Admin   Newentry   Upload   Allarchives

理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

脊椎圧迫骨折の症例A2 

起き上がりでは骨盤の回旋時に骨折部に疼痛が生じている。
これは骨盤回旋時に骨折部の第4腰椎に、
回旋ストレスが加わっていることが可能性として考えられる。
そのため、回旋が生じないように
肩と骨盤が同時に回旋するように
丸太が転がるように動作指導を行うことで
疼痛軽減が図ることができた。
その他の立ち上がり時の骨盤前傾、背臥位での下肢伸展、
歩行時の股関節伸展時の痛みに関しては
いずれも腰椎の前彎の増強が認められるため、
腰椎前彎方向のストレスが骨折部に
疼痛を生じていることが予測できる。

腰椎の前彎を動作時に
減少させる方法はいくつかある。
関節運動で考えれば、脊椎の伸展運動の際に、
胸腰椎の伸展制限や股関節伸展に制限があれば
腰椎の前彎は生じやすくなる。
骨折部の運動が生じないようにするためには
周辺関節の運動制限の改善が必要になる。
関節副運動の低下は関節モビライゼーションが有効である。

また筋で考えれば、前彎が増強する筋の緊張や短縮の改善。
その拮抗筋の促通が必要となる。
具体的には腰椎前彎の増強には大腰筋・脊柱起立筋・
大腿直筋の緊張や短縮は関係する筋となる。
またそれに拮抗する腹筋群・大殿筋・
ハムストリングスの低下も前彎増強を助長する。
特に前彎の増強には大腰筋の緊張・短縮の改善は重要である。

今回の症例では股関節の副運動の低下はないものの、
胸腰椎移行部の椎間関節の副運動の低下と
大腰筋の緊張が理学療法評価によって認められた。
第4腰椎の可動が生じないように注意しながら
胸腰椎移行部の椎間関節関節モビライゼーション。
大腰筋のリリースを行う。
再評価により椎間関節の副運動の改善と
大腰筋の緊張の軽減が認められるとともに、
立ち上がり・背臥位・歩行時のいずれの疼痛も消失した。

骨折部の疼痛そのものは
骨癒合によってでなれば軽減しないが、
周辺関節の可動域制限や筋の過緊張が
骨折部のストレスを増加させている場合は、
間接的に疼痛を緩和することが可能である。
骨折部の痛みだから経過観察と安易に判断するのではなく、
運動学的により詳細に評価していくことができれば、
運動連鎖とともに間接的に疼痛軽減を図ることが可能なこともある。
その際には、骨折部にストレスが生じないように十分に注意する必要がある。
関連記事
スポンサーサイト

Category: 症例検討

TB: 0  /  CM: 2

top △

この記事に対するコメント

拝見させていただいています。

こんにちは。子供の出産に伴い時間に余裕が出来たため、積極的に勉強しようと思い、最近よくブログを拝見させて頂いています。これだけの内容を毎日書くなんて、とても勉強家でPTの鏡で素晴らしいと思います。それに比べ私の方はというと、出来ないのに勉強もしない最低なPTです。そもそも、勉強が好きではなく、仕事も好きではなく、苦しい毎日でした。しかしながら、心の中ではそこから脱却したいと常に思っていました。今、時間に余裕が出来、勉強を始めましたが、最近はじめて楽しい、もっと知りたいと思えるようになりました。すると、患者さんに還元したい、いまのじぶんなら仕事好きになれるかもと思えるようになりました。"好きこそものの上手なれ"といいますが、私も勉強が好きになって仕事が好きになり、主様のように仕事も趣味の一つと言えるようになりたいです。今回の症例のブログを読ませていただいて、模範を示してくださり、自分には、胸腰椎の可動性と大腰筋の短縮だと断定できるだけの評価の能力が欠けていることが分かりました。これからは、そこに力を入れて行きたいと思います。主様のブログを1から見させて頂きますので宜しくお願いします。

新米ママ #- | URL | 2014/01/14 04:19 * 編集 *

コメントありがとうございます。

私も勉強がとても苦手でした。
特に暗記がダメなので学生時代はとても苦しみました。
やっぱり私も同じように臨床に出て脱却したいと思ったのがきっかけだと思います。
「目の前の人が努力していて自分が本当に力になれているのか?
このまま逃げていたら一生自分のことが好きになれないんじゃないか。」
そう思ったことが大きかったのかもしてません。

臨床では学校の勉強のようにやらされるのではなく、
どうすれば成果が出せるのか。そこが大きな違いだと感じました。
知識のための勉強でなく行動のための勉強に
いかに繋げていくのかが難しくもありとても面白く感じました。

私もブログを書くことでモチベーションを維持しているところはあります。
まだまだ若輩者で伝えるべきことが
うまく伝えれていないことも多々あると思いますが、
何か役に立つことがあれば幸いだと感じております。
非常に多くの分野を統合して実践していくのが
リハビリテーションの難しさでもありますが、
だからこそもっともっと楽しんで患者さんと
貴重な時間が過ごせればと思っています。

がんばって成果を出すことは、
自分のためでもあり患者さんのためでもあると思います。
お互いがんばっていきましょう。
また私の方こそ色々教えてたいただければありがたいです。

藤原大輔 #- | URL | 2014/01/15 18:52 * 編集 *

top △

コメントの投稿
Secret

top △

トラックバック
トラックバックURL
→http://pain0205.blog92.fc2.com/tb.php/1277-af5de809
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

top △

2016-12