理学療法の評価と治療
理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。
股関節の伸展 問題の細分化
2013/10/22 Tue. 22:30 [edit]
まず痛みがあるかどうか。股関節を伸展すると腰部の前彎増強での腰痛、
脊柱起立筋の収縮痛、反対側の大殿筋や
腸腰筋の固定筋作用による収縮痛、
同側大臀筋の収縮痛や反対側の腸腰筋・四頭筋の伸張痛など。
これらの痛みがあれば
痛みによる反射で筋出力が低下している場合がある。
次に可動性である。
痛みがなくても可動性が乏しければ、
筋力は発揮されない。
股関節の伸展角度はもちろんだが、
仙腸関節の前方回旋、腰椎の同側回旋や
伸展の可動域も重要である。
痛みと可動性に問題がなければ、次に筋力である。
筋力も固定筋である同側の脊柱起立筋や
共同筋であるハムストリングスの働きも大きい。
これらの筋力は筋膜連結による運動連鎖を促し、
股関節伸筋をより発揮させるように促す。
最後に心因性の問題である。
股関節伸展による痛みへの不安やそれに伴う過緊張は、
運動野の働きが低下したり、
過緊張に伴い筋紡錘・腱紡錘からの感覚入力の減少が
運動イメージの低下を生じることになる。
一つの動作においても機能的な問題はいくつかある。
また問題となる組織も
筋・関節・神経・脳と様々である。
評価によりこれらを明確にすることで
対象となるアプローチが明確になる。
次回はそれぞれのアプローチについて述べていく。
- 関連記事
スポンサーサイト
Category: 股関節
« 股関節の伸展 アプローチ1
股関節の伸展 »
この記事に対するコメント
トラックバック
| h o m e |