理学療法の評価と治療
理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。
筋のアプローチ
2014/12/12 Fri. 21:59 [edit]
痛みのある部分は筋筋膜性の疼痛が生じることも多い。筋肉を緩める方法はいくつかあるが、
どういった方法があるのだろうか。
まずは筋の収縮を利用する方法。
筋は最大限に収縮した後は弛緩が生じる。
緩ませたい筋があれば、逆に力を入れてもらい
その後、緩める方法を行なう。
しかし、この方法は痛んだ筋や強い痛みのある筋は
かえって痛みが悪化することもあるので注意が必要である。
こういった場合は、神経の性質を利用した、相反抑制を用いると良い。
これは主動筋と拮抗筋は反対の働きのを利用するものである。
例えば上腕二頭筋を収縮させれば、上腕三頭筋は弛緩する。
これにより緩めたい筋の拮抗する筋を収縮させることで、
筋を弛緩させることができる。
次に筋の長さを変化させる方法。
筋肉は筋紡錘の伸張に伴い緊張する性質があるので、
筋肉を撓ませる、要するに起始・停止を
近づけることで緊張が緩まる。
またゆっくりと伸長すると、
Ib抑制の効果により緊張が緩まる。
要するに撓ませるか、引っ張るかをゆっくり行なえば緩む。
また逆に促通しようと思えば、
速い動きで引っ張ったり縮めたら緊張は高まる。
これにより、促通したい筋と抑制したい筋を使い分けると良い。
最後に皮膚を動かす方法。
上記二つと比べると、刺激は最も緩やかなものとなる。
筋が収縮するときは皮膚は停止方向から起始方向に移動する。
逆に筋が弛緩するときは皮膚は起始方向から停止方向に移動する。
よっと、筋を緩めるときは緩めたい筋の起始から停止方向に
さするように何度か動かすと筋は弛緩しやすくなる。
力が入りすぎる筋に用いておくと、
動作時の過緊張を軽減させることができる。
患者さんの痛みの度合いや、アプローチできる時間に合わせて
これらの方法を使い分けることができれば、
より時間管理も有効に行なえるのではないだろうか。
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Category: 治療
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