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理学療法の評価と治療

理学療法に関連する臨床・研究・教育と評価・治療について書いていきたいと思います。

評価のポイント① 

理学療法の評価において
聴く・診る・触るが大事である。

まず聴くでは
開かれた質問社会的な部分を聴きながら
徐々に閉ざされた質問能力障害機能障害
絞り込んでいく。
また絞り込みが終われば
 どこが?    → 解剖学
 どうしたとき? → 運動学
 どんな感じ?  → 生理学

により主要な因子を絞り込む。

(例)
PT 「何が一番困ってますか?」
患者「仕事の荷物の運搬と趣味の釣りができんのが困る。」

PT 「具体的に仕事や趣味でどの姿勢や動きがしんどいですか?」
患者「中腰がきついなあ・・・。あと長時間座っとくのもこたえるわ。」

PT 「どこが痛いです?」
患者「ここ(腰部の右下)が痛いわ。」
PT 「どの動きでとくに痛いです?」
患者「さっき言ったように中腰と長時間座ったときじゃな。」
PT 「どんな感じがします?」
患者「鈍い痛みがする。鈍痛ってやつじゃなあ。」

このようにして社会的な問題から障害されている能力機能
絞り込みを行っていく。

診るでは
能力障害を把握するのに重要である。
能力障害は患者とセラピストと共有の情報となるため
目標設定や効果判定にも用いることが多い。
動作から正常から逸脱している動きがないか確認する。
もし異常な動きがあれば修正が可能か確認しておく。
具体的にはどこが動いてなくてどこが動きすぎているかを
診ていく。
そして正常から逸脱している動きの理由が
 1.痛み
 2.可動性
 3.筋力
 4.心因性

か判断し機能障害の問題を絞り込んでいく。

(例)
長時間座っていると痛い。
座位姿勢を診ると前方頭位で胸椎の後彎が強く、
腰椎の前屈も強い。
正常な姿勢に修正するように促すも、
胸椎が固く後彎を改善することが困難で
結果、前方頭位・腰椎の前屈も改善不可能。

触るでは
まず触る前のリスクマネジメントとして
1.急性期ではないか
2.神経症状がないか
は最低限確認をしておく。
その後、

自動・他動・等尺性抵抗運動 → 筋?関節?
End-feel           → 痛み?緊張?短縮?関節包?
Joint play → 関節包?

を確認することで大まかな分類を行うことができ
機能障害をさらに細かく絞り込んでいく。

(例)
長時間座って痛いとのことだが、
胸椎の可動性が著しく低下している。
End-feel、Joint playで椎間関節の関節包制限が
示唆される。痛みのある腰椎は過剰運動性が示唆。

さらに関連因子の評価をしていくことで、
両側脊柱起立筋、腹直筋、外腹斜筋の筋緊張↑、
深層筋(腹横筋)の緊張↓、活動性の低下。
が認められる。
という評価結果が得られた。

次回はこれらの評価結果からのリーズニングについて
記載していきたいと思う。
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Category: 評価

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