行う。
大切なのはその後の結果であり、
その結果からどのように解釈し見直しをしていくのかは、
なかなか難しい部分でもあるかもしれない。
ただこの効果判定による結果から得られる情報こそ
生の貴重な情報であり、それをどのように解釈するかが
療法士の臨床経験をどれだけ得られるかの
大きなポイントとなるのではないだろうか。
指導要綱
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Category: 評価

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見えているものの偏り 

人間の脳は1秒間に4000億ビットの情報を受け取る。
全角の文字が16ビットで1文字なので約500億バイトに当たる。
1ギガバイトが1024×1024×1024バイトなので、
だいたい50GB程度なので片面二層のブルーレイと同程度。
DVDは4.7GBなので約10枚分ぐらいになる。

1秒間にDVD10枚分の情報量は扱うことができないので、
フィルターにかけ情報を減らしていく。
これにより自分の関係のありそうなものだけ
残しておくことになる。
ここで大体2000ビット。約250バイトにまでデータを減らす。
2億分の1まで情報を減らしていく。
これくらい自分のみたいものしか見ない。

また人間は1日に6万個くらいのことを考えるが、
そのうちの98%は前日の繰り返しなので、
新しいことを考えるのは1日1000個程度である。
要するに60分の1である。
実際にはほとんどのものを見ていないし、考えていない。
実際の情報から2億分の1しか見ていないし、
新しいことは60分の1しか考えていない。
それだけ人の見方や考え方には偏りがあり、
見ている視点や考えている視点は
本当に一部分にすぎないものである。
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2015-03
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